くすぐり作文晒し場

カワイイ女の子の靴下脱がしーの足の裏をコチョコチョしちゃう系小説投稿ブログ! 本番行為は一切無しなので、健全な18歳児でも安心してお楽しみいただけます!

知ったか擽りアンケート その1

「ねえねえ志帆(しほ)聞いてよ! あたし、昨日、極秘アンケートとかいうの、受けちゃった!」
「極秘アンケート?」
 とある女子高。月曜日の教室。
 志帆のクラスメイトの綾乃(あやの)は、声を弾ませた。
「そう! なんか、『体の中でどこが一番くすぐったいですか?』とか、『最後にくすぐられたのはいつですか?』とか、変な質問ばっかりだったよ~~! 変なお姉さんがひとりでハァハァ言いながら聞いてくるんだけど、気持ち悪くて!」
 綾乃はキャハハと楽しそうに笑った。
「……それ、あんまり健全なアンケートじゃないんじゃないの?」
 志帆は不安に思って言った。
「たぶんね」
 綾乃はさらりと言い、
「アンケート受けたこと誰にも言わないって約束で、協力料、十万円ももらっちゃった」
「え!?」
 綾乃の発言に思わず志帆は聞き返した。
「それ、私に言って大丈夫なの?」
「いいっていいって! だって十万だよ? どこくすぐったいか答えただけで、怪しくない?」
「いやっ、……怪しすぎるから心配してるんだけど」
「まだその人いるかどうかわかんないけどねー。街角の本屋の横の路地、行ってみなよ。志帆もアンケート答えたら、十万もらえるかもよ~~?」
 綾乃は自分のペースでまくし立てると、嵐のように去っていった。
 志帆は唖然として綾乃の背中を眺めながらつぶやいた。
「……くすぐり、か」

 昼休み。
 志帆は中学からの友人である桜子(さくらこ)と、中庭で弁当を食べていた。
「あんまり関わらない方がいいと思うよ」
 志帆から綾乃の話を聞いた桜子は、神妙な面持ちで言った。
「うん。やっぱり怪しいよね……。でも、十万か……」
「志帆、その話、忘れた方がいいよ。何かの事件に巻き込まれたら大変だし……。その人、最近よく出没するっていう不審者かも」
 桜子は、冷静に志帆を諭すように言った。
「ありがと、桜子。うん。そうだね。なんか怖いもんね。忘れることにするよ」
 志帆が言うと、桜子は安心したようにホッとため息をついた。

 翌日。
 綾乃は学校を休んでいた。 
(綾乃が休むなんて、珍しい……)
 志帆がそんなことを考えていると、校内放送で自分の名前が呼ばれていることに気付いた。
「――志帆さん。至急、第二化学室まで来てください」
 志帆は急いで第二化学室へ向かった。
「私……、何かやったかな?」
 志帆には、まったく化学室に呼ばれる覚えが無かった。
 第二化学室に入った志帆は、すぐに異変に気付く。
「な、何……っ? この臭い……っ!?」
 志帆は、とっさに部屋を出ようとして唖然とする。
 たった今入ってきた扉が閉まっている。
 何者かによって閉じ込められてしまったようだ。
「ちょっ、なっ……何これ!? あ、開けてっ」
 どんどん臭いはきつくなっていく。志帆は、だんだん意識が遠のいていくのを感じた。
(……こっ、このガス! 吸っちゃ駄目だ)
 そう思ったときにはもう遅く、部屋中に充満したガスによって、志帆は気を失ってしまった。

 志帆は甲高い笑い声が聞こえ、ハッと目を覚ました。
 目覚めた場所は、窓一つ無い薄暗いだだっ広い部屋だった。
 志帆は、椅子か何かに腰掛けた状態で気を失っていたらしいことに気付く。頭が重い。
 異様なことに、志帆の目の前で、天井から伸びたロープに両手を縛られてYの字に吊るされた少女が、二人の成人女性に腋の下をくすぐられていた。
「きゃぁぁあっはっはっはっははっ!!? やめてぇぇ~~~いやっはっはっはっはっはっは!!!」
 少女の顔には見覚えがあった。
「あ、……綾菜(あやな)、ちゃん?」
 綾乃の妹の綾菜である。今年中学二年生になるはずで、何度か綾乃の家に遊びに行ったときに挨拶をしたことがあった。
 綾菜は中学の制服らしい半そでのポロシャツにプリーツスカート。くすぐったさにぴょんぴょんと跳ねる両足は、素足だった。足首を揃えて縛られている。
「お願いぃぃぃっひひいひひひひひひひひっ!!! もうやだぁあぁっはっはっはっはぁぁ~~!!」
 綾菜はかわいい顔をぐしゃぐしゃにして涙をぼろぼろと流す。
 以前会ったときは無愛想で、垢抜けた印象を受けた中学生が、いまや、恥じらいも無く口元から涎を垂らし、鼻水をずるずると噴出して、笑い狂っている。
「なっ、何やってるんですかっ!?」
 思わず声を荒げた志帆に、綾菜をくすぐっていた二人が同時に振り向く。
「あ、起きたみたいよ」
「ホントね。ちょうどよかったわ。この子そろそろ限界みたいだし」
「じゃあもう終わらせていい?」
「そうね」
 志帆の問いかけには応じず、綾菜を激しくくすぐり続ける二人。
「あやぁぁあはははははははははっ!!!! もうだめっ、ひぎっ!!! あぁあぁあぁぁぁぁっ!!!」
 しばらくして、綾菜はびくんと体を仰け反るように震わせると、失禁して、がくっと気を失ってしまった。

