くすぐり作文晒し場

カワイイ女の子の靴下脱がしーの足の裏をコチョコチョしちゃう系小説投稿ブログ! 本番行為は一切無しなので、健全な18歳児でも安心してお楽しみいただけます!

ご挨拶 作品一覧

カワイイ女の子の靴下を脱がして足の裏をカリカリこちょこちょくすぐるのが好きな、ちょっぴりマニアックなおともだち向けのショートストーリー、小説等、主に創作物を記事にして投稿しています。

【主成分】
 */f、足裏、着衣くすぐり
【副成分】
 素足、制服

※性行為の描写は一切ありませんが、18歳未満の方の閲覧をお断りしております。
※当ブログの創作物は、すべてフィクションです。
※当ブログはリンクフリーでございます。バナーはご自由にお使いください↓
くすぐり作文晒し場



~つくったもの一覧~




うちの子シリーズ


調教くすぐり師の指 Ⅲ-1Ⅲ-2
凛、葵、陽菜のとある休日 ( f / f )
美咲と凛の放課後レッスン ( f / f )
心愛の受難 ( nf / f )
K女の擽鬼 ( mf / f )
笑いは百薬の長 ( mf / f )
第三奴隷のくすぐり調教 ( mf / f )

SOLE TICKLER 旅の一コマ ( x / f ) ※派生ゲームあり
SOLE TICKLER くすぐり過ぎにご用心 ( x / f )




単発


夏休み擽り研究 ( nf / f )
こちょこちょ生放送 ( nh / f )
知ったか擽りアンケート ( nf / f ) その1 その2 その3
呪擽 ( x / f ) ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5 ♯6 ♯7 ♯8 ♯9
不審者 ( m / f )
桃子episodes ( nf / f ) ep.1 ep.2 ep.3
足フェチ中学生の思い出ビュア ( nf / f ) 
チアリーダーの汗足くすぐり祭り ( h / f ) ♯1 ♯2 ♯3
合コン ( m / f )
擽報復 ( nm / f )
集団的くすぐり親衛 ( nf / f )
くすぐり罰制度を悪用しよう ( nf / f )
くすぐり罰制度は悪用された! ( nf / f )
透明擽人間 ( m / f ) ♯1 ♯2
生徒会詔校内監禁くすぐり罰脱出不可 ( nf / f )
小中一貫校くすぐり占拠 ( nm / f )
のぞき ( nm / f )
姉貴はくすぐりフェチ ( f / f ) 前編 後編
くすぐり特別券@ハンバーガーショップ ( m / f )
コーラの化身の販促くすぐり ( x / f )
野球部の女子マネージャーをくすぐった話 ( m / f ) ♯1 ♯2 ♯3
くすぐり猫の仇返し ( x / f )
清楚系女子くすぐり狩り ( m / f )
そして、くすぐりフェチへ ( m / f ) #0 #1 #2 #3 #4 #5
中学生くすぐり日和 ( f / f ) ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5 ♯6
愛しの彼はくすぐりフェチ ( m / f ) ♯0 ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5
くすぐり部活動報告 ( h / f ) ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5 ♯6
女子二人組ユーチューバーはくすぐりフェチのリスナーを得た! ( f / f )      
なれるっ! くすぐりストーカー! ( h / f ) ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5 ♯6 ♯7
全国高校生くすぐり選手権大会 実況原稿 ( f / f )
KTR彼女 ( nm / f )
沙希ちゃんの虫歯 ( x / f )
ひっかけ擽り問題 ( nh / f )
チアリーダーのソックス泥棒はくすぐりフェチでもある ( m / f )
教室の後ろから ( f / f )
くすぐり将軍の独裁学園 ( m / f )
無邪気な弟と無防備な姉 ( m / f )
メガネっ娘女子くすぐり狩り ( m / f ) #1 #2 #3 #4 #5 #6
愛する人がくすぐりの虜に堕とされた ( m / f )
素人限定!彼氏に電話でくすぐり我慢!30分間バレずに会話を続けられたら一万円! ( nm / f )
美術部の奇策 ~ダメ審査員をくすぐり懐柔しよう~ ( nh / f ) ♯1 ♯2 ♯3
宅配ピザのお姉ちゃんをこちょこちょしたい ( m / f )
くすぐり藁人形 ( m / f )
くすぐりイタズラ好き男子高校生が時を止める能力を手に入れた ( m / f )   2.5 ← New!
素足くすぐりフェチが洗脳アプリを手に入れた ( h / f ) ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5 ♯6 ♯7 ♯8 ♯9 ♯10
洗脳アプリがくすぐり奴隷調達のために悪用されているらしい ( h / f ) ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5 ♯6
ティクリーマンけんた 第1話『セーラー服星人登場!』 ( x / f )
吹奏楽部員のこちょこちょお仕置き受難 ( m / f ) #0  #1  #2  #3  #4  #5  #6  #7  #8  #9
くすぐりアニメ?『がるぴり』レビュー 第2話 ( x / f )
「とりっくおあとりーと」をそれらしく発音するとなんとなく「くすぐり」に聞こえる聞こえない ( x / f )




特殊


クスグリトラレ ( m / f )
当作品は、ミニメロン様のとっても妖しいおうち『くすぐり失禁キャットハウス』運営20周年のお祝いに制作寄稿させていただいたものです。リンク先は『くすぐり失禁キャットハウス』様トップページ。本編は『図書室18禁コーナー』にて閲覧できます。

偶然見つけたくすぐり小説 『みちばたのウルフ』 
アマゾンで偶然見つけた『みちばたのウルフ』という、くすぐりメインのライトノベルを紹介しています。

くすぐりの含まれる一般ライトノベル 3選 
昔読んだライトノベルのなかから、くすぐりシーンの含まれる3作『108年目の初恋』『四百二十連敗ガール』『渚のロブスター少女』を紹介しています。




東方関連


あややのくすぐり尋問 ぱちぇ編 ( f / f )
あややのくすぐり尋問 橙編 ( f / f )
とばっちり姫海棠くすぐり報復 ( f / f )
くすぐり指が幻想入り 萃香編 ( f / f )
くすぐり指が幻想入り ルーミア編 ( f / f )
くすぐり指が幻想入り 魔理沙編 ( f / f )
酔っ払いくすぐり鬼 ( f / f )
ハクタクのくすぐり折檻 ( f / f )
鳥虫精のくすぐり制裁 ( f / f )
咲夜さんこちょられスペカ ( f / f )
ぐーや「クレラ○プのぎざぎざで指を切った。妹紅のせいよ」 ( f / f )
くすぐりボルボックが幻想入り ( x / f )          10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29
くすぐり紅魔郷1面 ( x / f )
くすぐり紅魔郷2面 ( x / f )
くすぐり紅魔郷3面 ( x / f )
くすぐり紅魔郷4面 ( x / f )
くすぐり紅魔郷5面 ( x / f )
くすぐり紅魔郷6面 ( x / f )





企画「チキチキ原点回帰! 晒そう僕らの黒歴史!」


[概要1]2009年以前に書いた自慰用作文を公開(加筆修正は一切いたしません)
[概要2]作者自ら当時のパトスを思い起こしながら、しょーもないコメントを付加


・ストーカー( f + x / f ) 10111213141516
・部活( nf / f ) 10111213141516
・引っ越し( x / f ) 
・コレクション( x / f ) 



※記号注釈
「nf」 = 「複数のf」
「nm」 = 「複数のm」
「x(f)」 = 「xの本体はf」
「x(m)」 = 「xの本体はm」
「nh」 = 「複数の人間(性別不明)」





【ツクールゲーム】『Sole Tickler』
Sole Tickler タイトル画面

【ツクールゲーム】『Sole Tickler ~隠された擽力~』
Sole Tickler タイトル画面

『RPGツクールVX Ace』で製作したくすぐりRPGです。無料公開中。
画像クリックで詳細記事へ飛びます!





