「ほぉらほぉら、コロナちゃんの足は美味しいなぁ~」

「えひゃひゃひゃひゃひゃ嫌ぁぁぁあひゃひゃひゃ、やめへぇぇぇふへへへへへへへっ!!!」

 ストライクアーツの練習試合。
 『べろべろマン』というふざけた名前の対戦相手に敗北したコロナ・ティミル。
 勝敗が決するやいなや、べろべろマンはコロナを押し倒し、魔導着のブーツを脱がしとり、素足の足の裏を舐めまわしたのだ。

「あやぁぁあぁはははははははははおにぇがひゃひゃひゃひゃめぇぇえうへへへへへへへっ!!!」

 コロナは激しく笑い狂った。
 足の裏を舐められるのは初めてのことだった。

「コロナちゃん。すごく一生懸命戦ってくれたもんねぇ。おかげで汗ばんだブーツの中ではじっくり熟成されて……」

「いやぁぁあひゃひゃひゃそんにゃこと言わないでぇぇぇええふひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

 べろべろまんの舌はまるで生き物のようにぐねぐねと動く。
 舌先はコロナの足の指の間へと入り込み、べちゃべちゃと唾液を散らしながら這いずり回った。

「うひゃへへへへへへへへ!!? あひゃぁあぁああひゃひゃひゃひへへえへへへへえふひゃぁぁあ!!?」

 コロナは両手を振り回してもがく。
 笑い、泣き叫ぶコロナを見て、べろべろマンは恍惚の表情を浮かべた。
 たぶんべろべろマンは人間ではない。


(完)