○ミッドチルダ南部第九地区
  ブレザー姿のエルス・タスミンが歩いている。

――
「エルス・タスミンさんですね?」

エルス
「違いますが、何か?」

――
「とぼけないでください。そんなステキなおでことメガネの女の子、他にいませんよ?」

エルス
「ステっ……!? なにをわけのわからないことを! 私は忙しいので失礼します」

――
「ジーク選手のセコンドですよね? チャンピオンのお供かつステキなデコのエルスさんだけに、秘密の特訓をお教えしようと思ったのですが」

エルス
「……少しだけですよ」

(暗転)

――
「案外ちょろくて手間が省けました」


○亜空間

  エルスは両足を揃えて伸ばして座った状態で手首・足首・足指をマジックリングで固定されており、前方に晒された素足を四本のマジックハンドにくすぐられている。
  傍らに、エルスのローファーとハイソックスが絡まり合って落ちている。

エルス
「うひゃはははははははははっ!? あぁ~~っはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」

――
「デコメガネさん。足は第二の心臓と言われていて、このように足の指を全開にして引き伸ばされた足の裏をマッサージすることで劇的な肉体強化が期待できるんですよ?」

エルス
「うははははっ、でへっ……デコメガネとか言うにゃぁぁ~~っはっははははははははははははは!!」

――
「そんな。ステキなチャームポイントではありませんか」

エルス
「ふあっ、うひっ、そにゃっ、馬鹿にしてるりゃぁあはっはっはっはっはっははっはっはっはっは!!!」

――
「あ、そうそう。ジークさんが今どちらにいらっしゃるか、もし知っているようならお教え願いたいのですが?」

エルス
「うひゃはははっ!? しりゃっ、しらにゃいぃぃ~~ひっひっひひひひひひひひひひひ!!」

――
「セコンドですよね?」

エルス
「知らないものは知らないぃぃ~~~ひゃっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」

――
「なら、もう少し特訓を続けさせていただきましょうか」


(つづく)