【くすぐりMMD】

モデラー様とモーショナー様の恩恵に与って、ときたまMMD動画を作って遊びます。




二次キャラモノ


黒糖巫女笑顔の練習 ( f / 滝見春)
愚将か名将か ( f / 末原恭子)
穏乃がくすぐりキノコに冒された ( f / 松実玄)
憧もくすぐりキノコに冒される ( f / 新子憧)
灼もくすぐりキノコに冒しちゃおう ( f / 鷺森灼)
中学時代の仲間もくすぐりキノコで冒しましょう ( f / 岡橋初瀬)
初瀬「先輩。メガホンの縁って足裏をくすぐるのに最適だと思いませんか?」 ( f / 小走やえ)
新メンバーの洗礼 ( f / 大星淡)
麻雀部園城寺くすぐりスカウト ( m / 園城寺怜)
麻雀部佐々野くすぐりスカウト ( m / 佐々野いちご)
麻雀部東横くすぐりスカウト ( m / 東横桃)
麻雀部本内くすぐりスカウト ( m / 本内成香)
つかさ「お姉ちゃん、泡立て器ってくすぐったいよね?」 ( f / 柊かがみ)
宮河家の濡れ衣 ( nm / 宮河ひかげ)
~現役アイドル達の足の裏をくすぐっちゃいました!~ ( m / 765アイドル)
『こちょこちょチャレンジ』 ( f + nh / 如月千早)
特命リサーチ謎の生物X ( x / 我那覇響)
くすぐりタキシーダー ( nm / 菊地真)
こちょられ雪歩 ( m / 萩原雪歩)
ニヤニヤ生放送 ~ドキドキ☆ミキミキ☆寝起きドッキリ~ ( f / 星井美希)
古風な魔女に永笑を ( f / ファビア・クロゼルグ)
アニメ化記念で拉致くすぐり ( nm / 高町ヴィヴィオ)
~魔法格闘少女たちに秘密の特訓を伝授してあげました~ ( x / 魔法格闘少女)
くすぐりに夢中 ( x / ヴィヴィッド三人娘) ♯1 ♯2 ♯3
ユミハルのスキンシップ ( f / アインハルト・ストラトス)
ヴィヴィオ「アインハルトさん、擽らせてもらえませんか?」 ( f / アインハルト・ストラトス)
ごしごしハルにゃん ( f / アインハルト・ストラトス)
こちょ沼でいこう! ( x / ユナ・プラッツ)
吊られてシャンテ ( f / シャンテ・アピニオン)
休養日のくすぐりっこ ( nf / ヴィヴィッド三人娘) #1 #2 #3
ミウラファン大興奮 ( nf / ミウラ・リナルディ)
ママ力全開なのはさん ( f / 高町ヴィヴィオ)
コロナ 対 べろべろマン ( x / コロナ・ティミル)
魔女誇傷者未来永劫笑死 ( x / ルーテシア・アルピーノ)
機動六課アイスの日 ( m + f / スバル・ナカジマ)
管理局の白いちっこいの拉致擽 ( x / キャロ・ル・ルシエ)
くすぐりヴィーたん ( f / ヴィータ)
くすぐりヴィーたん2 ( f / ヴィータ)
くすぐりヴィーたん3 ( f / ヴィータ)
くすぐりヴィーたん4 ( f / ヴィータ)
QB「僕と契約して、魔法擽女になってよ!」 ( x / フェイト・テスタロッサ他)
エリートはやてちゃんくすぐりハラスメント ( m / 八神はやて)
シグナム擽尋問 ( m / シグナム)
第五のくすぐり騎士 ( f / リインフォース)
ヴィータの悲劇 ( f / ヴィータ)
嘱託魔導師くすぐり拷問 ( x / フェイト・T・ハラオウン)
くすぐりお試しフェイトちゃん ( f / フェイト・T・ハラオウン)
くすぐりお試しフェイトちゃん2 ( f / フェイト・T・ハラオウン)
時空飛行士失踪事件 ( f / フェイト・T・ハラオウン) ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5
ジ・アルフェイ? ( f / アルフ)
猫になったこちょ魔 ( x / 月村すずか)
不浄な魔女よ、笑滅せよ ( nm / ゼロ)
もふもふと泥闇の魔女 ( m / ゼロ)
擽られる勇者様! ( f / 遊佐恵美)
エメラダの受難 ( x / エメラダ・エトゥーヴァ)
Ticklish Girls 前編 ( m / 立華かなで)
Ticklish Girls 後編 ( m / 仲村ゆり)
先手必勝! 恋敵を擽り倒せ! ( nf / 凰鈴音)
BAIBAI-TICKLING ( f / 槍水仙)
後輩の躾け方 ( f / 筧沙也佳)
桐乃「あっ、なんか足裏くすぐりフェチに目覚めた♪」 ( f / 新垣あやせ)
桐乃「あ。なんか堕天使の足とかくすぐりたい」 ( f / 黒猫)
桐乃「あ。なんかメルルそっくりのロリガールくすぐりたい」 ( f / 来栖加奈子)
桐乃「あ。なんかアルちゃんの足、美味しそう」ジュルリ ( f / ブリジット・エヴァンス)
桐乃「あ。なんかデカい足裏って余白多そう」 ( f / 沙織・バジーナ)
加奈子「なんだよそのノリ!?」 ( nf / 来栖加奈子)
愛しのあの子に笑顔を ( m / 吹子なずな・鯉川蓮香・椿玲奈)    
敏感体質改善法 ( f + nh / 中瀬華)
戦犯たちの末路 ( x / ガルパンガールズ) ♯0 ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5 ♯6
ローズヒップをクすぐルセイダー ( x / ローズヒップ)
腹いせアリスちゃん ( h / 島田愛里寿)
チョビ子の弱点? ( f / 安斎千代美)
ミッコちゃんの大冒険 ( x / ミカ)
アキミカのポルカ ( f / アキ)
アンツィオ対くすぐりパスタ ( x / ペパロニ・カルパッチョ)
ドッグ・ウォー! ( m / 秋山優花里)
ドッグ・ウォー! Ⅱ ( m / 逸見エリカ)
ドッグ・ウォー! Ⅲ ( m / ペパロニ)
友「赤星小梅って誰やねん」 俺「画像検索したまえ!」 ( m / 赤星小梅・直下さん)
頼れる同志にくすぐりペナルティ ( x / ニーナ・アリーナ)
ルクリリくすぐり ( x / ルクリリ)
M3ウサギさんくすぐリー ( x / ウサギさんチーム) ♯1 ♯2 ♯3 ♯4 ♯5
両手のふさがったチョビにいたずらペパッチョ ( f / 安斎千代美)
名探偵くすぐり拷問 ( x / 壱級天災)
ゴーストバスターケン ( m / 龍ヶ嬢七々々)
肆季さんの余興 ( h / 真幌肆季)
出荷前の白猫さんをくすぐっておきたかった ( m / システィーナ=フィーベル)
仏滅――擽手観音 ( x / 沙々宮紗夜)
吉永さん家のストックス ( m / 吉永双葉)
兎轉舎のおもちゃ ( x / 吉永双葉)
円環の悪魔狩り ( x / 暁美ほむら)
叛逆のさやあん ( f / 佐倉杏子)
復讐のさやあん ( f / 佐倉杏子)
さやかちゃんで魔女狩り! ( x / 美樹さやか)
杏子のくすぐりパートナー ( m / 佐倉杏子)
RAはくすぐりに弱い ( nm / 海老原深青)
擽狂の餓鬼と戦姫 ( nh / エレオノーラ=ヴィルターリア)
シャッフルエッグ ( x / ハルナ)
ちゃんとパンツ穿いてるか? ( f / 佐天涙子)
くすぐり壁足アカデミー ( h / アロエ)
もこっちはすでにくすぐりフェチを発症している可能性がある ( m / もこっち)
青葉ちゃんのNewTicklingGame? ( f / 八神コウ)
コウりん! ( f / 八神コウ・遠山りん)
Tickle-Tickle団タマムシジム落城計画 ( x / アコ・アサエ・アヤカ・エリカ)
Tickle-Tickle団ヤマブキジム落城計画 ( x / カオル・フミカ・ナツメ)
素足スニーカーのポッチャマ使いはくすぐりメカでお仕置き ( x / マコト)
ハルカをくすぐりメカで拷問 ( x / ハルカ)
トレーナーこちょ狩り ( x / バトルガール)
ヒガナ臭そうとか知らない ( m / ヒガナ)
入れ替わった体でクラスメイトをくすぐらないで! ( nf / 宮水三葉)
国際警察ひまわり こちょこちょわくわく大作戦 ( x / 野原ひまわり)
のっぺらぼうによる狐のための反逆くすぐり ( m / 阿狐姫)
vs競技くすぐり部 ( m / 坂上智代)
生徒会役員共による鬼畜の所業 ( f / 森ノゾミ)
グルグル武器屋とクスグリ交渉 ( f / レピア)
山岸さんの受難 ( x / 山岸沙希)
紗英さんのくすぐり体験リサーチ ( f / 紗英)
皿洗いエーファちゃんを水溶き片栗粉でくすぐり拷問にかけてみた ( m / エーファ)
モテモテのこちょ手袋 ( h / 園崎魅音)
グレートくすぐりマン ( f / 加賀山楓)
土足の赤ずきんにお仕置き ( h / 赤ずきん)
不思議なホロあし ( x / ホロ)
琥珀 ~ロリ返りの薬、翌日くすぐり~ ( x / 琥珀)
ロリマゾ駿河くすぐられ欲求 ( h / 神原駿河)
がおこちょ ( f / 晴子)
ゆるこちょ? ( f / 京子)
七尾コレクションくすぐり尋問 ( f / 七尾英理子)












麻雀部本内くすぐりスカウト

「なんやこいつ振込みマシンやないかい」
「言うたるなや。周りの手が早過ぎんねん」
 とある闇企業の重役室。スキンヘッド顔面凶器とパンチパーマ能面の男は、第71回全国高等学校麻雀選手権大会準決勝第2試合先鋒戦の生放送を見ながら感想を漏らした。
 画面に大きく映し出されているのは、南北海道代表有珠山高校2年の本内成香(もとうちなるか)。周囲に翻弄され、泣きべそをかいている。
「ほんまにこいつでええんか?」
 顔面凶器が能面に訊ねた。
「裏技覚えさしたら少しは使えるやろ。それに、少しぐらい凡人混ぜといた方がバランスええねん」
「そんなもんかいな」
 能面の意見を、顔面凶器は呆れたように鼻で笑った。

★★★

「……ん」
 本内成香が苦悶の表情を浮かべ、うっすらと目を開いた。
「……えっ?」
 成香は、状況がうまく把握できず唖然とする。

「お、目ぇ覚ましたようやな」
 顔面凶器の言葉に、成香はハッと顔を前方へ向けた。

 ぶらさがり緊縛台によって、成香の体はえびぞり状態で宙に浮いていた。四肢を背部に集めるようにしてロープで縛られており、背中上空のフックから吊るされている。
 体を動かそうとすると、有珠山高校の夏服を着た成香の華奢な体にロープがぎちぎちと食い込んだ。

「……っ」
「なんや、怖くて声も出んか?」
「……こ、怖いです……っ」
 顔面凶器の顔を見て、成香は涙目になって言った。

「なあお嬢ちゃん」
 顔面凶器の隣から能面が現れ、ぐっと顔を成香に近づける。
 成香はびくっと体を震わせ、ぎゅっと目を閉じた。
「裏プロならんか?」
「……っ」
 能面の言葉に、成香は目を強く閉じたまま震えるだけだった。

「なんや嬢ちゃん、喋られへんのか?」
 顔面凶器が苛立って言う。
「お前の顔怖すぎるんや。こらいっぺん緊張ほぐしたらなあかんなぁ」
 能面は言うと、顔面凶器に目配せをした。

□□□

 顔面凶器はぶら下がった成香の左側に立つと、両手の人差し指を、上から成香のあばらへ突き刺した。
「――ふひゃっ!?」
 目をつぶっていた成香は、突然の刺激に目を見開き、びくっと体を揺らした。
 顔面凶器は成香の両肋骨にあてた指をそのまま、ゆっくりぐりぐりと動かした。
「ひゃっ、ひゃ、ひゃっ!! ひぃっ!!?」
 宙吊りにされた成香は、腋を閉じることも、身をよじることもできないため、ただただ首を上下左右に振って、笑いをかみ殺していた。

