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 博麗神社。
 虫かごの中で、鼻歌を歌っている少名針妙丸。

針妙丸
「霊夢マダカナー♪ ……ん?」

 ふと顔を上げた先。
 縁側から、どろりと緑黒い触手が部屋の中に入り込んでくる。

針妙丸
「ひ……っ??」

 触手をくねらせて虫かごに近づいてくるボルボック。大きさは人間大程度もある。

針妙丸
「や、やだっ! なにあれ!? 怖いっ!!! 霊夢、助けて!!」

 触手がぐにゃりと虫かごにへばりつく。

針妙丸
「やだっ!!!」

 ぶにゅり。

 しかし、虫かごの格子は狭すぎて通り抜けられない様子。

針妙丸
「……ほっ。と、通れない?」

 針妙丸が安堵のため息をつく。
 しかし次の瞬間、触手の先端がびろんと無数に分裂する。

針妙丸
「いぃぃっ!!?」

 声にならない悲鳴を上げる針妙丸。
 細く分裂した触手は、かごの格子をやすやすとすり抜け、針妙丸へ襲いかかる。

針妙丸
「嫌ぁあぁああっ!! 嫌ぁぁあっ!! 嫌……あにゃはははははははははっ!!? なにぃぃぃいい~~、やだぁぁあっはっはっははっはっはっははっはっはっはっは~~!!!」

 ぴろぴろと、裁縫糸程度の太さの触手で体中をくすぐられる針妙丸。

針妙丸
「ふみゃあぁぁはっはっはっはっはっはっはあっ!!! 腋いやぁぁぁぁはははははは、そんなとこはいってこないでぇぇぇえあはははははは!!! あはぁぁっん!? あひゃひゃ、足もだめぇぇぇえぇひゃはははははははは~~!!!」

 虫かごが触手に覆い尽くされ、針妙丸の姿は外からまったく見えなくなる。



(つづく)



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(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 ト書きシリーズ連載中です!


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