原作四巻、アニメ版八話にて、高町ヴィヴィオに斬りかかったシャンテ・アピニオンは、聖王教会のオットーとディードによって亀甲縛りにされ、海老反り状態で木に吊された。
「どういうつもりです?」
 ヴィヴィオとオットーが去った後、吊られたシャンテにディードが聞いた。
「どういうつもりもなにも、危ないよって教えようとしただけだよ」
 シャンテはヴィヴィオの魔力資質が格闘技に向いていないことを感じ取っていた。
「陛下は聡い子です。ご自分の資質は他の誰よりご存じですよ」
 ディードは言った。
 ヴィヴィオには師匠もついている。与えられたセイクリッドハートもなのはや周囲の仲間が贈ったものだ。心配は無用だろう。
「つまりあなたがしようとしたのは、余計なお世話なわけですね」
「それはわかったけど、あたしはいつまでこうされているのかな?」
 いつまでも吊るされっぱなしのシャンテが言うと、
「減らず口が叩けるということは、まだ反省が足りないのでしょう。陛下に斬りかかった罪は消えません。少し、罰を与えます」
 ディードは両手をワキワキとさせた。
「は? はいぃぃぃっ!? ちょ、待って! この状態で何するつもりなのさ!」
 ぶらぶらと体を揺らして慌てるシャンテ。
 その脇腹を、ディードは指でつついた。

「うひゃん!?」

 シャンテはびくっと体を震わせて甲高い声を上げた。

「シスターシャッハから聞いた通り、こういうことをされるのは苦手らしいですね」
 ディードは言いながら、こちょこちょと指を動かした。

「あひあひはははははははははっ!!? ちょちょ、やめぁあああひゃひゃひゃひゃひゃっ!!」

 シャンテは両手両足を上部にくくられ海老反りになっているために、引っ張られガラ空きになった脇腹をくすぐられ、悲鳴を上げた。

「ああぁあひゃぁあっははっははは、そこだけはぁぁあひゃひゃひゃっ!!! そこだけはやめひぇえ~~~ひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!!」

 泡を吹いて笑うシャンテのお腹はぴくぴくと震えている。

「そうですか。なら、やめましょう」
 ディードは唐突に手を止めた。
「うへっ? ……げほっ」
 咳き込むシャンテ。
 ディードはきょとんとするシャンテの両足からブーツをきゅぽっと脱がし取った。
 少し蒸れて汗ばんだ素足が露わになる。
「……あ、わわっ!? ちょ、まさか、そこはっ――」

 シャンテは焦ったように声を荒らげるが、ディードは最後まで聞かずにシャンテの素足の足の裏をガリガリと掻きむしり始めた。

「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!? やはぁあぁぁあっひゃっひゃひゃっひゃっひゃっひゃだめだってぇぇええうひぇひぇひぇひぇひぇ!!!」

「お腹はやめてあげたじゃないですか。罰を受ける身として、あまりワガママは言うものじゃありませんよ」

 ディードは言いながら、シャンテの足の指の間に爪を立て、ほじほじとくすぐった。

「うひゃぁぁぁっひゃっひぃっひぃっひぃひひひひひっひゃひゃひゃっ!!!? あひぃぃ~~あひっぃぃ~~うひひひひひひひ!!?」

 シャンテはぶらぶらと体を揺り動かして笑い叫ぶ。
 涙と鼻水で顔はぐしゃぐしゃだ。

「反省しましたか?」
 しばらくして、ディードが聞いた。

「あひゃぁぁっひゃっひゃっひゃ、反省したぁぁあああ!!! 反省したからぁぁあひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!」
 シャンテは泣きながら叫んだ。

 ようやく解放されたシャンテは、しばらくぐったりとして動けなかった。
 そこをシスターシャッハに見つかり、職務怠慢として、さらに激しいくすぐり罰を受けた。


(完)