「その体勢、きついやろ?」
 顔面凶器は指を動かし、成香の板のような乳房の付け根をなぞるようにくすぐった。
「ふひゅぁぁっ! ひゃははっ、ひゃはっ!? ひゃっひゃっひゃ!」
 成香は首を激しく振った。
 顔面凶器は、成香の両腋に二本ずつ指を置いて、ぐりぐりと徐々に力を込めていった。
「ひゃ、ひ、ひっひっひっひっ!? ――っ、っひゃひひひひひ、あぁぁぁぁっ!! あぁぁぁぁっはっはっはっは~~っ! ひゃはははははははははは!!」
 成香は顔を真っ赤にして、髪の毛を振り乱して大笑いし始めた。
「なんや、あっちゅーまやったな」
「ほとんど体動かされへんのや。そら我慢できんわな」
 顔面凶器は計四本の指で、成香の両腋の下をくすぐる。
「ひゃひゃひゃひゃひゃっ! うはっ!! やっ、やめてくださいっ!!! あひひひひひひひひひひひひっ!!」
 成香は首をぶんぶんと振り回し、涙を流して叫ぶ。
 四肢の先端がぴくぴくと激しく痙攣するように蠢いている。
 ロープの軋む音は、どんどん強くなった。

「ほな、わしもいこか?」
 能面は言うと、顔面凶器の反対側、成香の右側に立った。
「ひゃはははははっ、助けっ、助けてくださいぃぃっひっひっひっひ~~っ」
「なんやお嬢ちゃん? 一緒に働いてくれる気なったんか?」
 能面は声をかけながら、軽く成香の腰をもみほぐした。
「ぶふぅひひひひひひひっ!!!? いひゃぁぁぁっはっはっはっはっはっはっはっ!!」
 成香の反応が激しくなった。
「なんや敏感な嬢ちゃんやな」
「縛りがきつすぎたんかもしれへんなあ」
 能面は言いながら、成香の両足から黒いローファーを脱がした。
 白いソックスに包まれた足の裏が露になる。膝を曲げて縛られているため、足の裏が正面を向いている。
「いやっ……ひゃっひゃっひゃっ、やめてくださいっぃっひっひっひっひ!」
「お嬢ちゃん? やめて欲しかったら、こっちの要求のんでもらわななあ」
 能面は、成香の両足の裏をそれぞれ人差し指でカリカリとくすぐりはじめた。
「あひぃっ!!? うはっはっはっはっは、やぁぁははははははははははっ!!」
 成香の足先が、ぷるぷると震えた。

「ひゃっはっはっはっはぁ~~っ! やめっ、おねがっ、……っはっはっはっはっはっは」
 まったく体の動かせぬ状態で、腋と足の裏を同時にくすぐられ、泣き叫ぶ成香。
「素直にこっちの言う事聞いた方が身のためやで?」
 顔面凶器は、両手の指を成香の肋骨に食い込ませるようにして、ごりごりと揺り動かした。
「うひゃひゃひゃひゃひゃ!!! ひゃめっ!! あぁぁ~~っはっはっはっはっは、駄目ですぅぅうひひひひひひひひひっ!」
 髪の毛を振り乱し、大笑いする成香。
「靴下脱がしたるわ」
 能面は、ロープできつく縛られた成香の右脚から、白いハイソックスを無理やり引き抜いた。
 やや桃色になった成香の素足の足の裏。能面は、成香の皺のよった土踏まずに五本の指を当て、バリバリと掻き毟った。
「ひぎゃぁぁっはっはっはっは!!? あははははははははっ!! ひゃめ……っ、ひゃめぇぇぇっへっへっ! ひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!」
 成香の足の指がびくびくとくすぐったそうに蠢く。
「ひぃぃ~~っひっひっひっひ!! 助けっ……いひゃっはっはっはっはっはっはっは~~っ!!」

□□□

 数分後。
「どや? うちで一緒に働くか?」 
 能面は、成香の後ろから、成香の両足の裏をくすぐりながら言う。ソックスは両足とも脱がされて素足にされている。
「ほひゃひゃへへへへっ!! ひゃめぇぇ、ひゃめぇぇひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!」
 成香は整ったかわいらしい顔を泣き崩して笑い狂っている。
「なんや、返事もできひんのか?」
 顔面凶器は成香の下にしゃがんで、ぴんと反らされた成香のお腹を指先でわしゃわしゃとくすぐった。
「うひひひひひひひひひひっ!!? いぃぃ~~っひっひっひっひ、あひゃぁぁ~~っ!!!」
 すでに成香の顔は涙と涎でぐしゃぐしゃである。
「ひひひひひひ、息がっ!! うひょひょひひひ、息ができまぜんっぃぃいぃぃっひっひっひっひっひっひっひっひ!! じぬぅぅひひひひひひひ、死んでじまいまずっ! あひゃひゃひゃひゃひゃっ」
 成香は涙で枯れた声を震わせ、叫んだ。

動く成香

「なら、言う事あるんとちゃうんか?」
 顔面凶器は言いながら、成香のわき腹を両手で挟み込むようにして、こそこそと指先でくすぐる。
「あひひひひひひっ!!? きぃぃっひっひっひっひっひっひっ!! やめっ、やめてぇぇぇひゃひゃっはっはっはっはっは!」

「わからんかの? お嬢ちゃん」
 能面は、成香の両足の指の付け根にそれぞれ両手の指を突きたて、ガシガシとくすぐった。
「ふぎゃぁぁぁぁあっはっはっはっはっはっは!! 嫌ぁぁっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ!! あひゃひひひひひひひひ~~っ」
「ほんまにわからへんのかいな」
 顔面凶器は成香の両わき腹それぞれのちょうど真ん中あたり、体側に親指ぐりっと押し込み、激しく震わせた。
「あぎゃっ!!? うぎひひひひひひひっ!! いひゃぁぁぁ~~っひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ!! いぎがぁぁぁぁはははははははははは!!」
 涎と涙を撒き散らして笑う成香。
「わがりまじだぁぁっはっはっはっはっは!! ながまにぃぃぃっひっひっひっひ、仲間にっ!! なりまずがらぁぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!」

「ほな、小休止や」
 能面の合図で、顔面凶器も手を止めた。
「……っげほ! げほっ、げほっ!」
 くすぐりが止むと、成香は大きく咳き込んだ。
「嬢ちゃん、気分どうや?」
「……ひぃ、ひぃ、……し、死ぬかと、思いました」
 成香はうつろな目で答えた。
「仲間になるっちゅうんは、ほんまやな?」
「…………」
 顔面凶器の質問に、成香は押し黙った。

 能面は顔面凶器と顔を見合わせると、成香のスカートをぺろんと捲り上げた。
「ひゃぁっ!?」
 悲鳴を上げる成香。露になる臀部。
「お嬢ちゃん。もうちょい説得が必要なようやな」
 能面は言うと、大きな毛筆を取り出した。
「……えっ、ど、どういう、……な、何をされるおつもりですか?」
 成香は背後の気配に怯えながら、こわばった声を出す。
「やっぱりパンツ履いてへんのやな」
「えっ?」
「お嬢ちゃんみたいにその場しのぎで『仲間なる』言うて、裏切る奴らがぎょうさんおるんよ。ワシらがお嬢ちゃんの迷い、全部断ち切ったるわ」

□□□

 能面は中腰になると、露出された成香の秘部から肛門にかけて、筆先でなぞり上げた。
「うひひひぃぃんっ!!!?」
 成香の体がびくびくっと震えた。きゅっと中央に向かって縮こまる臀部。
「どうや? 気持ちええか、お嬢ちゃん?」
 言いながら、ゆっくりと筆を上下させる能面。
「あひゃっ!? ひゃっ、ひゃひっ!!? ふひょっ!! にゃっ、何、ひひぃぃんっ!? 私、もうっ!! 仲間になりますってっ……きゃひぃんっ!?」
 成香は顔を真っ赤にし、体を悶えさせながら言った。目には大粒の涙が溜まっている。

「さっき小休止言うたやん。お嬢ちゃんみたいにその場しのぎするような子は、体に現実の厳しさ教えたらなあかん」
 能面が目配せをすると、顔面凶器は立ち上がり、成香と能面の後ろに立った。
「ひゃひっ、ひゃひっ!? やはっ! やめてください……っ、ひぅっ!! 変な、あぁぁっ、気持ち悪いですっ、……んひゃぁっ」
「気持ち悪いか? すぐ楽しなってくるで?」
 顔面凶器は言うと、両腕を前に突き出した。
「ひゃぁっ、楽しくって、――っ!!? んはっ!!? いひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!」
 成香の嬌声は唐突に笑い声に変わった。
 顔面凶器は、中腰になった能面の上から、突き出された成香の素足のかかとをがりがりとくすぐり始めたのだった。
「どや? おもろいやろ、嬢ちゃん」
「きゃははははははははははっ!! あひぃぃっ、いぃぃっひっひっひっひっひ、おもしろくないですっ!!! あひゃぁぁぁっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~っ!」
 成香は泣きながら叫んだ。足の指がくすぐったそうにもがく。
「おもろないて、笑とるやん」
 顔面凶器は爪を立てて、成香の両足の裏、かかとから指の付け根までを往復移動させた。
「ひゃひゃひひひひひひひひっ!! くしゅぐったぃっひっひっひっひっひっひ!!! くすぐったいからですっ!! あぁぁ~~っひゃっはっはっは、やめてぇ~~っ!」
 成香を縛ったロープがぎちぎちと激しく音を立てる。
「『くすぐったい』だけか?」
 能面は、筆先で成香の肛門付近をねちねちと撫で回した。
「あひあひあひゃひゃひゃっ!! あだまがっ、あひゃひゃひゃっ!! 頭がおかしくなるぅぅぅうっひっひっひっひっひっひっひ~~っ」