 女性二人は一息つくと、ニコニコしながら、志帆の傍へ近づいてきた。
「さて、あなたが志帆ちゃんね?」
 女性の一人が言った。
「……あ、あなたは?」
 志帆は問い返した。
「質問は、こっちがしているのよ? それとも、何? 志帆ちゃん。自分の状況が理解できてないのかしら?」 
「そ、そんなの理解できるわけっ……」
 言いかけて、志帆は自分の体を見やる。
 服装は今朝学校に登校したままの、高校指定の夏服。半そでシャツ、サマーベスト、短めのスカート。
 椅子に座っており、右足は上履きと紺のソックスを履いたまま椅子の脚に縛られている。が、左足は前方にまっすぐ膝を伸ばした状態で台の上に固定されており、上履きもソックスも脱がされている。足首のところに大きな正方形の木の板がはめ込まれ、つま先は見えない。
 両手は椅子の後ろで手首を縛られている。 
「な、何……コレ……」
 志帆は、思わず声に出した。
「やっと自分の状態把握した? 志帆ちゃん。高校生ならわかるよね? 身動き取れない状態で、相手に逆らうのはおばかさんだって」
「…………」
「志帆ちゃん、で、間違いないわね?」
「……はい」
 志帆は、素直に答えた。
「オーケー。じゃ、次の質問。志帆ちゃんは、どうしてこんな状況に立たされているのでしょう?」
 志帆にはまったく見当がつかなかった。
「わ、……わかりません」
 女性二人は顔を見合わせてふふっと笑った。
「昨日、綾乃ちゃんに何か言われたでしょ?」
「え?」
 女性の質問に志帆はきょとんとする。
「綾乃ちゃん、あなたに何か自慢しなかった?」
 志帆は記憶をめぐらせた。
「……えっと、……アンケートに答えて、十万もらった……って」
「「それーっ!」」
 二人の女性は声を揃えて楽しそうに言った。
「ごめんねぇ~~、そのアンケート、被験者以外、誰にも存在を知られちゃだめだったんだ~~。だ、か、ら、知っちゃった人にはお仕置きするようにって、上から命令されてるの」
「……なっ」
 志帆は、あまりの理不尽さに、頭が混乱し言葉が継げなかった。
「綾乃ちゃんお喋りだから、話しちゃった人探すの大変なんだからぁ。……というわけで、志帆ちゃんには、これからお仕置きを受けてもらいまーす。どんなお仕置きかは……さっき、綾菜ちゃんの様子を見てたから、わかるわよねぇ?」
 楽しそうに笑う二人に、志帆はぞっと背筋を震わせた。
 そうか。綾菜は自分と同様に綾乃の自慢話を一方的に聞かされたがために、あんな仕打ちを受ける羽目になったのだ。
 志帆は、がっくりと頭を垂れて気を失っている綾菜の姿、綾菜の足下の水溜りを見て、いたたまれない気持ちになった。
「……な、なんで、私が綾乃から話を聞いたって、わかったんですか?」
 志帆はおそるおそる聞いた。
「そんなの簡単よ。綾乃ちゃん本人に聞いたんだから!」
「えっ」
 志帆は驚愕した。
「で、綾乃ちゃんの独断と偏見によると、志帆ちゃんは足の裏のくすぐりに弱そうってことだから、こーんな拘束にしてみましたー」
 間違いない。自分は、綾乃に売られたのだ。
「……綾乃、ひどいよ」
 志帆は悲しみのあまり、目に涙が浮かんだ。
「あっと、忘れるところだった。志帆ちゃん、このこと、他の誰にも言ってないでしょうね?」
「……え?」
 志帆は唐突な質問に、解読に時間がかかってしまった。
「この極秘アンケートのこと、誰にも言ってない?」
 志帆は、しまったと思う。
(ど、どうしよう……、桜子に話しちゃった……)
 女性二人は「ふーん」と志帆の顔を見て、
「あ、言っちゃったんだ」
 見透かしたように言った。
「誰? たぶん同じ高校の子よね? クラスと名前は?」
「だ、誰にも言ってませんっ!」
 志帆は慌てて叫んだ。
 二人の女性は呆れたように顔を見合わせた。
「いやいや、もう無理だって。誰に言ったの?」
「い、……だから、誰にも……」
「もし今言ったら、志帆ちゃんは何もせずに解放してあげるわよ」
「え」
 志帆は思わず反応してしまう。
「どう? 言う気になった?」
 二人が志帆の顔を覗き込む。
「も、もし……私が誰かに言っていたとして、……その、誰か教えたら、その人は、どうなるんですか?」
 志帆は、大方の予想はしていたが、聞かざるを得なかった。
「もちろんお仕置きよ!」
 二人の女性は声高に言った。
(やっぱり……。桜子にまで、迷惑かけられないよね……)
 志帆は覚悟を決めた。
「で、誰?」
「誰にも、言ってませんっ」
 志帆は体に力をこめて言った。そのとき、左足の指がまったく動かないことに初めて気がついた。
 二人の女性は、微笑んだ。
「そう~~、じゃあ、しかたないわねぇ~~」

