○海岸線
  黒いジャージ姿のジークリンデ・エレミアが走っている。黒フードで顔を隠している。

――
「ジークリンデ・エレミアさんですね?」

ジーク
「…………」

――
「ちょっと、秘密の特訓におつきあいいただきたいのですが……」

ジーク
「…………」

――
「チャンピオン?」

ジーク
「…………」

――
「あくまで無視をされるようでしたら、こちらにも考えがありますよ?」

  ジーク、足を止めて振り向くと、フードがはだけ、臨戦体勢に。

(暗転)

――
「尋常で無いほどに抵抗されましたが、なんとかお連れしました」


○亜空間

  ジークは両足を揃えて伸ばして座った状態で手首・足首・足指をマジックリングで固定されており、前方に晒された素足を四本のマジックハンドにくすぐられている。
  傍らに、ジークのスニーカーにソックスが丸めて詰め込まれて置かれている。

ジーク
「ふひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!? なんやのっ!!? あんた何者にゃぁぁ~~っひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!!」

――
「ジークリンデさん。足は第二の心臓と言われていて、このように足の指を全開にして引き伸ばされた足の裏をマッサージすることで劇的な肉体強化が期待できるんですよ?」

ジーク
「うひょっ、嘘やっ!!! いやぁぁっはっはっはっはっはっはっはっは、やめへぇぇ~~っへっへっへっへっへっへ!!!」

――
「エルス・タスミンさんがよろしく言っていました」

ジーク
「なにゃぁぁ~~っはっはっはっはっはっははははっ!? ひきょっ、卑怯やぁぁあっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

――
「チャンピオンは人前に出ることがお得意でないようですので、こうして人前で笑うことに慣れていただこうと思います」

ジーク
「ふにゃっひゃっひゃっひゃひゃっひゃっひゃっ!!! あひはぁぁっはっはっっは、足はやめぇぇぇひゃっはっはっはっはっはっはっはっは!!」


(つづく)