「この辺も弱いんやろ?」
 能面は言うと、筆を持っていないほうの手で、成香の大腿部を指先でくすぐった。
「あはっ、あはははははははっ!! もうひゃめぇ、やめてぇぇっはっはっはっはっはっはっは!」
「ほう? そんなところも効くんか」
 顔面凶器は、強制的に曲げられ突き出された成香の膝小僧を、片手の指先でこそこそとくすぐる。
「あひゃぁぁあぁぁ、ひぃぃ~~っひっひっひっひっひっひ!! 私の、ぃぃい~~っひっひっひ、私の体で遊ばないでぇぇぇひひへへへへへへへ」
 成香は舌を出して泣きながら笑い、懇願する。
「もう敬語も使われへんか?」
 能面は筆先を成香の秘部へと這わせ、もう片方の手で下腹部をくりくりとひっかいた。
「んひょひょひょっ!!? ふひゃひゃひゃ、ぎぃぃぃひっいひいひっひっひっひっひ!! もぅひゃめてぇぇ~~っ!」
「嬢ちゃんも遊ぶんがおもろなってきたんやろ」
 顔面凶器は成香の膝を鷲掴みにするように、大腿部から膝へ指を這わす。
「ぢがうぅぅぅぅひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!! 限界ぃぃぃっひっひっひっひっひっひ!! 無理ぃぃぃあひはひはひひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!」

 成香は喉をからして笑い続ける。
 この後、成香がどのような末路をたどるのかは、別のお話。


(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 2014年1月にpixivに投稿した作品です。
 挿絵を動かしてみました。
 作戦会議中にひとりだけ寝てる子。

麻雀部東横くすぐりスカウト

「な、おかしいやろ?」
「……ほぅ」
とある闇企業の重役室で、スキンヘッド顔面凶器の男とパンチパーマ能面の男はテレビ画面に釘付けになった。
「この女がおるだけで、他家の振込み率が半端ないねんな」
画面に映っているのは、第71回全国高等学校麻雀選手権大会長野県予選決勝副将戦の録画である。
「この龍門渕の振込みは気になんなぁ」
「どないする?」
「……データが少ないな。とりあえず、佐藤の班に調べさせよか」

★★★

「消える?」
東京本部の廊下を歩きながら、能面が顔面凶器に尋ねる。
「せや。佐藤の話やと、対局中に捨牌が見えんなるらしいで」
「確かに、ホンマに消えんのやったら、あの振込みも説明つくっちゃつくが……そんなオカルトありえんのかいのぉ?」
「まぁ、自分の目ぇで確かめてみぃや」
拷問室の前までやってくると、顔面凶器が扉を開く。

薄暗い部屋の真ん中に、強制開脚椅子がぽつんと置いてある。
逆Yの字を折り曲げて背もたれを作ったような形の椅子で、市場価格は21万6千円である。

「誰もおらへんやん。部屋間違ぉたんちゃうか?」
「俺とおんなじこと言うとんな。最初は俺も、なかなか信用できひんかったわ。……そこにおんねん」
顔面凶器は強制開脚椅子を指差す。
「は?」

「息殺して気配絶ってもあかんで? そこにおんのはわかってんねや」
顔面凶器は強制開脚椅子に近づき、背もたれの後ろに立つ。
そして、背もたれの前の空間を両手でつかんだ。

「きゃんっ!!?」
声がすると同時に、強制開脚椅子に拘束されていた少女が見えるようになった。
鶴賀学園の夏服にクリーム色のカーディガンを羽織った東横桃子(とうよこももこ)は、
両手を揃えて頭の後ろで縛られ、限界まで開脚させられた状態で、両脚三箇所ずつベルトで固定されていた。

顔面凶器の両手は、桃子の胸の上にあった。
「デカイ乳やのぉ? ホンマは触る気なかったんやが、見えへんかったからなぁ。事故みたいなもんや」
顔面凶器は、桃子の胸を優しく撫でる。
「ふわぁ……、な、なら、……手、手、手、んぅ……早く離して欲しいっす……」

「ほぅ? これが消えるっちゅうことか。……のぉ。もうやめたれや」
能面は納得して頷きながら、顔面凶器を制止させる。
「……な、何者なんすか? お二方は」
 桃子は不安げな表情で尋ねる。
「おたくの能力見込んでな、おたくをスカウトしたいんや」
「……スカウトって」
「裏プロならんか?」
「……っ」
 桃子は息を呑む。
「まだ公式戦出場経験少ない今がチャンスやで? おたくの力ありゃぁのぉ、こっちの世界の方が、ええ思いできるで? 麻雀だけやない。おたくの能力、ウチらのために使てもらえるんなら、一生遊んで暮らせる金、保証したるわ」

 能面は桃子の頭を撫でる。桃子は首を左右に振って拒絶した。
「冗談じゃなないっすよ!」
 桃子は能面をにらむ。
 能面は桃子の目を見て、桃子の心を繋ぎとめる何かがあることを確信した。

□□□

「こいつ、また存在感消しよった」
 顔面凶器は言った。
「見えとるはずやのに、見えへん気ぃするってなんか、気持ち悪いなぁ。ほな、やろか? この女の能力あったら、裏切るんも楽勝や。逃げよ思わんなるようなるまで、徹底的に笑わしたらなあかんで」
 能面は腕を組み、顔面凶器にあごを向けた。
「よっしゃ! やったろ!」
 顔面凶器は、いつも以上にやる気満々の能面の態度に半ば驚き、苦笑いした。
「さて、この辺かのぉ?」
 顔面凶器は、人差し指で、開脚椅子前の空間、だいたい桃子の腋辺りを突く。
「ひゃぁんっ!!?」
 桃子が姿を現した。顔面凶器の指は、うまく桃子の腋の下に命中していた。
 両腕を頭の後ろで縛れているため、腋を閉じることができず、桃子の身体がビクンと震えた。
 顔面凶器は刺さった指をそのままこしょこしょと動かす。
「ひゃんっ……んくっ、……な、ななっ!? 何するんすかっ!!? ……わひぃぃっ!?」
「何て。ウチで働いてくれんか、おもてな」
 言いながら、顔面凶器はぐるぐると人差し指を動かす。
「なななっ、ふくっ……こここ、こんなことしてっ!! ひぅぅぅっ……」
 桃子は身をくねくねとよじる。
 ふくよかな胸がふるふる揺れた。

「消えたかったら、消えてええねんで? まぁそんだけ嬉しそうな声上げとったら、消えようにもすぐ俺らに気付かれるやろうがなぁ」
「ふぐぅっ……くくく、……嬉しくなんか、ないっすよ……や、ひくくくっ……やめ……うぅぅぅ」
 桃子は目尻に涙を溜めて声を絞る。
「喋るんきつそうやなぁ。いっぺん大声で笑てみ? おもろなってくるで?」
 顔面凶器は両手の指二本ずつで、桃子の腋の下をこそこそくすぐる。
「うひゃぁぁあんっ、……んくくくくっ……ひゃめっ……だ、ふくぅぅぅぅ……だだだ、だめっす! んひぃっ!!」

「ほな、こっちもいこか?」
 能面は、開脚された桃子の足下に寄る。
 桃子の右足からカポッと黒い革靴を脱がし取り、黒いハイソックスに包まれた足の裏に指を這わせた。
「ふひゃぁぁっ!!! きゃはっ……んぐぐぐっ……だぁっ! ひゃめっす!! だ、だめっ!」
 足首から先がくねくね動く。下半身はがっちりとベルトで固められているため、膝を曲げることすらできない。
「あぁぁぁぁっ……いやっ……だめっっす!! だめ、……だはぁぁ! うひぃぃん」

 能面は指をこそこそと動かしながら、足首、ふくらはぎと桃子の脚を上っていく。
「いひぃぃんっ……ふひっ!! ちょっ……もぅっ、ホントにっ! だめって! ……ふふんぅぅぅ」
 能面は、桃子の露出した膝小僧をちょいちょいと爪でひっかいてやる。
「ひゃはははっ! ……んぐっ!! ぐふっ……とはっ!! ふはっ! ぷくくふふふぅ……ぶわっ!」
 桃子は足先がぴくぴくと動かし、くすぐったさを必死に堪えるように、首をぶんぶん左右にふりまわす。

「ひひひっ……ひぃぃぃぃ、くひぃぃん! ……ぐふっ! くぅぅぅくくくくくく」
「なかなか耐えるやん!」
 指先で桃子の脇腹から腋までを上下になぞりながら、顔面凶器が感心する。
 能面は、両手十本の爪で桃子の膝小僧から太腿付近をこそいだ。
「ひぎぃぃぃぃぃっ!!! ひゃはっ……ははっ、……くはぁっ!!! ふはっ!!! だめっ!! だはぁぁっ!!!」

「そろそろ限界やろ? 思いっきり笑てみぃて。すっきりするで?」
「ひぃぃぃぃぃぃんっ!!! だ、誰がっ……――」
 顔面凶器が桃子の肋骨をぐりっと揉む。
「うひゃははははっ……くふっ!! ふふっ!! ホントっ!! ホントにやめるっす!!! だめっ、だひひぃぃっ!!!」
「俺の勘やとなぁ、この辺とか、効きそうな気ぃすんねんな」
 言うと、顔面凶器は両手を桃子の腰骨に当て、激しく揉みほぐした。
「きゃはっ!!!? ……ぶっ、ぶははははははははっ!!! ひゃははははははははっ、だめっ!!! だめっすぅぅぅふふふふ! だぁーっはっはっはっはっは~っ!!!」
「おお! 当たった当たった」
 破顔した桃子は涙を散らし、髪の毛と胸を上下左右に振り乱しながら笑い悶えた。
「ぶわっはっはっはっはっはっはっはっ!!! だっはっはっはっはっはっ!! だめっすっ!!! ひひひひひひっ! 無理っすぅぅぅっはっはっはっはっは~~っ!!」
「知っとるか? こそばいっちゅう感覚は、内臓やら神経守るためらしいで? 直腸か? それとも子宮か膀胱でも弱いんちゃうか?」
「ひっひっひっひっひっひ~~~!!! しぇへへっへへへへっ! セクハラっすよぉぉぉ~~あっはっはっはっはっはっは~~!!!!」
「胸やら腰やら揉んどる時点で、今更セクハラも糞もあるかいっ!」