 志帆は、くすぐりを侮っていた。
 多少なら耐えられると高をくくっていた。
 しかし、指のまったく動かせない素足の足の裏を、羽根で撫でられる刺激はまったく初めての経験で、ものの一分で志帆は笑い出してしまった。
「うひひひひひひひひっ!? いぃぃ~~っひっひっひっひ、嫌ぁあぁっはっはっはっはは~~!!!」
 四本の羽根が、志帆の左足の裏を這い回る。
 がっちりと拘束されている足はぴくりとも動かすことができない。
「あぁぁ~~っはっはっはっは、おねがいぃぃぃひひひひひひひひひ、やめてぇぇ~~!!!」
 志帆は首を左右にぶんぶんと振って笑う。
「だーめ! 志帆ちゃんが秘密を知っちゃったのが悪いんだから。恨むんなら綾乃ちゃんを恨むことね」
 羽根の先が足の指の間に入り込んだり、さわさわとかかと、土踏まずをくすぐってくる。
「いやぁぁぁははははははは!!! くすぐったいぃぃぃっひっひっひっひっひ!!」
 数分間笑わされた志帆は、早くも体力の限界を感じ始めていた。
 志帆は涙を流しながら、ときおり咳き込みながら、笑い叫ぶ。
 すると、足の裏をくすぐっている一人の女性が、志帆の耳元へ顔を寄せた。
「志帆ちゃん、やめて欲しいでしょ? 誰に秘密を喋っちゃったのか、言ってくれたら、すぐにでもやめてあげるわよ?」
「うひゃっはっはっはっはっはっ!!? いやぁぁあぁあぁはははははは~~!」
 志帆は、正直迷った。
 笑いながら、必死に脳を働かせる。
(どうしよう……くすぐったくてたまらないっ! もう駄目! 限界! でも、言っちゃったら、桜子を裏切ることに……)
「志帆ちゃんどうするの? 言うの? 言わないの?」
「ひゃっはっはっはっ!!! いぅっ、言えないぃぃぃひひひひひひひひひひひ!!!」
 志帆は首を左右に振った。
 やっぱり、自分の身を案じてくれた桜子にまで迷惑をかけるのは、耐えられない。
「そう? なら、そろそろ本番いっちゃおうか~~?」
 そう言うと、二人の女性は同時に羽根を止めた。
「……え?」
 志帆は、「そろそろ本番」という二人のセリフに、自分の耳を疑った。
 
