人間の里と魔法の森の境界。
 鈴仙、空を飛んで魔法の森へ向かう途中。

鈴仙
「ん? あれは?」

 地上。猪ほどの大きさのくすぐりボルボック二体によって、赤蛮奇がくすぐられている。
 触手が彼女の胴体をぐるぐる巻きに拘束している。

赤蛮奇
「あぁあ~~っはっはっはっはっはっはっ!!! くすぐったいぃいいっひっひっひっひっひ~~たすけてぇぇええ!!!」

 外れた頭部が泣き叫びながら、自身の体の周囲で飛び跳ねている。

 触手は、赤蛮奇の腋の下や脇腹、素足をくすぐり続けている。

赤蛮奇
「きああぁあっははははははははははははっ!!? しつこいいいひひひひいひひひひひ~~!!」

 バシュン!

 バシュン!

 座薬状の弾が二発。それぞれくすぐりボルボックに直撃。
 触手の拘束がゆるみ、ドサリと赤蛮奇の胴体が地面に倒れる。

 鈴仙、痙攣するくすぐりボルボックに向けて、再度座薬弾を放つ。
 すると、くすぐりボルボックは動かなくなる。

赤蛮奇
「……ひ、ひぃ、あ、ありがとう……死ぬかと、……けほ……」

鈴仙
「なんだ、くすぐりボルボック、全然弱いじゃない。お師匠様が大袈裟に言うから、もっととんでもない妖怪かと思ってた。これなら私ひとりでもなんとかなりそうね」

 鈴仙、倒れた赤蛮奇には目もくれず、魔法の森へと足を踏み入れる。



(つづく)



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(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 ト書きシリーズまだまだ続きます!


最初からやり直す