19
フランドール
「お姉さま~」
レミリア
「なに? フラン、甘ったるい声出して気持ち悪い」
フランドール
「ひどい! こんなに可愛い妹を! あ、咲夜がマリモ倒したからお茶にしましょうって。新しいブラッドカステラを仕入れたそうよ! ささ、大広間にいきましょ」
レミリア
「……」
フランドール
「どうしたの? 変な顔して」
レミリア
「……マリモ退治に成功したのなら、なんで咲夜自身が私へ報告しに来ないのかしら?」
フランドール
「どきっ!?」
レミリア
「どきって……擬態語を口に出すな」
フランドール
「咲夜は、えーっと……ほら! マリモの後片付けが大変なのよ! 私がお茶の時間聞いたら、すぐだって言うから」
レミリア
「じゃあフランが勝手に言ってるだけなんじゃない……まったく。まあ、様子見もかねて、下に降りてみようかしら」
フランドール
「にたぁ……♪」
レミリア
「にたあ?」
フランドール
「ううんっ!!? なんでもないよお!!」
レミリア
「……」
・・・
フランドール
「さ♪ お姉様、どうぞこちらのお部屋の中へ――」
レミリア
「フラン」
フランドール
「?」
レミリア
「『運命を操る程度の能力』、甘く見過ぎてないかしら」
フランドール
「え……」
・・・
フランドール
「きゃははははははははははは!!? こんなはずじゃなかったのにぃいいいっひひっひっひひひっひっひ~~!!!」
紅魔館大広間。
フランドールは無数の触手に四肢を絡め取られ、体中をくすぐられている。
小型のくすぐりボルボック数十体がひしめき合い、フランドールの体に群がる。
フランドール
「くひぃいひひひひひひひひひひひっ!!! 私がぁぁあああ、能力っ……ありえなっ……ひゃひゃひゃ、なんでぇぇぇ~~はっはっはっはっはっはっは!!!?」
服はところどころやぶけ、触手が彼女の皮膚を直になで回す。
脱げた靴と靴下が床に転がっている。
レミリア
「そんなちんけな植物妖怪に『くすぐられる』程度の運命、簡単に軌道変更できるわ」
レミリアの周囲半径50cm区間には、くすぐりボルボックが入れない。遠巻きに触手をくねらせるだけで、レミリアに近寄れない様子。
フランドール
「おねぃひゃぁぁあっはっはっはっはっはっはっは、これはきひゅぃいいいひひひひっひっひっひっひっひっひっひっっひ~~!!! わだっ、わだしの力がぁあ゛ばば、あがぁああ゛あ゛ぁぁああぁああぁ~~!?」
レミリア
「あなた、くすぐられるのは昔から苦手だったものね。これだけの触手にくすぐられたらそりゃ――……え?」
フランドール
「ひぎゃぁぁあ゛あぁ゛あ゛がひゃひゃひゃひゃっ!? 何ぃいい゛ぃい゛いぃ!? なに゛ぃ゛ぃぎひひひひひひひひひひひひひ!!?」
レミリア
「そんな……まさか……!? 運命の軌道が修正されていく……!? いや違う、私の操った運命の軌道が破壊されて……」
レミリアの周囲に集まっていたくすぐりボルボック、触手をねじこむようにして、レミリアの安全地帯に侵入してくる。
フランドール
「ん゛あぁ゛あぁはっはっはっはっはっはっは!!? ざま゛あぁぁあぁぁああっぁあっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~!!! ま、マリモっ!! 私の妖力吸って強くなってんだよばあぁぁぁあかぁぁはははははははははは~~!!!」
レミリア
「ふざけるな……私がこんな植物妖怪ごときに運命を翻弄されるなんて、あり得ない……っ!」
レミリア、眉間に皺を寄せ瞑想をはじめる。
フランドール
「無駄無駄無駄ァぁぁあぁはっはっはっはっはっはっっはっはっは~~!!!」
フランドール、もがき苦しみながらも、楽しそうにケラケラ笑う。
くすぐりボルボックはとうとうレミリアの体に到達し、
レミリア
「――んひんっ!!? ……ちょっ、やめ、……! 集中できな……――ぷはっ!!」
脇腹を撫でられ、一瞬吹きだしたところで、触手は一斉にレミリアの体を覆い尽くす。
レミリア
「ふぎっ……んあ゛あははははははははははははははっ!!!? 嫌ぁあぁああぁ゛あぁ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁあぁ~~」
服をむしられ、帽子を弾き飛ばされ、靴と靴下を脱がされ、フランドールの隣に一緒に宙づりにされる。
フランドール
「きゃはははははははははははは!!! いいざまねぇぇえい゛ぃぃ゛ひひひひっひっひっひ~~、おねえしゃまぁぁ゛あぁぁっばばばば!?」
レミリア
「ふがぁああ゛あ゛あぁぁあ~~~ひゃはははははははは!!!? この私がぁあぁあ~~、こんにゃ、低級妖怪にぃい゛ぃ゛ぃっひっひっひっひっひっひっひ~~!!!」
(つづく)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)
こんばんは。ertです。
ト書きシリーズ連載中です!