 五分後、志帆は半狂乱で笑い声を上げていた。
「あぎゃははははははははっ、うへへへへへへへへっ!!!! だひゃっひゃっひゃっひゃっひゃぁぁあ~~っ!?」
 指のまったく動かせない志帆の左足の上で、計二十本の指が走り回っている。
「志帆ちゃんのかわいいすべすべの素足! たまんないわねぇ」
 女性の一人が、志帆の土踏まずをほじくるようにくすぐる。
「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!! ひぎゃぁあぁ~~はははははははははっ!!!」
 志帆は髪の毛を振り乱して笑い狂う。
 開きっぱなしの口からダラダラと涎が流れ落ちる。
「足の指も、くすぐったくてたまらないのねぇ~~。さっきからぴくぴくぴくぴくって! 指の間、ちょっと汗かいてきちゃってるわよぉ?」
 もう一人の女性が、志帆の足の指間に、指をつっこみ、ふるわせる。
「あひゃひひひひひひひっ!!? ひぎぃぃっ、うへっへっへっへっへっへっへはぎゃぁあぁ!!!」
 志帆は、くすぐったさのあまり、何も考えることができなかった。
 遠くの方で、くすぐってくる女性の嘲笑が聞こえてくる。「誰に喋ったか言ったら、やめてあげるわよ~~」
 笑いすぎて何がなんだかわからない。
 とにかくくすぐったさから逃れたい。その一心。
 そしてついに、
「ぎゃっははっはっはっ、言いますっ!!!! 言うからぁぁぁははははははははっ!!! もうやべでぇぇえっへっへっへっへっへ~~」
 志帆は涙を流して叫んだ。
 そしてようやく、志帆は激しい足裏くすぐりから解放された。
「さて志帆ちゃん、お疲れのようだけど、まず誰に秘密を喋ったのか、教えてもらいましょうか?」
 二人の女性が、にっこりと笑って志帆を見つめる。
 志帆は、呼吸をゆっくりと整えた。
「と……、隣のクラスの、桜子、です」 
 言い終えると、志帆は大きく息を吐いた。
(……あぁ……これで、桜子も……)
 志帆は、後悔の念に打ちひしがれた。
「えっと、桜子ちゃん桜子ちゃん、と――、あ、あった。志帆ちゃん、この子で間違いないわね?」
 うつむいた志帆に、女性が話しかけてくる。
 顔を上げると、大きな冊子が開かれている。
 顔写真付きの名簿のようだ。
 開かれたページには確かに、桜子の名と、クラス、生年月日、出身校などが記載されており、顔写真が貼られてあった。
 入学時に撮られたらしい写真の中の桜子は、もともと生真面目な性格も相まって、緊張していたのか硬い表情をしている。
「ま、間違いないです……」
 志帆は正直に答えた。
 もう何を言っても無駄だという事は、理解していた。
「じゃあ志帆ちゃん。桜子ちゃんはどこが弱点か知ってる?」
「え?」
 女性の質問の意味がわからず、高い声を上げてしまう志帆。
「桜子ちゃんよ。からだのどこの部位が、くすぐりに弱いか、知ってる?」
「……し、知りません」
 志帆は、そんなこと考えたこともなかった。
 そもそも『くすぐり』という行為を意識したことがなかった。
 桜子がくすぐられて笑う姿も、まったく想像がつかなかった。
「ふーん。くすぐりあいっことか、やったこと、ないのぉ?」
「……ありません」
「じゃあ、どこが弱そうだと思う? 志帆ちゃんの独断と偏見で教えてよ~~?」
「え……」
 なぜそうまでして聞き出そうとするのか。志帆は困った。
 桜子の名前を言ってしまっただけでも、罪悪感に見舞われているというのに……。
「5秒以内言わないと、その足の裏、またくすぐっちゃうぞ~~? 5、4、3、……」
「わわわっ!? 言いますっ、言います!! お、おなか……とか?」
 女性達がわきわきと指を動かす様子を見て、志帆は恐怖に耐えられなかった。
 くすぐる部位などまったくわからない志帆がとっさに思いついたのが「おなか」だった。
「そっかぁ~~、おなかかぁ~~、うんうん! 弱そう弱そう!」
「なんかおなか以外にも全身弱そうだけどね、こういう表情硬い子って」
 女性二人は楽しそうにはしゃいだ。
「おなかってことはアレが必要よねぇ?」
「じゃ、あたし準備してくる。準備できたら連れて来ようね~~」
 二人のやり取りを眺めながら、志帆は桜子に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


(つづく)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 以前、夢に見た勢いでもって、寝起き一発で書いたものです。今回は容姿について作者からの説明は省略。お好みの容姿を妄想して楽しんでくださいませ。
 ミニメロン様のサイト“くすぐり失禁キャットハウス”で掲載されている『廃校くすぐり拷問』(ロンロン様、2004)と『くすぐり倶楽部物語』(ジョーカー様、2005)の影響が丸見えですね。寝る前に読んだからに違いありません。この2作品、もう何度お世話になったことか。もし紙媒体だったら、繰り返しめくり続けたためにページが茶色く変色していることでしょう。なんやかんや、月に2回は必ず読み返している気がします。11月3日でミニメロン様のサイトは17周年ということで、ファンとして喜ばしい限りです。
 

