「パパ! 『はたらく魔王さま!』に出てくるエメラダ・エトゥーヴァちゃんのくすぐられる姿が見たいです!」
「よし! じゃあパパが、『モブキャラくすぐり連盟』さんにお願いしてあげよう」
「やったぁ!」

 こうして、異世界エンテ・イスラの神聖セント・アイレ帝国宮廷法術士であるエメラダ・エトゥーヴァは、拉致された。


 気を失ったエメラダの身体は台の上で四肢を目一杯広げられ、仰向けX字の状態で拘束されていた。
 ワインレッドのノースリーブブラウスとカボチャパンツ姿で、白いニーハイブーツは脱がされ、素足にされている。
 意識を取り戻したエメラダは、きょろきょろと辺りを見回した。

「なんですか~……これ~……?」

 エメラダは間延びした声を上げながら、ガチャガチャと両手両足を動かしてみる。
 が、手足を拘束した枷はびくともしない。

「誰ですか~? こんなことをするのは~?」

 エメラダはどこへともなく呼びかけてみるが、反応はなかった。
 そのとき、突然グオンと台から音がした。

「……!? ~~?」

 台はなんらかの装置で、稼働し始めたようだ。
 エメラダが身構えていると、台の下から十数本のマジックハンドが飛び出してきた。

「な……っ、なんですか~……!?」

 びくっと肩をふるわせるエメラダ。
 マジックハンドはワキワキと指を激しく動かしながら、ゆっくりとエメラダの身体に近づいてきた。

「ま、まってください~、私に何をするつもりですか~? ま、まさか……っ」

 想像してしまったエメラダの表情が恐怖にゆがんだ瞬間、すべてのマジックハンドが、一斉にエメラダの身体をくすぐり始めた。

「ふひゃははははははははっ、ふわっはっはっはっはっは~、やっぱりぃぃ~」

 大声で笑い始めるエメラダ。
 首筋、腋の下、あばら、脇腹、太もも、内股、膝、足の裏と、体中のくすぐったい部分を余すところなくくすぐられる。

「やぁぁっはっはっはっは、やめてぇ~~っはっはは、なんでこんなことぉ~~? はっはっはっは~」

 マジックハンドの動きは、時間とともに激しさを増していく。
 腋の下をくすぐるマジックハンドは、指先でなでるような動きから、ぐりぐりと腋のくぼみをほじくるような動きに変わっていった。

「きゃはははっ!! いやぁ~、何か言ってくださいぃ~~っひっひっひっひ~」

 エメラダは誰のいない空間に叫び続ける。
 あばらをくすぐるマジックハンドは、ごりごりとひっかくような動きに変わっていった。

「いひひひひひひひっ!? はひぃ~~っひっひひ、誰かあぁっはっは、やめてぇ~~っはっは」

 ぶんぶんと髪の毛を左右に振り乱し、目に涙を浮かべて笑うエメラダ。
 脇腹をくすぐるマジックハンドは、五本の指でぐにぐにともみほぐすような動きに変わっていく。

「くははははははっ!! やぁぁ~~っはっはっは! おねがいぃぃ~~っひっひっひ、くすぐったいの駄目なんですぅぅ~~っはっはっはっは~」

 内股はぐりぐりとえぐるようにくすぐられ、太ももはなで回されたり、指先で細かくひっかかれたりしている。

「ふひひひひひひっ!!! 嫌あぁぁっはっはっはは、やめてっ、こんなことして……っ、ひひゃっひゃっひゃ!? 何が楽しいんですかぁあ~~っはっはっはっは!?」

 エメラダは身体をびくびくと震わせながら泣き叫んだ。
 余裕がなくなってきたようで、口調もどんどんきつくなっていく。
 足の裏をくすぐるマジックハンドは、土踏まずからかかとにかけて五本の指で激しくひっかいたり、足の指間をこりこり指先でひっかいたりしていた。エメラダの足の指は、くねくねともがき苦しむように動いている。

「はひゃっひゃっひゃ!!? うひゃぁぁぁあ~~っはっはっっはは!! だっはっっはは、もう嫌っ!! 笑いたくないぃぃ~~っひっひっひっひひ~~!!」


 数時間後、エメラダは、

「ひぎぃぃ~~ひひひひひひひ、ごめんなさいぃぃ!! ごめんなさいぃぃ~~っひっひっひっひっひ!!!」

 わけもわからず泣きながら誰かもわからない相手に謝っていた。
 ブラウスのボタンは引きちぎられ、素肌を直にくすぐられている。

「あひゃぁぁっはっはっっはっは、ひやぁぁぁっはっはっはっは!!」

 おへそに指をつっこまれ、お腹をつままれ、つつかれ、よだれを垂らして笑うエメラダ。

「やぁあぁ~~やぁああ~~っひゃっひゃっひゃっひゃひゃ!!! ふぎひひひひひひひひらめぇぇえ~~」

 カボチャパンツは膝までずりおろされており、脚の付け根を指でいじられ、腿をなでられ、膝をガクガク震わせて笑うエメラダ。

「はひひひひひひいぃぃい~~っひっひっひっひ!!! やがぁぁぁっはっはっはっはっは」

 足の裏は目一杯に反り返らされて、足の中央部分をかりかりと局所的にくすぐられている。

「おひひひひっひひいひ!? あひぃぃぃ~~ひひひひひひひひ、だひゃぁぁあぁ!!?」


 エメラダは、気を失うまでくすぐられた。
 

(完)