最初からやり直す
フランドール
「お姉さま~」
レミリア
「なに? フラン、甘ったるい声出して気持ち悪い」
フランドール
「ひどい! こんなに可愛い妹を! あ、咲夜がマリモ倒したからお茶にしましょうって。新しいブラッドカステラを仕入れたそうよ! ささ、大広間にいきましょ」
レミリア
「……」
フランドール
「どうしたの? 変な顔して」
レミリア
「……マリモ退治に成功したのなら、なんで咲夜自身が私へ報告しに来ないのかしら?」
フランドール
「どきっ!?」
レミリア
「どきって……擬態語を口に出すな」
フランドール
「咲夜は、えーっと……ほら! マリモの後片付けが大変なのよ! 私がお茶の時間聞いたら、すぐだって言うから」
レミリア
「じゃあフランが勝手に言ってるだけなんじゃない……まったく。まあ、様子見もかねて、下に降りてみようかしら」
フランドール
「にたぁ……♪」
レミリア
「にたあ?」
フランドール
「ううんっ!!? なんでもないよお!!」
レミリア
「……」
・・・
フランドール
「さ♪ お姉様、どうぞこちらのお部屋の中へ――」
レミリア
「フラン」
フランドール
「?」
レミリア
「『運命を操る程度の能力』、甘く見過ぎてないかしら」
フランドール
「え……」
・・・
フランドール
「きゃははははははははははは!!? こんなはずじゃなかったのにぃいいいっひひっひっひひひっひっひ~~!!!」
紅魔館大広間。
フランドールは無数の触手に四肢を絡め取られ、体中をくすぐられている。
小型のくすぐりボルボック数十体がひしめき合い、フランドールの体に群がる。
フランドール
「くひぃいひひひひひひひひひひひっ!!! 私がぁぁあああ、能力っ……ありえなっ……ひゃひゃひゃ、なんでぇぇぇ~~はっはっはっはっはっはっは!!!?」
服はところどころやぶけ、触手が彼女の皮膚を直になで回す。
脱げた靴と靴下が床に転がっている。
レミリア
「そんなちんけな植物妖怪に『くすぐられる』程度の運命、簡単に軌道変更できるわ」
レミリアの周囲半径50cm区間には、くすぐりボルボックが入れない。遠巻きに触手をくねらせるだけで、レミリアに近寄れない様子。
フランドール
「おねぃひゃぁぁあっはっはっはっはっはっはっは、これはきひゅぃいいいひひひひっひっひっひっひっひっひっひっっひ~~!!! わだっ、わだしの力がぁあ゛ばば、あがぁああ゛あ゛ぁぁああぁああぁ~~!?」
レミリア
「あなた、くすぐられるのは昔から苦手だったものね。これだけの触手にくすぐられたらそりゃ――……え?」
フランドール
「ひぎゃぁぁあ゛あぁ゛あ゛がひゃひゃひゃひゃっ!? 何ぃいい゛ぃい゛いぃ!? なに゛ぃ゛ぃぎひひひひひひひひひひひひひ!!?」
レミリア
「そんな……まさか……!? 運命の軌道が修正されていく……!? いや違う、私の操った運命の軌道が破壊されて……」
レミリアの周囲に集まっていたくすぐりボルボック、触手をねじこむようにして、レミリアの安全地帯に侵入してくる。
フランドール
「ん゛あぁ゛あぁはっはっはっはっはっはっは!!? ざま゛あぁぁあぁぁああっぁあっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ~~!!! ま、マリモっ!! 私の妖力吸って強くなってんだよばあぁぁぁあかぁぁはははははははははは~~!!!」
レミリア
「ふざけるな……私がこんな植物妖怪ごときに運命を翻弄されるなんて、あり得ない……っ!」
レミリア、眉間に皺を寄せ瞑想をはじめる。
フランドール
「無駄無駄無駄ァぁぁあぁはっはっはっはっはっはっっはっはっは~~!!!」
フランドール、もがき苦しみながらも、楽しそうにケラケラ笑う。
くすぐりボルボックはとうとうレミリアの体に到達し、
レミリア
「――んひんっ!!? ……ちょっ、やめ、……! 集中できな……――ぷはっ!!」
脇腹を撫でられ、一瞬吹きだしたところで、触手は一斉にレミリアの体を覆い尽くす。
レミリア
「ふぎっ……んあ゛あははははははははははははははっ!!!? 嫌ぁあぁああぁ゛あぁ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁあぁ~~」
服をむしられ、帽子を弾き飛ばされ、靴と靴下を脱がされ、フランドールの隣に一緒に宙づりにされる。
フランドール
「きゃはははははははははははは!!! いいざまねぇぇえい゛ぃぃ゛ひひひひっひっひっひ~~、おねえしゃまぁぁ゛あぁぁっばばばば!?」
レミリア
「ふがぁああ゛あ゛あぁぁあ~~~ひゃはははははははは!!!? この私がぁあぁあ~~、こんにゃ、低級妖怪にぃい゛ぃ゛ぃっひっひっひっひっひっひっひ~~!!!」
(つづく)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)
こんばんは。ertです。
ト書きシリーズ連載中です!
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