後輩の躾け方

【裏切り者へ最終勧告】

 せっかく最後のチャンスをあげたのに……。
 忠告を聞き入れてもらえなかったようで残念です。
 近々……裏切り者への制裁を下します。

      『ラブリーマイエンジェルあやせたん☆ファンブログ』より


 新垣あやせ(あらがき あやせ)の盗撮写真をアップロードし続けたブログ『ラブリーマイエンジェルあやせたん☆ファンブログ』。
 高坂京介(こうさか きょうすけ)から、そのブログ管理人『さやか』の発言が過激になっていると報告を受け、御鏡光輝(みかがみ こうき)は調査を進めてきた。今回の更新は、前回の記事以上に過激で、犯行予告ともとれる内容だった。

『事態が深刻化してきたので、事務所と相談して新垣さんに現状を伝えることにしました。何も心配は要らないから、安心してください』

 御鏡光輝は、そう京介にメールを送ろうとして、思いとどまった。
 もとは京介から受けた相談だとは言え、京介は翌日が大事な模擬試験。こんなメールを送りつけて、余計な心配をさせることはあるまい。
 御鏡は作りかけのメールを削除し、新垣あやせに直接連絡を取った。

○○○

 翌日。
 御鏡とあやせは恋人同士のフリをし行動した。『さやか』をおびき出すためだった。二人が手をつなごうとした瞬間、フラッシュがたかれた。姿を見せた黒いコートにキャスケットとサングラスを着けた『さやか』と思しき人物を、二人は拉致し、とあるアパートの一室に拘禁した。しっかりと身構えた状態のあやせの身体能力をもってすれば、造作もないことだった。

 ベッドのヘッドレールに引っ掛けた手錠(あやせが持ち歩いていた)に両手首を拘束された『さやか』は、「人」の字に仰向けに寝かされている。
 外では厚底のブーツを履いていたために長身に見えたが、脱がしてみると身長は155cm程度で、キャスケットとサングラスを奪うと、ミディアムヘアの童顔の女の子であった。
「離せぇっ、このぉっ! 本物のあやせちゃんを返してよーーっ!」
「なんですか、本物って……そもそもあなた、誰ですか」
 あやせは呆れたように『さやか』を見下ろす。
「あやせちゃんのファンだよ! ずっと前からの! 毎日会ってたのに! 毎日! ……あたしの知ってるあやせちゃんはこんなことしないっ! 返せよっ! お前はあやせちゃんのそっくりの偽者なんだっ! よくもあたしを騙したなっ! 偽者め!」
 ガチャガチャと手錠を鳴らして暴れる『さやか』。
 喋り方からして、かなり幼い。
 おそらくは中学生、下手をすると小学生かもしれない。
「……まあいいです。まだ子供みたいですし、二度とこういうことをしないと約束してくれるのなら――」
「うるさいっ! あやせちゃんがっ、あやせちゃんが裏切ったのが悪いんじゃないかぁ! 制裁っ、あたしは裏切り者に制裁を下さないといけないんだあっ!」
 激昂する『さやか』を見て、あやせは、はぁとため息をつくと、
「これは、お仕置きが必要なようですね?」
「新垣さん!? 目がすごく怖いけど、……手荒なことは駄目だよっ?」
 御鏡の言葉にあやせは、
「心配要りません。殺しませんので」
「……い、いや、殺すって」
「カナコのお仕置きで、いつもやっていることですから」
 あやせの目力に押され、御鏡は口をつぐんだ。

●●●

 数分後。

「やめてぇぇぇええぇぇ~~あぁあぁぁっはっはっはっはっはっはっは!!!!」

 あやせは『さやか』に馬乗りになって、『さやか』の腋の下をくすぐっていた。
 外で着ていたコートは脱がしたため、『さやか』はタートルネックのトレーナーとスカート、黒いハイソックスという姿。『さやか』は足をばたつかせて、大笑いしている。

