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 画面が晴れた。
 林さんが拘束されていた台には、おかっぱ頭の女の子が、大の字で拘束されていた。
 岡田さんは、クールな感じの子で、かなり毒舌家だった。
 彼女の中では「男子=汚らわしい存在」となっているらしく、クラスの男子達への差別発言がかなりきつい。さらに、暴言を理屈で正当化してくるので、言いくるめられ泣かされた男子が多数いた。
 帰宅部ではなかったはずだが、部活がなんだったか思い出せない。制服姿だから、文化系の部活だと思う。将棋部かな?

『訴えるよ?』『これだから男は……』『いい歳して、バカみたい』

 岡田さんは、動画の冒頭で終始そんなことをぼやき、大学生達を挑発していた。
 完全に見下している。
 明らかに体格の違う5人の大学生を前にしてよくそんな生意気な態度を取れるなぁ、と逆に感心した。
 林さんより肝が据わっていると思った。

 それでも……

『くはっはっはっはっはっははっはっは!!!? ひぃぃぃ~~っひっひっひひっひひ、無理無理無理ぃぃぃいいひひひひひひひひ~~!!』

 数分後には小さな子供みたいにむちゃくちゃに体をよじって笑う岡田さんの姿。
 5人がかりで腋やお腹、足の裏をくすぐられるのには耐えられなかったようだ。

 さっきまで強気な態度を取っていたはずの岡田さん。
 クラスで男子におそれられていた岡田さん。
 クールで斜に構えていて、いつも人を馬鹿にしていた岡田さん。
 彼女が馬鹿みたいに大口を開けて、涙を流して笑う姿は、とても新鮮だった。

『ひぁあああっはっはっはっはっは!!! ふがぁぁあっはははっはははっはっ、あぁあああぁああああああああっ!!!』

 大学生5人の責め方が、前の2人よりもきつい気がした。
 引っ張り伸ばされたアバラや腋の下を這い回る指の動きの速いこと。
 ワイシャツの下の方のボタンを3個ほど外されて晒されたおへそに、指がつっこまれる。
 太ももはぐにぐにと揉みほぐされ、膝や膝の裏までこそこそくすぐられている。
 靴下はとっくに脱がされて、足の裏をガリガリとくすぐられていた。

『あがぁぁぁはひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!! ぶひゅぅぅっ!? ふぎゃぁぁああやべっ、やべでぇぇえっへっへっへっへっへへ!!』

 くすぐられ笑いすぎたのか、岡田さんはぶしゅっと鼻水を噴いた。
 鼻水と涎で顔面がべとべとになっても、笑い続ける。

 足の指がぐにゃぐにゃともがいていた。
 そんな風にして少しでも刺激を紛らわせていた指まで押さえつけられ、突っ張った土踏まずをほじくられる。
 もう片方の足は、足の指を押し広げられて、そのすき間に歯ブラシを入れられていた。

『うひぃぃいぃっひっひひっひひひっひっひ!!! だぁぁああっはっはっはっははははははははははっははひぎゃぁあぁああぁ!!! やべでっでいっでるのにぃぃいいいいひひひひひひひひひひひひひ!!!』

 岡田さんは大粒の涙を流して、泣きながら笑っていた。

 20分ほど経って解放された岡田さんは、舌を出し目を見開いたまま気を失っているようだった。
 髪の毛が汗で額に張り付き、スカートもシャツもシワだらけ。
 一人の大学生が、笑いながら彼女の腋の下をくすぐった。

『――ふぎゃっ!!!? うひひひひひひひひひひひひ!!!?』

 途端に体を仰け反って笑い声を上げる岡田さん。
 そこで、画面がブラックアウトした。


(つづく)


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(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 時すでに遅しって状況、結構好きです。