□□□

 能面は、桃子の左足の革靴も脱がして桃子の股の間に陣取り、両腕を広げて桃子の両足の裏をくすぐる。
「うにょぉぉほほほほほほほほほほほっ!!! やめっ!! だめっす!! おひょほほほほほほほほほほ~~」
「こっからやとな、スカートの中丸見えやねんけどな――」
 能面はため息を吐きながら、桃子の足裏をくすぐり続ける。
「なんでパンツ履いてへんねん!」
「うへへへへへへへへへっ!!! なんでって、なんすかぁぁぁっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~~!!」
 桃子の足首から先が嫌々するようにくねくねと動く。
「お前らそういう世界の人かっ!」
「きゃははははははっ!!!? お前らってぇぇぇひひひひひひっ!? どひゃはははっ、どど、ど、どういう世界っすかぁぁぁぁっ!!!?」

「とぼける気ぃならかまへんで? 靴下も脱がしたるわ」
 言うと能面は、くすぐっていた手で桃子の両足のソックスに手をかけ、ぐいっと引っ張る。
 黒いソックスはきつい拘束具につっかかりながら何度も伸び縮みする。力を込めると、なんとかすぽんと引き抜くことができた。

「ぶわははははははははっ!!!! な、なんするっすかぁぁぁぁ!!!?」
「ほぅ、脇腹つついてもこんな効くんか。腸が弱いんかのぉ?」
 上半身では顔面凶器が桃子の内臓を心配してやっている。
「今の『なんするっすか』ってどっちに言うたんやねん?」
 能面は、脱がしたソックスをくしゅっと丸めて放り捨てながら、桃子に尋ねる。
「どっちもっすよぉぉぉ!!! やはははははははっ!!! ツンツンっ!!! きひひひひひ、ききき、きついっす!! くはははははははっ」

「ほな、こっちもきっつぅ~くいったるで」
 言うと能面は、桃子の青白くて血色の悪い素足の足の裏を爪でカリカリと引っかいた。
「にぃぃぃぃひひひひひひひひひひっ!!! だやぁぁぁーっはっははっははっ! だめっすだめっすだめっす! くひひひひひひひひひひ~~~っ!!」
「だめて、どっちがだめやねん」
 能面が再び意地悪く桃子に尋ねる。
「だかっ!!! うひひひひひひひひっ、どっちもて言うてんすよぉぉぉ!!! ひゃ~っはっはっはっはっはっはっはっ~~~っ!!!」
 桃子の足の指が、くすぐったそうにめちゃくちゃに動く。
「『どっちもて言うてんすよ』って、ワシらの言葉うつっとんやん!」
「東横さんよ。俺らに心開いてくれたってことっすか?」
「あひゃひゃひゃひゃひゃっ!!! まっ!! 真似っ!! ひひひひひひひひっ!!! にゅぁぁっはっはっはっはっは~~~!!!」
 桃子は顔面凶器の挑発に抗議したいようだが、腹の底から無限に這い上がってくる笑いにのまれてしまう。

動く桃

「ひぎぃひひひひひひひひっ!!! いぇひひひひひひひひひっ!!! だめっ!!! もう、ホントっ!!! むりっすぅぅぅ! うひひひひひひひ!!!」
 数分ほど経つと、桃子の目が虚ろになってきた。
 時々宙を見つめては、泣きながら悲鳴のような笑い声をあげる。
「ウチで働いてくれんかのぉ?」
 能面は右手の指を、桃子の素足の左足の指と指の間にそれぞれ差し込みながら言う。
「くわぁぁははっははははははははっ!!!! いひひひひひひひっ!!! でひひひひひひひっ!!!」
「のぅ?」
「きひひひひひひひひひひっ……うへへへへへへっ、むふふふふっ!!! むりっすぅぅぅぅぅっ!!!」
 桃子は、焦点の合わない目を空中に預けながら叫ぶ。
「もう死にそうやんっ! 俺らと一緒なるんは、死ぬより嫌かっ!」
 能面は、桃子の足の指の間に差し込んだ自身の指をうごめかした。
「うぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉっ!!! のぉぉぉほほほほっ! やぁぁぁーっはっはっはっはっはっはっはっ~~!!!! ひぬっ!!! もう、ひぬっすよぉぉぉひゃひゃひゃひゃ~~!!!」

□□□

 数時間後。
 一度気絶してしまった桃子が目を覚ますと、足の違和感に気付く。
「お、目ぇ覚ましたな」
 顔面凶器が嬉しそうに桃子に駆け寄る。
「こ、……これ、なんの、つもりっすか?」
 大方の予想がつくものの、桃子は引きつった表情で聞く。
「動かせるか?」
 桃子は両足の指を全開にした状態で、十本の足指を紐によって完全固定されていた。足指に巻きついた紐は、足首のベルトに繋がっている。
 おかげで、桃子は足の指を閉じたり動かしたりすることがほとんどできない。
「う、……動かせると、思ってるんすか?」
 桃子が足指に力を込めると、ぎちぎちと、紐が小さく鳴いた。

「あ、あの……、念のため、聞きたいんす、けど」
「なんや?」
「この状態で、……ど、どうする、つもりっすか?」
 すると、顔面凶器はニヤリと笑う。後ろから能面が現れる。
「興味津々やなぁ! せやったら、希望通りさっさと始めたろ」
「いいいいいいやっ!!! いやいやいやいやっ!! ち、違うっすよっ!!!! そんな意味じゃっ……――」
 桃子は怯えた表情で、がくがく上半身を揺らせ、必死に弁明するが、
 まったく無視の能面は、桃子の右足土踏まずをガリガリ掻き毟った。
「あぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!! ……きゃぁぁっぁぁぁぁぁっぁっぁぁっぁぁ」
 桃子の身体がビクビクビクッと痙攣する。
「びゃははははははははっ!!!!! だぁぁぁっはっはっはっはっ!!! ひぎぃっひっひっひっひっひっひ!!!! ぐぎぎぎぎっぎゃぁぁひゃぁぁ」
 ほとんど天井を仰ぐように頭を反らせて笑い乱れる桃子。
「だめだめだめだめだめぇぇぇぇへへへへっへへへっへへっ!!!! ぽひぃぃひひひひひひひひひっ!!!! ぶぴぃぃひひっひゃふひふひふひふ!!!!」
 桃子はまったく足の指を動かせないため、掻き毟られる足の裏がヒクヒクと動くのみ。
 逃げ場も、気を紛らせる隙さえも奪われてしまった桃子は、ただひたすら笑いまくるしかなかった。
「がはははははははははっ!!!! 死ぬっ!!!! しゅいぃぃぃぃぃっひっひっひっひっひっ!!! ぎゃっはっはっはっはっはっはっ!!!!」
 口からは泡が漏れ、見開かれた目からはとめどなく涙は溢れ、鼻からはずるずると鼻水まで垂れてきた。
「ぐしゅっ!!!! くしゅぐったいぃぃっ!!! うひひひひひひひひっ!!! あひゃっ!! あひゃっ、はひゃぁっ、うひゃっ!!! あひゃっひゃっっひゃっひゃっはっひゃっひゃっひゃ~っ!!!」

「ほな、こっちはコレや」
 顔面凶器は羽箒を取り出し、桃子の左足に這わせる。
「ほひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ!!!! のぉぉぉぉぉっほっほっほっほっほっほっほ~~~!!!!」
「ちゃんとホコリを取ったらなな!」
 顔面凶器は、全開になった桃子の足指の間を丁寧に掃除してやる。
「ほわぁぁぁぁっひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!! それだめっしゅ、ほひほひほひっ!! 無理無理無理むりゅみゅりゅりゅりりゅひひひひひひひひひひひひひゅひゅひゅひゅ~~~~っ!!!!」

「うわぁ、指の間汗かいとるやん」
 能面が桃子の足指の間を人差し指でこそぎながら、感想を漏らす。
「むひひひひひひひひひっ!!! そんなとこ、いじらないでぇぇぇへへへへへへへへへへへへへっ!!!」

「なら、こんなんは、どうや?」
 顔面凶器は桃子のスカートをまくりあげ、桃子の内股を左太腿から右太腿まで、秘部を含め、羽箒でさわさわと撫で回した。
「うぎぎぎぎひひひひひひひひひひひひっ!!! にぃぃぃひひひひひひひひひひひひひっ!!! もうだめっすっ!!! ふにゃぁぁっぁっ!!!」
「ダメってさっきから何回も言うとるやん」
「もう限界超えてるんすよぉぉぉひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ!!! ホントしぬぅぅぅぅうひひひひひひひひひひひひひっ!!!」

「縦筋こちょこちょ攻撃や」
 顔面凶器は羽箒を縦に構え、桃子の秘部をしごくように掃除した。
「もぉぉぉぉぉぉぉひょひょひょひょひょっ!!!! もうっひひひひひひひひひっ、わけがっ!!! わけ、わかんないっすぅぅっひっひっひっひっひ~~~!!!」
「どや?」
「だかっ!!!! もぉぉぉひひひひひひひっひひっ!!! 狂うっ!!! 変になるっすぅぅぅうひゃぁひゃぁひゃぁひゃぁひゃぁにょぉぉにょにゃはははははははっ~~!!」

「東横さんよ、やめて欲しいか?」
 能面が桃子の両足をくすぐりながら言う。両足の指先がものすごく細やかに痙攣している。
「もひひひひひひひひひひひひっ!!! やめてっ!! やめぇぇぇへへっへへっへへっへへっへ」
「せやったらのぉ。ワシらにこそばかされながら消えてみぃ。もし消えれたら、解放したるわ」
「そそそそそそんなぁぁひゃひゃひゃひゃひゃっ!!! むりっすよぉぉっほっほっほっほっほっほ~~~」
「ほな、おたくのための特訓や。あじよぅ消えれるよう、頑張りや?」
 言いながら、能面はさらに指の動きを激しくした。
「ぎゃははははははははっ!!!! あぁぁ~っひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~~っ!!!!!!」

 桃子の究極のステルスモードが完成するかどうかは、また別のお話。


(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 2012年6月に掲示板の版権スレに投稿した作品です。
 存在感がセミ以下の人。