「あっはっはっはっはっ!!! いやぁぁあははははは、やめてぇ~~おねがいぃぃ~~ひひひひひひひひひひひ!!!」

「じゃあまずお名前を教えてください」
 あやせは細い指をすばやく動かし、『さやか』のアバラに食い込ませながら言った。

「だははははははははっ!!!? かひゃっ!! かきゃひぃぃ~~っひっひっひっひ、筧沙也佳(かけい さやか)ああああっはっはっはっはっはっは~~!」

 沙也佳は髪の毛を振り乱して笑いながら答える。
「筧さん、ですね? 歳は?」
 いいながらあやせは、沙也佳の脇腹を揉み解す。

「うひゃっひゃっひゃっひゃっ、ひぃぃ~~っひ~~十二歳ぃぃぃ~~っひっひっひっひ、小六ぅぅぅぅひひひひひひひひひひっ!!!」

「小学生だったんですね……。なら、今回の件は大目に見ます。反省して、もうこんなことしないと約束してくれますか?」
 あやせは、指をしなやかに、沙也佳の上半身へ這わせて言う。

「きひゃひゃ、こんなことってなんだよぉぉ~~~っはっはっはっはっは!!? お前がやめれょぉぉ~~~っはっはは、この裏切りものぉぉぉ~~ひゃははっはあははははは!!!」

 沙也佳は目に涙を浮かべて笑いながらも、悪態をついた。
 あやせは再びため息をついた。

「まだ反省しませんか……なら、もっとお仕置きが必要ですね」
 あやせは言うと、くすぐる指を止めた。
「……っ!!? ぶはっ……げほげほぉっ!!」
 すると、沙也佳は勢いよく咳き込んだ。
 からだを反転させたあやせは、沙也佳の両脚を揃えて、膝の上に乗った。
 あやせは両手を伸ばし、沙也佳のつま先を掴んだ。
「けほっ……ちょ、何するんだよぅっ! ……こほっ、やめろよぉ!」
 沙也佳は息を切らして言いながら、足首から先をイヤイヤするようにくねらせる。が、両足のソックスはあっという間に脱がされてしまう。
 両足とも素足にされた沙也佳は、きゅっと足の指を縮こまらせた。
「筧さん、筧沙也佳ちゃん。もう一度聞きます。反省しますか?」
 あやせは首を沙也佳の方へ向け問うた。
 沙也佳はぶすっとして口をつぐんでいた。

 途端、あやせは両手の指を勢いよく沙也佳の足の裏へ走らせた。

「あひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!? ぃひひひひひひひひひひ、だめぇぇえぇあぁあぁっはっはっはっはっはっは!!!」

 沙也佳はびっくりしたように大口を開け、笑い始めた。
 沙也佳の両足は、あやせの指から必死に逃れるようにくねくねとよじれる。
 あやせは、執拗に沙也佳の足を追いかけ、土踏まずやかかとをガリガリと掻き毟った。

「きぃぃぃいっひっひっひっひっひ!!!! ホントにだめぇぇぇホントにだめぇぇぇぇぇひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!!」

 足の指と指の間を丹念にいじくると、沙也佳はより一層高い声を上げた。

「いひゃぁぁぁぁ~~~~っはっはっはっはっはっ!!!? そこ嫌あぁっぁあっはっはっはっは!! くすぐったいぃぃひひひひひひ、やだよぉぉおおひゃははははははははは!!!」

 沙也佳は可愛い顔をぐしゃぐしゃにゆがませて泣き叫び続けた。

 結局、沙也佳の口から「ごめんなさい」が出るまで五分とかからなかった。
 なんやかんや、「あやせが裏切った」という沙也佳の誤解も解け、一件落着した。


(完)

BAIBAI-TICKLING

『白粉(おしろい)さんの気分が沈んでいます』
 HP同好会会長槍水仙(やりずい せん)が電話に出ると、いきなりそんな事実を告げられた。非常に落ち着いた冷たい声だった。
『先輩と佐藤(さとう)君が原因だと言っています。どうしてあなたたちはそういうことしかできないんですか?』
 声は抑揚無く淡々と述べた。
「なんだ」
 槍水仙は、毅然として言った。
「いたずら電話か?」
『とぼける気ですか? とぼける気ですね。怒りますよ? 怒ります。覚悟していてください』
 ブチリと通話が切られた。
「本当に、なんだ?」
 怪訝な表情をした槍水仙は、そのままHP同好会の後輩の佐藤へ電話をかけた。
「今、やたら遠回しな殺人予告と思しき電話を受けたんだが……」
 佐藤によると、電話の主は佐藤のクラスメイト白梅梅(しらうめ うめ)という女子生徒らしい。同じくHP同好会の後輩白粉の、小学校時代からの友人で、妙に白粉に対して思いいれがあるらしい。
「その、なんだ。私は殺されるのか?」
 槍水仙はいつもと変わりない口調で言った。
 通話口越しに佐藤は『先輩なら十分白梅と渡り合えそうな気がする』と言うが、実際のところ槍水仙はそれほど運動神経が良いわけではなかった。
 通話を切った後、一抹の不安を抱きながらも、槍水仙は後輩が部室へ戦利品を持って戻ってくるのを待った。
 戻ってきた佐藤は初白星を挙げていた。二人で祝い、余興にチェスをし、帰路に着いたのは深夜だった。彼女は、いつのまにか、電話のことを忘れていた。

