引っ越し2

ピンポーン。
すっかりベッドの上もはやての汗と涙と涎でびしょびしょになったころ、突然チャイムが鳴った。
「うひっ…ひひひひひ…おねがいじまず…もう…」
まだ余韻が残っているのか、はやての体は未だぴくぴくと痙攣しているようだった。
こんな時に誰だ。
まぁ、玄関の扉は防音のため声が外に漏れることはないが…っと魔力反応!?
俺は玄関先から魔力反応を察知した。
なるほど…。
俺は笑い疲れて息絶え絶えのはやてを見下ろす。
「仲間が心配になって迎えにきたようだぞ」
「はぁ…はぁ…。え?」
はやては激しい体力の消耗で、うまく思考ができないようだった。
はやての頬は痙攣して引きつってぴくぴくしている。
「ま…まさか…ヴィー…タ?」
「へぇ、この子はヴィータちゃんていうのか」
俺は玄関ののぞき口から外を眺めながらいった。
「ヴィっ…ヴィータには手ぇださんといてっ!」
「ふーん。三つ編みとはかわいらしい。小さな体に抑えきれないパワーがあるようだね。おっと、闇の魔法によって生まれた存在なのか。どおりで器と魔力の比率がおかしいわけだ」
はやては内心この男にかなりの恐怖を抱いていた。自分がまったく気付かないうちに封鎖空間を展開し同時に魔力制御をかけたことと言い、一目でヴィータの内在能力を見極めたことと言い…この男一体…?
「今日、君は俺に引っ越しの挨拶に来た。そしてすこしお茶しただけだ。いいね?」
はやては脅しだと悟った。今日のことを誰かにばらせば…どうなるか…全く想像がつかない。
「リリース」
俺の言葉と同時に、はやてのバインドと封鎖空間は解除された。
はやては何も言わず、脱がされたソックスを急いで履きなおし、玄関へ向かった。
「ぜひまたお茶しにおいで」
俺の言葉を無視して、はやては去って行った。
もしはやてが誰かに俺のことをばらしたら…それはそれで楽しいかもしれない。

はやては次の日、こっそりとなのはとフェイトに相談した。もちろんくすぐられたことは黙ったまま、隣人が物凄い魔法使いであることをである。
案の定はやては俺のことを他人に話したな。ただの隣人と言っておけばいいものを魔力使いであることをバラすとは。しかもよりによってあのプレシア・テスタロッサの娘とは。
プレシア・テスタロッサに俺の身元がばれるとまずい。
魔力反応から奴がこの時空平面上に存在していないことは明らかだが、テスタロッサの血はあなどれない。娘と時空を超えたコンタクトをとっているやも知れん。とりあえずあの娘の魔力反応は随時追い続けるとしよう。逆にこちらからプレシア・テスタロッサの居場所を特定する手がかりになる可能性もある。
だが、はやての魔力反応を追い続けて正解だったな。

さて、テスタロッサの娘はひとまず泳がせるとして、まずは昨日俺にいちゃもんをつけてきたヴィータとかいう娘を懲らしめなければな。
隣の家の魔力反応を確認するとヴィータひとりであることは間違いない。
あとはヴィータがこちらに向かってくれればよいのだが。
まぁ短気な娘だ。大きな物音をたてれば不審がって押しかけるに違いない。

「やっぱりあんた絶対怪しい!!昨日だってはやてにちょっかい出したんじゃないかっ!?正直に白状しやがれっ」
女の子が汚い言葉を使う。
それにしても計画通り過ぎて面白みに欠ける。
服装は髑髏柄の白いタンクトップに黒のミニスカート、縞模様のニーソックスか。
「怪しいと思うなら自分の目で確かめればいい。俺は普通だ」
「絶対正体暴いてやるからな!」
「ふっ…バインド」

「君ね。魔法を嗜むものなら相手が魔力持ってるかぐらい認知できないといけないよ。よくもまぁそれだけの魔力を持ち合わせていながら…」
俺が嫌味を言うと、案の定ヴィータは食い下がってきた。
「お前っ!!どういうつもりだ!!こんなことしてただで済むと思うなよ!こんなのあたしの魔法で…あれ?」
ヴィータは昨日はやてをくすぐったベッドの上で仰向けに拘束されている。両手は万歳、両足はちょうどM字開脚になるよう固定してある。ヴィータの内在能力から万が一に備えて頭以外は全く身動きのとれない拘束である。
「封鎖空間。魔力制御にようやく気付いたか」
俺はヴィータの頭上からさかさまに見下ろす。
「くっそぉ!!!お前ぜったいゆるさねぇ!」
そういうとヴィータは俺の顔面につばを吐きかけてきた。
俺は容赦しないことに決めた。
ガラ空きになっているヴィータの両腋の下の窪みに人差し指を突き刺し、思いっきりぐりぐりとかき回してやった。
「ぶっ!!?ぎゃっはhっはhっはっはっはhっははhっはっは!!!!ななななあぁぁぁあははははははははははっ!!?なんすんだぁぁぁあひゃひゃひゃひゃひゃ!」
予期せぬくすぐったさに、ヴィータは笑いをこらえることができなかったようだ。
ときおり五本の指を駆使して腋の窪みを引っ掻き回したり、深く差しこんで胸の付け根をぐりぐりしたりとやりたい放題だ。
「うわっはっはっはっはっはっはっは!!!!にゃめぇぇぇへへへへへぎひひひっ!?」
早くもヴィータの目からは大粒の涙、口からは涎、額には汗と体液が流れ出て、ベッドの上を湿らせていく。
「やっやめぇぇへへへへへへへっ!!!ぐわっはっはっはっははは!!?ひぎゃぁぁぁ」

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(ここからしょーもないコメント)

 こんばんは。ertです。
 復元し忘れていた引っ越し編です。
 

「チキチキ原点回帰! 晒そう僕らの黒歴史!」第三十四弾・終