「嫌ぁぁあ~~っはっはっはっはっはお願いやめてぇぇぇ~~っひぇっひぇいひぇひぃえぇ~~!!!」
寺子屋の資料室に甲高い笑い声が響いていた。
声の主はミスティア・ローレライ。
宿題を忘れてしまったために、慧音にお仕置きを受けているのだ。
両手両足を縛られ、Iの字に転がされたミスティアは、素足にされた足の裏をガリガリと貪るようにくすぐられていた。
「今度から宿題ちゃんとやってくるか?」
鬼のような形相で言う慧音。
「やってきましゅぅぅうううひっひひひひっひひっひっやってくるからぁぁぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃ~~!!!」
~~~
「お疲れみすちー」
数十分に及ぶお仕置きから解放され、資料室を出たところでミスティアは声をかけられた。
チルノ、大妖精、リグル・ナイトバグの姿があった。
慧音のお仕置きに苦しめられた面々。
その日、慧音に復讐するための第一回作戦会議が開かれた。
~~~
「……ん、うん?」
慧音は目を覚ました。
自分の置かれた状況が理解できない。
(たしか、遅刻したリグルに罰を与えようとして……)
資料室に入ったところまでは覚えている。
見える天井も、どうやら資料室のようだ。
「……なっ!?」
慧音は自分の体が動かないことに気付く。
両手両足をまっすぐ引き伸ばした、英語のIの字の状態。
手首足首は、鎖のように氷付けにされている。
「おはようございます……慧音先生」
「……っ!!」
慧音はぎょっとした。
いきなり顔をのぞきこんできたのは大妖精。
さらに、チルノ、ミスティア、リグルと顔を見せた。
「き、貴様等……! どういうつもりだ! さっさと放せ!」
「先生が悪いんですよ……ことあるごとに私達をくすぐってくるから。一回、どれだけ苦しいか、体で味わってください!」
言うと大妖精とリグルの二人が、こちょこちょと慧音の上半身をくすぐり始めた。
「あははははっ!!? こらっ、貴様等ぁぁぁ!! やめんかっ……くわっはっはっはっは!!?」
ビクビクと身をよじって笑う慧音。
「慧音も弱いんじゃん」
「自分が敏感なくせに、よくも私達を」
ミスティアとチルノは、いつの間にか慧音の足元にしゃがんでいた。
そこで初めて、慧音は自身の靴と靴下が脱がされ素足にされている事に気付いた。
ミスティア、チルノの二人が、ワキワキと指を動かし、慧音の足に迫る。
「こらぁぁぁははははは、やっ、やめっ――」
慧音の制止を聞かず、二人は慧音の足の裏に指を突き立てた。
「ぎゃははははあははあははっ!!! こらぁぁぁやめろぉぉ~~っはっっはっはっはっはは~~!!!」
途端に甲高い声を上げる慧音。
顔を真っ赤にして、子供のようにわめき立てる。
「先生……どれだけ苦しいか、わかっていただけますか?」
大妖精がこちょこちょ慧音の腋の下をくすぐりながら言う。
「わかるっ!! わかるからやめろぉぉ~~~ひゃっはっはっはっはっはっははぁぁあぁっ!!!」
「やめろ? 先生、その口の利き方あってます?」
リグルは挑発的な表情で、慧音の脇腹を揉みほぐす。
「ぎゃはあははあはははリグルっ!! 貴様ぁぁあっははっはははははふざけるなぁぁはっははっははっはは!!!」
慧音は激しく髪の毛を振り乱して笑いながら、リグルと大妖精をにらみつけた。
「ひっ……」
「せ、先生……全然状況がわかってないみたいです……」
「手加減することないって!」
「やっちゃおやっちゃお」
四人は口々に言うと、さらにくすぐりを強めた。
「いやぁぁあっははっっはっはあふぎゃぁぁぁぁおおおおおお前等ぁぁぁあっはっはっははっは~~!!!」
「慧音が反省するまで、やめないからなっ!」
「ぎゃはははははうるさいこのばかぁあぁぁっひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!」
「あたし馬鹿じゃないもんっ!」
チルノは頬を膨らませると、慧音のスカートの中に頭をつっこみ、素肌の内ももをくすぐった。
「やははははははははこらどけぇぇぇひゃははははははははは~~!!!」
さらに、お腹にまで手を伸ばし、人差し指でおへそを探り当て、くりくりといじり始める。
「うひょほほほほ!!? こらっあぁぁ、そんなところ、あぁぁぁ~~ひゃあぁぁぁあぁひぃぃぃ!!!」
上半身を大妖精とリグルにこちょこちょとくすぐられ、足の裏をミスティアに爪でガリガリとくすぐられ、素肌のお腹や内ももをチルノにくりくりとくすぐられ……。
「うひゃひゃひゃひゃひゃお前等あぁぁっはっはっはっっはは、ただじゃすまさんぞぉぉ~~ははははははははは!!!」
慧音は大笑いしながらも、教師としての威厳を保っていた。
「慧音先生、全然わかってくれないね……どうしようチルノちゃん」
「反省するまでくすぐり倒せばいいじゃん」
「そうそう」
「笑い死ねぇ~」
四人は調子に乗ってくすぐり続けた。
大妖怪ハクタクがくすぐられただけで死ぬはずもない。
こんな仕打ちを施して、後でどんな制裁が待ち受けているか、彼女らに想像できる頭はなかった。
(完)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)
こんばんは。ertです。
『東方永夜抄@上海アリス幻樂団』より、ミスティア・ローレライさん、上白沢慧音さんです。
とあるチャットルームで書いたもの。