麻雀部佐々野くすぐりスカウト

『第9試合中堅戦終了――!! 姫松高校主将愛宕洋榎。役満直撃で逆転――!!』

 とある闇企業の重役室にて、スキンヘッド顔面凶器の男が「おおっ」と感嘆の声を上げる。
 薄型大画面で生放送されているのは第71回全国高等学校麻雀選手権大会1回戦第9試合。アイドル的に注目を集めた鹿老渡高校の佐々野いちご(ささのいちご)が、中堅戦のオーラス、清老頭地獄単騎待ちに九索を振り込んだところだった。
「ちゃちゃのん、やられたんか?」
 パンチパーマ能面の男は、机上の牌譜から目を逸らさずに、顔面凶器に声をかけた。
「ありゃ振ってもしゃーないわ。かわいそうにのぉ」
 顔面凶器の感想を受け、能面は画面を見やる。
「相手誰や? ん? あー、姫松の愛宕姉か。あの垂れ目よーやるわな」
「これで鹿老渡は、優勝から一歩遠のいたわけや」
「ちゃちゃのんは是非ウチに欲しい人材や。垂れ目のおかげでええトラウマ――表の麻雀界隈からフェードアウトする口実ができた。あとはこのまんま、姫松に鹿老渡をボッコボコにしてもらえればええだけやな」

 希望通り、鹿老渡高校は初戦敗退が決定した。

★★★

「……っ」
 ツーサイドアップポニーテールの少女がうっすらと目を開ける。
 ギシっとベルトの軋む音。
 いちごは、自分がX字に拘束され、両手両足首を皮製ベルトで固定されていることに気付いた。
「なんこれ?」

「お、目ぇ覚ましたな」
 薄暗い牢屋のような部屋の中央。
 制服姿の佐々野いちごは、X字拘束台の上に両腕両脚を目一杯広げた状態で拘束されていた。
 鹿老渡高校の夏服は、半袖シャツに棒ネクタイ、スカートは膝小僧に少しかかる程度、白いハイソックスである。スカートとネクタイは同色か、同明度の色である。

「ここ……どこなん?」
 いちごは呆けた顔で、上からニヤニヤと覗き込む顔面凶器におっとりと尋ねる。
「四国」
「四国……、? 四国?」
 いちごは寝ぼけているのか、目を細めながら間の抜けた声を出す。
「ウチの会社な、地方各地に支部あんねんけど、鹿老渡から山陽支部に連れ去るんは時間かかりすぎるっちゅーんで、鹿老渡→鹿島→松山ルート使わしてもろたわ」

「え……、会社て……どういうことなん? ……って、これて、誘拐!? ちゃちゃのん、誘拐されたんっ?!!!」
 ようやく頭が回ってきたのか、いちごは状況の異常性に気付いたようだ。
「えっ!!? ちょ、ちょ待って? なんこれっ!? 意味わからんやん。ちゃちゃのんなんで縛られとん? ちゅうかあんたら誰? ちゅか何? これ普通に犯罪じゃろ?! なんしよんよ!!」
 パニックに陥ったのか、急に騒ぎ出すいちご。

「おたくをスカウトしたいんや」
 いつの間にか現れた能面が腕組をしながら、いちごに近づく。
「スカウト?」
「おたくの牌譜見せてもろーたで? なかなか光るもん持っとるやん。どや? ウチで働いてみんか?」
「……どういうことなん?」
「裏プロ、興味ないか?」
「…………」
「ウチの専属雀師になってや。ウチらと一緒に働いてくれるんなら、一生遊んで暮らせる程度の金は保証したるわ」

 いちごは言葉を選んでいるのか少しだけ考え、べぇっと舌を出した。
「嫌じゃ! ちゃちゃのんは暴力団の世話にはならん。一昨日来とーき!」
 いい終えると、いちごはプイとそっぽを向いた。

「ほな、やろか?」
「えらい嫌われたもんやなぁ。この状況で断るってどんだけ神経すわっとんねん」
「戯言はええねん。しゃんしゃん準備しぃ」
「真面目か。ちぃとは遊ばせろや」
 能面が冷たく急かすので、顔面凶器は苦笑いした。

□□□

 顔面凶器がいちごの顔を上から覗き込む。いちごは目を閉じたままツンとしている。
「働く気なったら、いつでも言ってや?」
 言うと、顔面凶器はいちごの腋の下に両手を入れ込んだ。
「うひゃぁぁっ!!!?」
 いちごは突然の刺激に驚いたのか、ビクンと身体を上下にうねらせ、目を見開いた。
「な、なひぃっ!? な、ななな、なっ、なんしよん?!?」
 顔面凶器はそのまま、無言でこそこそと指を動かした。
「うふぉっ!!? ふぉはっ、ちょまっ……なん、くくくくくくっ……なんでこちょばすん!? あは、ひひひひひひ、うふっ……くふふふふふ」
「なんでて、ちゃちゃのんが言うこと聞かんからやん」
「うひぃぃぃっ!!? ふおふふふふっ、ほじゃけんて、なんで、……くふぉふぉふぉっ」

 いちごの脚がガクガク震える。
 能面はいちごの足下に近づき、左右にびくびく痙攣するように動くいちごの足からローファーを外す。
「ちょっ、うひゃぁぁっ、ははははっ、なんしよんっ!!? 脱がさんといてっ……ひひひひ」
 能面は、少し汚れた白いソックスの足の裏に人差し指を這わせた。
「うふふぉぉぉぉぉっ!!! はははっ……ちょっ、いけんて……ひひひひっ、な、もうっ!! うふふふふふっ」

 いちごが必死に歯を食いしばると、口元に泡がもれる。
「我慢せんでええねんで?」
 顔面凶器がいちごの腋の下をくすぐりながら言う。
「あはははっ……くぅぅっ……くくく、あんたら、変態じゃろ……っ! こんのっ……ひひひ、帰ったら、絶対、うふふふふふ……警察いっちゃるけんな、くくくふふふふ……よぅ覚えとき……んくぅ」
「よぉこの状況でそなぃ挑発的な態度取れんなぁ」
 顔面凶器はため息をつきながら、いきなり両手十本の指でいちごの肋骨をぐりぐりとほぐし始めた。
「うひゃっ!!! うゎはははははっはははははっ!!!! うふぉほほほほほほほほっ!!! ちょまちょまっ……だっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは~~!!!」
 いちごは、大口を開けて笑い始めた。
「どや? 効くか?」
「うあははははははははははははっ!!! いけんっ……!!! こちょばいぃぃっひっひっひっひっひっひ~~~!!!!」
 たがが外れたように、笑い暴れるいちご。一旦笑い出してしまうと、もう止まらないようだ。
「うはははははははっ! はぁ~っはっはっはっはっはっはっは~~~っ!」

「ほな、こっちもそろそろ本気でいくかのぅ」
 能面は、いちごの右足を左腕で拘束台の脚と一緒に抱え込むよう陣取る。
 いちごに背を向けた状態で、能面は右手でいちごの足裏をかきむしった。
「いやはははははははははっ! ひひひひひひひひひっ!!! いけんてぇぇあへはひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!」
 ソックス越しに、足の指が激しく蠢いた。

「靴下脱がすで?」
「いけん~~~~っ!! うひゃ~っはっはっはっはっは~~っ!」
 能面は、いちごの右足のソックスのつま先を持って、一気に引っ張り脱がす。
 ぎゅっと足指を閉じた白い素足。
 足裏の真ん中に寄った皺を伸ばすように、能面は指を這わせる。
「うひひひひひひひひっ!!! こしょっっ!!? うひゃぁぁぁぁはははははははははははは」
 足の指が開いたり閉じたり、くねくねと足裏がよじれる。
 能面は、いちごの足の指が開いたところを狙い、左手で足指をつかんだ。
「ひゃはぁあんっ」
 能面は、いちごの足の指の間を丁寧に爪でこそぐようにくすぐってやる。
「ぎゃぁぁぁ~っはっはっはっはっはっはっ!!!! それやめっ!!! いけんぃけんっ、あひゃぁぁぁんっ!!!? ぅひゃ~っひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~!!!!」

「どや? ウチで働く気になったか?」
 数分ほどくすぐった後、顔面凶器がいちごに問う。
「ぎゃっはっはっはっはっはっ!!! なんっ! 何を、ぼけかましとんじゃっ!! ひゃ~~ひひひひひひひっ!!!」
 両足の土踏まずを能面にガリガリと掻き毟られているいちごは、笑い涙を流しながら叫ぶ。左足もソックスは脱がされ、両足とも素足にされている。

動くちゃちゃのん

「この状況でようそんなこと言えんなぁ。たいしたタマやん」
 言うと、顔面凶器はいちごの脇腹を思い切りくすぐる。
「なひゃひゃひゃひゃひゃっ!!! なんの、ことじゃぁぁあぁぁーっはっはっはっはっは!!!?」
「ちゃちゃのん、お前さん、気に入られたみたいやで? こりゃ、ちゃちゃのんが頷くまで終わらんルートやな」
「ぎゃぁぁ~っはっはっはっはっ!!!? そんなんっ……嫌じゃぁぁっはっはっはっはっはっ!!! 帰らしてぇぇあ~っはっはっはっはっは~~!」

□□□

「もう……こちょこちょは、やめて……」
 数時間後、いちごは肩で息をしながら懇願していた。

「なら、ウチで働いてくれるんか?」
「……」
 顔面凶器が両手をわきわきと構えると、いちごはビクッと怯えた。
「……わ、わわ、わかった! な、なんでも言うこと聞くけん、もう、こちょこちょだけは、……」
 いちごは涙目になる。

「まぁ、口ではなんとでも言えるわな」
「え」
 能面の言葉に、いちごは顔を引きつらせた。
「なんでも、ちゅーたな? ほな、もっとこそばかしてええか?」
「……い、……い、……こ、こちょばすんだけは、や、やめて、ください」
「なんでもやないやん!」
「……え、働くちゅーたら、こちょこちょ、許してくれるんと、違うん?」
「ちゃちゃのん、全然わかってへんな。こりゃもう、ウチらになんされても、文句言えんなるまで、笑わしたらなあかんな。のう?」
「せやなー」