●●●

 深夜。体育用具入れ。
 槍水仙は制服姿のまま、並べて置かれた平均台の上で、両腕を体側につけ、からだをまっすぐに伸ばし、両足のかかとを揃えた、Iの字の状態で、長縄跳び用のロープでぐるぐる巻きにされていた。
 佐藤と別れた直後、彼女は何者かに襲われ、気がついたら拘束されていたのだ。
「不覚だったな」
「ご自分に言っているのですか? 覚悟をしておくように電話で言ったはずです。どうしてあなたたちは、そんなに問題意識が低いんですか? だから白粉さんを唆してのうのうとしているんですか? そうですか。怒っていいですか? 怒ります」
 制服姿の白梅梅は、芋虫のような状態に縛り付けられた槍水仙を見下ろし、つらつらと早口に淡々と述べた。
「質問なのか自己完結なのかはっきりしろ。面倒なのはあまり好きではない。用件を言え」
 槍水仙が言うと、
「問答無用です。先輩には、白粉さんを唆した罪を償ってもらいます」
 白梅梅はポケットからカッターナイフを取り出し、カタカタカタカタと勢いよく刃をのばし始めた。
 突然出現した刃物に、さすがの槍水仙も軽く額に汗をにじませた。

 白梅梅がカッターナイフを刃先を向けたのは、槍水仙の喉元……ではなく、彼女の履いた厚底のアーミーブーツであった。
「……何をやっている?」
 槍水仙は意表をつかれたのか眉を寄せ、視線を足元へ落とし言う。白梅梅は黙々とナイフを動かし、槍水仙の靴のつま先から縦方向に引く。
 じょりじょりと白梅梅がナイフでそぎ落としたのは、槍水仙の靴底であった。
 両足のブーツから靴底のみを取り払われた槍水仙は、見かけ上は膝下までアーミーブーツを履いたまま、ストッキングに包まれた足の裏を外気に晒した状態になった。ブーツの中で蒸れたのか、外気に触れた瞬間、槍水仙はきゅっと足の指を縮こまらせた。ストッキング越しに足の指、くびれ、土踏まずの凹凸がはっきりと確認できる。
「なんだ」
 槍水仙が繰り返し問う。
 白梅梅は答えず、カッターナイフをしまった。
「問答無用と言ったはずです」
 白梅梅は言うと、そっと槍水仙の足の裏へ触れた。

「んひ……っ!!!?」

 槍水仙は、あからさまにからだをびくんと震わせ、足の指を反らせ反応した。
 すぐに口を閉じて抑えたものの、一瞬漏れ出た声は、普段の彼女のものとは思えないほど艶かしく間の抜けたものだった。
 白梅梅は、槍水仙の大きな反応に驚いたのか手を止め、
「先輩。もしかして、くすぐったがりですか? そうですか。なら、好都合です」
「ま、待て。勝手に自己完結するな」
 槍水仙の口調には狼狽が見え隠れしていた。
「私はくすぐったがりなどでは――」
 白梅梅の人差し指の先端が、遣水仙の足の裏をついた。

「あひぃっ!!?」

 槍水仙は、さきほどよりも甲高い声を発し、からだを震わせた。
「やっぱり弱いじゃないですか。先輩。先輩は今夜、白粉さんにちょっかいを出した罪を背負い、笑い死にします」
 白梅梅は淡々と言うと、左右人差し指をそれぞれ槍水仙の両足のかかとから足裏の中央あたりまでをゆっくりとなぞるように這わせた。

「ふひっ……!!! ひっ、……や、やめ……っ!!!? あひっ、ひぅぅ!!!」

 槍水仙の足の指がくねくねとくすぐったそうに動く。
 足首から先を左右によじりたいようだが、足裏以外はアーミーブーツに覆われ可動域が制限されているため、かなわない。

「あひっ、ひっ、……おいっ、やめっ!!! うふっ、白粉ひひっ……ちょっかいとは、なんのこと……だはっ!!?」

 槍水仙は歯を食いしばり、笑いをかみ殺しながら言った。
「とぼける気ですか? そうですか。怒ります」
 白梅梅は言うと、左右の指をそれぞれ二本に増やし、槍水仙の足の裏を撫で上げるようにくすぐり始めた。
 
