○チャプター3:『アンツィオ高校の戦犯』


 薄暗い部屋。
 アンツィオ高校の試合用制服を着たアンチョビが、歯医者にあるような肘掛け椅子に座らされ、両手、両足、腰をベルトでがっちりと拘束されている。
 椅子はちょうど足の裏が前方を向くように後ろ側へ傾けられている。 


 素足の足の裏を手袋をはめた4本の手でくすぐられ、アンチョビは涙を流して笑い狂っている。

アンチョビ
「いひゃははははははっ!!!? あぎゃぁあぁはっはっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!!」

 片足それぞれ10本の指が、足の指の間に入り込んだり、土踏まずをほじったり、かかとをひっかいたり、激しく動き回っている。

アンチョビ
「ひぎぃぃ~~ひひっひっひひひひひ!!! だひゃぁぁはははは、ひぃぃ~~っひひっひひい!!!」

――アンザイさんは、腕も脚もしっかりと覆って完全武装されていたので、足裏を重点的に開発させていただきました。

 椅子の下に、脱がされたアンチョビのアーミーブーツと靴下が置かれている。

アンチョビ
「はぎゃひゃひゃひゃっ!! やべっ、やべてぇぇえぇえひゃははははあはははひぎぃぃ!!!?」

 アンチョビは顔を真っ赤にして、ボリュームのある髪の毛を激しく振り乱して叫ぶ。

――アンザイさん。アホの子の使い方がなってなかったんじゃないですか?

アンチョビ
「うぎゃあははははあはあははっ!!? うちの、にゃ、うひゃひゃっ!! アホっ、ひぃぎぃぃっひっひ、アホとか言うなあぁぁあひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

――アホはアホをやるものと想定して作戦を練るべきでしょう。アンツィオの敗因はそこにあったのでは? アホな手下の始末は、隊長がきちんとやってもらわないといけません。二回戦で大洗女子を食い止められなかった罪をしっかりと償っていただきます。

 アンチョビの足の裏で皮膚の擦れる音が激しさを増す。

アンチョビ
「あぎゃぁああひゃっひゃっひゃ!!!? ひぎゃぁあぁはははははははははははは!!!」


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