 能面と顔面凶器がゆっくりといちごの体に近づく。
「え、……い、嫌じゃぁぁっ!!! もうこちょこちょはっ!!! それだけはっ!! それだけはぁぁぁ――」
 いちごの懇願空しく、能面はいちごのお腹を、顔面凶器はいちごの太腿を激しくくすぐった。
「――いやぁぁぁぁーっはっはっはっはっは!!! あははははははははははっ! だぁぁ~っはっはっはっはっはっは~~~、もう死ぬっ!!! もういけんてぇぇぇぇえっひっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~~!!!」
 髪の毛をぶんぶん振り乱し、大口を開けて笑い乱れるいちご。
 能面はいちごのシャツのボタンを下から三つほど外し、おへそ周辺の素肌をくすぐる。
「むひひひひひひひひひっ!!! 無理無理無理無理っ、無理じゃってぇぇひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ~っ!」

「やっぱりパンツはいてへんやん!」
 顔面凶器がスカートめくりながら言う。
「うふぁぁぁぁーっはっはっは!!! なんしよんっ!!! ぼけぇっ!!! くそぼけがっ!!! 変態がぁぁぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃ~~!!!」
 いちごは可愛いおへそを能面にほじくられながら、喚く。
「めっちゃ暴言やん! 悪いやっちゃなぁ」
 顔面凶器は笑いながら、羽箒を取り出し、いちごの秘部に当てた。
「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!! いけんっ!!! それいけんっ!!! うひひひひひひひひひひひ~~~」
 さわさわと秘部を撫でられる刺激に、いちごはビタンビタンと背中を打ち付けて悶える。
「お~、きいとるきいとるぅ」
「いけんてぇぇぇうひゃひゃひゃひゃっ! 頭っ! 頭おかしなるぅぅぅひひひひひひひひひ」

 能面はわしゃわしゃと指を動かしながら、いちごの上半身まで到達する。
「あっはっはっはっはっは~~、ダメじゃってっ~~! 無理てゆーちょんのにぃぃぃひひひひひひひ~~~~!!」
 棒ネクタイを取り、ボタンを全開にし、腋の下を直にくすぐる。
「うひひひひひひひ~~~、もういけんけん!!! ぎゃははは、死ぬけんっ! いっそっ!!! いっそ殺せぇぇぇあひゃひゃひゃひゃひゃひゃ~~~っ!」

「こんなんもあるで?」
 能面は二本の孫の手を取り出し、いちごの素肌の両脇ブラ紐の真横辺りに押し当てた。
「ひひひひひひっ!!! そんなんっうひゃひゃひゃっ、動かさんといてぇぇぇぇ!」
 いちごは顔をしかめ泣きながら叫ぶが、能面は無慈悲に、いちごの肋骨を孫の手でしごいた。
「ぶわっぁっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!!! どじゃぁぁぁっははっはっははっははっは!!! おかしいぃっ!!! おかしいってぇぇはっははっははっははは~っ!!」
 こりこりと骨の擦れる感触。いちごは無意識に腋を閉じようとしているのかぎちぎちと手枷を鳴らす。

「ひひひひひひひぅぅぎゃぁはははっ! もうっ!!! 限界じゃっ!!! 限界じゃってぇぇぇいひゃひゃひゃひゃひゃっ! 限界ゆーちょんじゃにゃぃにぇぇぇ~っひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~っ!!!」

 いちごの悲痛な笑い声が薄暗い部屋に響き渡る。
 何時間も無理矢理笑わされ、叫ばされ続けた結果、ちゃちゃのんがどうなってしまうのかは、別のお話。


(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 2012年6月に掲示板の版権スレに投稿した作品です。
 ちゃちゃのんはカーディガンも似合う。


麻雀部園城寺くすぐりスカウト

「のぉ、この牌譜見とーみ」
とある闇企業の重役室。スキンヘッド顔面凶器の男が凄みのある声を出す。
「北大阪予選か」
パンチパーマ能面の男は、牌譜をを見ながら足を組む。
「これ、おかしない?」
「……変やなぁ。この一発率、ほぼ100%やん。積み込みか?」
「アホか。自動卓や。……この女、一巡先が見えるらしいで?」
「……ホンマ?」
「ホンマ。吹田で一人、千里山女子の麻雀部員捕まえてな、佐藤の班が聞き出しよった」
「拷問か。その麻雀部員が一番気の毒かもわからへんな」
「そんで、どないする? この女欲しない?」
 顔面凶器の問いに、能面は鼻で笑った。
「要るわ。当然や」
「吹田、行こか」

★★★

「あれか?」
「間違いあらへん」
 吹田市千里山。人通りの少ない路地裏から、黒リムジンが静かに発進する。

「竜華、なんで今日来ぇへんかったんやろ……」
 たった独り、ふらふらとよろけながら不安定な足取りで歩くセーラー服姿の園城寺怜(おんじょうじとき)の横にリムジンが付く。
 一瞬の出来事だった。
 突然開いた後部座席のドア。
 怜は振り向く間もなく左腕をごつい手でつかまれ、車内に連れ込まれる。
 口を塞がれた。しかし、抗う体力を怜は持っていない。
 なんの抵抗もできず、怜は意識を手放した。

★★★

「……ん」
 怜がうっすらと目を開ける。
「おっ! ようやく目ぇ覚ましたか」

 薄暗い牢屋のような部屋の中央で、お馴染みのSM用チェア、M字開脚診察台に怜はセーラー服姿のまま拘束されていた。
 両腕を万歳、椅子の背もたれに深く腰掛けた状態で、大きく開脚させられ、両手首足首を黒い皮製ベルトでぎっちりと固定されている。
 怜を正面から眺めるのは、顔面凶器と能面の二名。
「……っ」
 怜は膝を閉じようと身をよじるが、大腿部に負担がかかって痛いのか顔をしかめた。

「状況把握はもうええんか?」
 顔面凶器がニヤケながら言う。
「……誰ですのん?」
 怜の問いに、能面が口を開いた。
「ウチで働いてほしいんや」
「……はぃ?」
「園城寺さん、言うたか? 牌譜見せてもろたで。おたく、麻雀のセンスあるわ」
「……」
「単刀直入に言うわ。裏プロならんか?」
「……」
「おたく、裏社会で活躍できんで。学校辞めて、ウチの専属雀師なってや」
「……お断りや」
 怜が言うと、顔面凶器はせせら笑った。
「あんた、この状況でよくこっちの要求断れんなあ」
「……交渉決裂です。用が済んだんなら、はよ帰してください」
 怜は体を震わせながらも毅然として言う。
「まぁこんぐらい根性ないと、裏プロもつとまらんわな」
「ならへん言うてますやん」
 怜の頑なな態度に、能面と顔面凶器は顔を見合わせて笑った。

□□□

「園城寺さんよ。そうカリカリせんと。なあ? はじめよか?」
 能面が言うと、顔面凶器が怜の背後に回った。
「な……、何するつもり、なん?」
 怜は不安そうな声を上げる。
「仲間なる気なったら、いつでも言ってや?」
 顔面凶器は言うと、両手の人差し指を怜の両腋に突き刺した。
「ふにっ!!?」
 そのまま、もぞもぞと人差し指を動かす。
「ふひゃっ……な、やはぁっ、な、なんで、こそばっ……ひゃはんっ!?」
 怜はくねくね体をよじった。

「なかなか敏感やん? だんだん強なるでー」
「あひゃぁっ、ふひっ、……やめぇ」
 目をぎゅっと閉じて赤面する怜の腋の下で、顔面凶器は指をぐりぐりと動かす。
「ひゃはぁんっ!! やははっ、やめてっ。こそばいっ!! だめなんっ……あひゃぁぁん!」
 怜のM字に開いた脚ががくがく震える。

「ツボはどの辺か? のぉ」
 顔面凶器が人差し指をほじほじと動かしながら、怜の腋の下から脇腹辺りを局所的に弄くる。
「ふひゃはははっ! やめてっ!! あはははっ、……にひゃぁぁんっ!!!?」
 指が第10肋骨、ちょうど肝臓と腸の境辺りをつついたとき、怜の身体がびくんとうねった。
「お? 弱点発見?」
 言うと、顔面凶器は怜の肋骨をゴリゴリほぐすように人差し指と中指を動かした。
「ちょっ!? ひゃはははははははっ!! ひゃっぁっはっはっはっはっはっ~~! やめぇぇぇっ、ひゃあはははは! こそばすんだめぇぇっへっへっへ~~!!!」
 途端、怜は髪の毛をぶんぶん振り乱して笑い始めた。
 目に涙を浮かべ、額には汗が滲んでいる。
「あぁぁっはっはっはっはっは~~~!! ひひひっ、息っ!! 息ができひ、ひっひっひっひ~~!!!」
「ウチで働くか?」
「ひぃぃぃっひっひっひ~~! 嫌やぁぁっはっはっはっはっはっはっは~~!!」
 がくがく身体を揺さぶる怜の口から涎が滴る。
「もう限界近そうやん。これ、続けても大丈夫なんか?」
 顔面凶器は心配する素振りを見せながら、怜のお腹をくすぐった。
「ひゃははははははははっ!! 死ぬっ!! 死にゅぅぅっ、死んでまうぅぅひひひひひひひひひひ~~~!!!」
「死にたくなかったら言うことあるやろ?」
「いぃっひっひっひっひ~~!!! ひゃっはっはっはっはっはっ!!!」
「聞こえへんで?」
「にやぁぁぁぁっはっはっはっはっはっ!!! 言わへんっ!!! ひ~っひっひっひっひ~~!! ……ゲホっ!? ゲホォォッ!!? いぃひひひひひ~~!」
 怜は咳き込み、口から涎を撒いた。それでもなお、笑い続ける。

「強情やなぁ。……まぁ、その方がおもろいけどな」
 顔面凶器が指を這わせながら笑う。
 すると、腕組をして見物していた能面が動く。
「ワシも入ろか」
「頼むわ」
 能面は、びくびく左右に震える怜の両足から黒いローファーを脱がせる。