「くは……っ!!! ひっ……! ひ、ひ、ひ……」

 槍水仙はぎゅっと目をつぶり左右に首を振った。
 口元は緩みかけ、ひくひくと頬が痙攣するように上下している。

 白梅梅は、機械的に指を動かし、徐々に使用する指の数を増やしていく。

 両手それぞれ四本の指でくすぐり始めて一分程度。
 歯を食いしばり悶えていた槍水仙の口の端からだらりと涎が流れ落ちた。

「ぎひっ、うひひひっ……ひゃっ……ひひひっ、やめっ……ぐひっ……」

 顔を紅潮させ、必死に笑い声をあげまいと抵抗する槍水仙の言葉はかなり弱々しくなっていた。
 うっすらと開かれた目はうつろで、目尻には涙が浮かんでいる。

「選挙の根回しで鍛えた私のテクニックでここまで耐えた人間は、先輩が初めてです」
 唐突に語りだした白梅梅は指を止め、槍水仙を見下ろした。
「……くはぁ……ひ、ひぃ……」
 荒く息を吐く槍水仙。
 言葉を吐く余裕はない様子。
「次で決めます。先輩。笑ってください」

 白梅梅は淡々とお願いをすると、両手計十本の指を槍水仙のストッキングに覆われた足の裏につき立てた。

「かは……っ!!!?」

 槍水仙は目をカッと見開き、からだを仰け反って反応した。

 シャリシャリシャリシャリシャリシャリシャリ――

 暗い体育用具入れ内に、ストッキングと指の擦れる音が響き渡った。

「――……ぶはっ」

 一瞬頬をぷくっと膨らませ最後の抵抗を見せた槍水仙は、直後、弾けるように笑い出した。

「ぶゎはははははははははははっ!!!!!? あぁぁ~~っはっはっはっはっはっはっはっは!!!!」

 眉をへの字にゆがめ、大口を開けて笑う槍水仙。
 からだが波打つように上下に激しく震える。

「だぁぁあっはっはっはっはっはっは!!!! やめろぉぉ~~~ははははははははっ、やめてくれぇぇぇ~~ぐわっはっはっはっはっはっはっは!!!」

 白梅梅の指がわちゃわちゃと槍水仙の足の裏を掻き毟る。
 くすぐられている足は、びくびくと意思を持った生き物のように可動域いっぱいに暴れている。

「頼むぅぅぅ~~ひゃっははっはっは!!! やめれぇぇえぇっひぇっひぇ、私はぁあぁがはははははあははは、弱いんだぁぁあぁっはっはっはっはっはは!!!!」

 槍水仙は情けない笑顔のまま涙を撒き散らしながら、プライドを投げ捨てるように懇願した。

「駄目です。許しません」
 白梅梅は切り捨てるように言うと、槍水仙の足の親指と人差し指の付け根あたりに指をつっこみガリガリと激しく引っかいた。

「がひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!? やめっ、やみゃっはっはっは、はぎゃぁぁあ~~ははははははははははははっ!!」

 白梅梅は乱暴に爪を立て、ぐりぐりと人差し指で、槍水仙の足の指をほじくるように動かす。
 そのうち槍水仙のストッキングは足指の付け根あたりに穴が開き、そこが押し広げられるようにビリビリと破かれていった。

「あぁぁ~~ひゃっひゃっひゃ!!! やべろぉぉ~~~っふぁっはっはっは、やめてくれぇぇぇ~~~ひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」

 露になった槍水仙の素足。
 足の指が官能的にぐねぐねともがいた。

 白梅梅はそんな彼女の足の指と指の間に無理やりに手の指を突っ込み、指間をくすぐる。

「あひひひひひひひひひひひっ!!!? ぎぃぃぃ~~ひっひっひっひっひ、そりゃだみゃぁあぁっはっはっはっはっはっはっは!!!!」

 銀髪を振り乱し、涎をだらだらと流しながら笑い狂う槍水仙。
 『氷結の魔女』の威厳も何もあったものではない。

「ぐひゃひゃひゃひゃ、お願いだぁぁあっはっはっははっははっやめて! やめてぇぇぇぇ~~~うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

 機械的にくすぐりは続き、彼女の言葉が聞き入れられることはとうとう無かった。

 白梅梅は明け方まで槍水仙をくすぐり続けた後、

「人間って意外とタフなんですね。笑い死にってどうやったらできるんでしょうか?」

 引きつった笑みを顔面に貼り付けたまま失神した槍水仙に向けて言い残し、体育用具入れを去った。


(完)

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