 普段から靴を脱ぐことが多いからか、怜の白いハイソックスの足裏は蒸れた様子もなく、綺麗だった。
「あぁぁっはっはっはっは~~! そこは触らんといてぇぇぇっへっへっへっへ~~!!!」
 能面は、クネクネと必至に逃げ回る怜の足に指を這わせた。
「ひゃぁぁぁっはっはっはっはっはっ!!! きゃはははははっやめぇぇぇぇこひぃぃひひひひひひひっ!!!」
 能面は、怜の右足の指を捕らえ足の裏を反らせ、土踏まずをかきむしった。
「いやぁぁぁぁっはっはっはっ!! あしぃぃっっひっひ、ぁかんぁかんぁかんっぃぃっひっひっひっひっひ~~~!」
「足めっちゃ敏感やん! 運動不足ちゃう?」
「病弱で入院しとったらしいで? そのせいやろ」
「ひゃひゃひゃひゃひゃっ、あかんてぇぇぇひひひひひひひひあぁぁぁぁいぃっ!!! 息っ!! 息いぃぃひっひっひっひっひっふひゃぁぁっはっはっはっは!!」
 涙で顔を濡らしながら笑い続ける怜は何度も咳き込む。

 怜は、苦しそうに顔をしかめたり、弛緩させたりを繰り返し、次第に目が虚ろになってきた。
「これ、そろそろヤバイんちゃう?」
「ひぃぃひひいひひひひひひっ!!! ごひぃぃぃいぃぃぃ、ああぁぁはっ……はぎぃぃっひっひっひっひ」
「園城寺さんよ、死にとうなかったら言うことあるやろ? 裏プロなる、言うてみいや」
「あははははははっ!!! はががががっ……ひひひひひひっ、言わんっ……あぎっ、ひひひひ……」
 怜は笑いながらも死にそうな声で拒否すると、気絶してしまった。

「うわぁ……気絶してもーたがな」
「全然時間経ってへんのにな」
「起こそか?」
「……まぁ自然回復待とや。おそらく今起こして再開したら、こいつ本気で死ぬわ」
「死なれたら困るなぁ」
「あー。栄養剤打っとこか。多少回復早なるやろ」

□□□

「……んっ、……えっ?」
 怜は目を覚まし、あたりを見回す。状況は全く変わっていない、が……。
「お、起きた。園城寺さんよ、気分はどうや?」
 顔面凶器がニヤニヤしながら、M字開脚診察台に乗った怜の顔を覗きこむ。
「……最悪に、決まってますやん」
「体調は?」
「……」
 怜は目を逸らす。
「前よりマシになっとってビックリしとんやろ?」
「……」
「それな、アメリカ軍が開発した肉体増強剤をベースにウチで改良した栄養剤なんよ。常人なら二日貫徹の肉体疲労・精神疲労も一瞬で吹っ飛ぶぐらいの効果あるんやけど、病弱な園城寺さんやったら、どんなもんかのぉ?」
 怜は不服そうに顔をゆがめるが、顔色は良く、呼吸も安定している。

「ほな、再開しよか」
 顔面凶器が能面を呼ぶと、怜は怯えたような表情になった。
「ま、また、こそばかすん、ですか?」
「当然や」
「……ほ、ほな、その、……ここで働かせてもらいますんで。あ、あの、もう、勘弁してもらえませんか?」
 顔面凶器はしたり顔をするが、能面は険しい表情を作る。
「……嘘やな」
「え?」
「園城寺さんよ。おたく、ウチら舐めとんか? こちとら嘘見抜くプロやで?」
「そ、そんなんっ……。う、嘘やないですよ」
「魂胆見え見えやん。この場だけしのいで、こっちが油断した隙に逃げる気やろ? こっすいなぁ」
「い、……そんなこと……」
 怜は言いよどんだ。
「安心しぃや。心配せんでも、ウチらに絶対服従を誓いたなるまで笑わしたるわ」

 能面が怜の右足、顔面凶器が怜の左足の前にしゃがむ。
「足が敏感やったなぁ」
 言うと、能面と顔面凶器は怜の白いハイソックスを脱がした。怜の真っ白で不健康そうな素足が露になる。
「……お、お願いします。もう、こそばさんといてください」
 震える声で怜は懇願する。
「おたくのために、こんなん用意したんやで?」
 能面が手に持って怜に見せたのは、鳥の羽だった。
 怜は顔を青くして身震いする。

「そ、そんなんで、やられたら、……マジで死んで――」
 怜が言い終わる前に、能面は怜の足の指に羽根を這わせた。
「うひゃひゃひゃひゃひゃっ!!? きっついっ!!! きっつぃってっ!!」
 足の指をぐにぐにうごめかしながら、怜は首を左右に振った。
「ほれほれ、どや? おもろいかぁ?」
「ひぃぃひっひっひっひ、やめっ……!! ぁかんてぇぇぇっはっはっはっはっはっはっは~~!」
 怜の笑い声は、気絶前よりもハリがあるように聞こえる。
「踵とか結構きつそうやの?」
「くひゃゃっはっはっはっはっ~~!! こしゅっ……どっこもきついってっぇっへっへっへっへっへ!!!」
「羽根一枚でそんなおもろいか?」
「ひゃっはっはっはっはっ!!! アホかっ……いひひひひひっ! おもろないっ!!! おもろいわけないやんっぃぃひっひっひっひっひっひっひ~~!!」

「ほな、左はコレでいくで?」
 顔面凶器は孫の手を取り出し、怜の左足の裏、土踏まずの辺りを引っかいた。
「いぃぃやぁひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ~~~!!! 死ぬぅぅっいぃぃっひっひっひっひ」
「死ぬ死ぬ言うて、そう簡単に死ぬ気ないやろ?」
「ひひゃぁぁぁっはっはっはっはっは~~、気持ちのっ!!! あはははははっ、気持ちの問題ちゃうやろぉぉぉっはっはっはっはっは~~」
「大人しい子かとおもたけど、案外つっこみキャラなんか?」
 言いながら顔面凶器は、怜の足の指を掴んで反らせ、足裏のふくらみに孫の手をあてがった。
「ぎゃひぃぃっひっひっひっひっひ~~!!! マジでぇぇっ、マジで死ぬぅぅっはっはっはっはっはっ……ひゃあぁぁぁははははははは!!!」

動く怜


「なんか、元気になったみたいで何よりや」
「せやなー」
「あぁぁ~っはっはっはっはっはっ!!! 言うてんなやぁぁぁひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~」
 ほのぼの雑談する二人に唾を飛ばしながら笑い乱れる怜。
「こっち側も使ったるな」
 能面は羽根の柄の部分で、怜の足裏を引っかく。
「ぁいたぃっいたっ、ひゃははははっ! いたぃってあっはっはっはっはっは~~」
「痛い言うて、笑っとるやん」
「こそばいぃぃぃっひっひっひっひっひっ! きひぃぃんっ!!? あっぁっはっはっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!」

□□□

 数分ほどくすぐり二人が手を止めると、怜は息を切らせるものの、それほど顔色は悪くなかった。栄養剤の効果は抜群である。
「はぁ……はぁ……、も……もう、……堪忍してや……」
「薬、効き過ぎちゃう? この女、まだ全然落ちてへんで?」
「せやな。肉体増強かつ精神衰弱させるような薬ありゃええねんけどな」
 二人の顔を怜は涙目で見比べる。
「そ、そんな、……もう、なんでも、言うこと、聞きますんで」
「信用できんわ。目が全然死んでへんもん。その目、敵意丸出し。裏切る気満々やん」
「……~~~~~~っ!!!」
 怜は両腕両脚をガタガタ激しく震わせる。
「無理やって。そのベルト、そんなヤワやない」

「ノーパンが流行っとんかいな?」
 顔面凶器がぺろんと怜のスカートをめくる。
「ちょっ!!? なっ……っ!!」
 怜は紅潮した顔をさらに紅くした。
「かわいいおめ○が丸見えやん!」
「これ使うか?」
 能面が羽根を顔面凶器に手渡す。

「お○ここ~ちょこ~ちょ」
「ふひゃひゃひゃひゃひゃっひゃ!!!! ちょっ!!! ひぃぃぃっ!!! やめぇぇぇあひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」
 顔面凶器が怜の秘部に羽根を這わせると、怜は膝をがくがくさせながら笑い暴れた。
「うひひひひっ! ぁかんぁかんぁかんぁかんっ!!! 変になるっ!!! ひゃひゃひゃひゃっ!!! おかしなるって、いひひひひひひひひいひひっ!!」
「おかしなってもろてええねんで?」
 能面は怜の背後に回り、後ろから首筋をくすぐった。
「にゃひゃぁっぉあっ!!! にひひひひひひひっ!!! ぁかんてっ……無理無理無理無理ぃぃぃっひっひっひっひっ!! きひひひひひひひひひ~~っ!!!」

「○めこ羽根責めされながら、こそばされるんはきっついやろぉ」
「ひゃぁぁぁぁーっはっはっはっはっはっはっ!!!! うひひひひひっ!! ぎひぃっ!!? ぐひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」
 能面は怜のセーラー服の裾から両手を入れ、素肌をこちょこちょくすぐる。
「にひひひひひひひひひっ!!! いぃぃぃーっひっひっひっひっひあひゃぁぁぁあああっはっはっはっは~~!!!」
「まだまだこれからやで? 園城寺さんよ?」
「やぁぁぁぁひゃひゃひゃひゃっ!!! 堪忍っ!!!! ひゃひゃひゃひゃ、堪忍してぇぇえへへへへへへっ~~……ゲホォっ!!!? ぎひひひひひ~~」
「気絶するならしてええで? ゆっくり休んでまた遊ぼうや」
「嫌やぁぁぁぁはははははははははっ!!! もうだめやってぇぇひひひひひひひひひひひひ、いぃぃーっひっひっひっひ~~っ!!!」

 この後、怜が裏社会に足を踏み入れるのか、無事表社会に戻ることが出来るのかは、別のお話。


(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 2012年6月に掲示板の版権スレに投稿した作品です。
 16巻、すばらの和了を未来視して、げんなりしたときの怜の表情が死ぬほどかわいい。


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