鳥虫精のくすぐり制裁 ( f / 上白沢慧音)
みすちーのスペル『毒蛾の暗闇演舞』は、個人的に、紅魔郷から星蓮船までの6作品の2面ボス中では最も好きなスペルでした。
寺子屋の資料室に甲高い笑い声が響いていた。
声の主はミスティア・ローレライ。
宿題を忘れてしまったために、慧音にお仕置きを受けているのだ。
両手両足を縛られ、Iの字に転がされたミスティアは、素足にされた足の裏をガリガリと貪るようにくすぐられていた。
「今度から宿題ちゃんとやってくるか?」
鬼のような形相で言う慧音。
「やってきましゅぅぅうううひっひひひひっひひっひっやってくるからぁぁぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃ~~!!!」
~~~
「お疲れみすちー」
数十分に及ぶお仕置きから解放され、資料室を出たところでミスティアは声をかけられた。
チルノ、大妖精、リグル・ナイトバグの姿があった。
慧音のお仕置きに苦しめられた面々。
その日、慧音に復讐するための第一回作戦会議が開かれた。
~~~
「……ん、うん?」
慧音は目を覚ました。
自分の置かれた状況が理解できない。
(たしか、遅刻したリグルに罰を与えようとして……)
資料室に入ったところまでは覚えている。
見える天井も、どうやら資料室のようだ。
「……なっ!?」
慧音は自分の体が動かないことに気付く。
両手両足をまっすぐ引き伸ばした、英語のIの字の状態。
手首足首は、鎖のように氷付けにされている。
「おはようございます……慧音先生」
「……っ!!」
慧音はぎょっとした。
いきなり顔をのぞきこんできたのは大妖精。
さらに、チルノ、ミスティア、リグルと顔を見せた。
「き、貴様等……! どういうつもりだ! さっさと放せ!」
「先生が悪いんですよ……ことあるごとに私達をくすぐってくるから。一回、どれだけ苦しいか、体で味わってください!」
言うと大妖精とリグルの二人が、こちょこちょと慧音の上半身をくすぐり始めた。
「あははははっ!!? こらっ、貴様等ぁぁぁ!! やめんかっ……くわっはっはっはっは!!?」
ビクビクと身をよじって笑う慧音。
「慧音も弱いんじゃん」
「自分が敏感なくせに、よくも私達を」
ミスティアとチルノは、いつの間にか慧音の足元にしゃがんでいた。
そこで初めて、慧音は自身の靴と靴下が脱がされ素足にされている事に気付いた。
ミスティア、チルノの二人が、ワキワキと指を動かし、慧音の足に迫る。
「こらぁぁぁははははは、やっ、やめっ――」
慧音の制止を聞かず、二人は慧音の足の裏に指を突き立てた。
「ぎゃははははあははあははっ!!! こらぁぁぁやめろぉぉ~~っはっっはっはっはっはは~~!!!」
途端に甲高い声を上げる慧音。
顔を真っ赤にして、子供のようにわめき立てる。
「先生……どれだけ苦しいか、わかっていただけますか?」
大妖精がこちょこちょ慧音の腋の下をくすぐりながら言う。
「わかるっ!! わかるからやめろぉぉ~~~ひゃっはっはっはっはっはっははぁぁあぁっ!!!」
「やめろ? 先生、その口の利き方あってます?」
リグルは挑発的な表情で、慧音の脇腹を揉みほぐす。
「ぎゃはあははあはははリグルっ!! 貴様ぁぁあっははっはははははふざけるなぁぁはっははっははっはは!!!」
慧音は激しく髪の毛を振り乱して笑いながら、リグルと大妖精をにらみつけた。
「ひっ……」
「せ、先生……全然状況がわかってないみたいです……」
「手加減することないって!」
「やっちゃおやっちゃお」
四人は口々に言うと、さらにくすぐりを強めた。
「いやぁぁあっははっっはっはあふぎゃぁぁぁぁおおおおおお前等ぁぁぁあっはっはっははっは~~!!!」
「慧音が反省するまで、やめないからなっ!」
「ぎゃはははははうるさいこのばかぁあぁぁっひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!」
「あたし馬鹿じゃないもんっ!」
チルノは頬を膨らませると、慧音のスカートの中に頭をつっこみ、素肌の内ももをくすぐった。
「やははははははははこらどけぇぇぇひゃははははははははは~~!!!」
さらに、お腹にまで手を伸ばし、人差し指でおへそを探り当て、くりくりといじり始める。
「うひょほほほほ!!? こらっあぁぁ、そんなところ、あぁぁぁ~~ひゃあぁぁぁあぁひぃぃぃ!!!」
上半身を大妖精とリグルにこちょこちょとくすぐられ、足の裏をミスティアに爪でガリガリとくすぐられ、素肌のお腹や内ももをチルノにくりくりとくすぐられ……。
「うひゃひゃひゃひゃひゃお前等あぁぁっはっはっはっっはは、ただじゃすまさんぞぉぉ~~ははははははははは!!!」
慧音は大笑いしながらも、教師としての威厳を保っていた。
「慧音先生、全然わかってくれないね……どうしようチルノちゃん」
「反省するまでくすぐり倒せばいいじゃん」
「そうそう」
「笑い死ねぇ~」
四人は調子に乗ってくすぐり続けた。
大妖怪ハクタクがくすぐられただけで死ぬはずもない。
こんな仕打ちを施して、後でどんな制裁が待ち受けているか、彼女らに想像できる頭はなかった。
(完)
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(ここから作者コメント)
こんばんは。ertです。
『東方永夜抄@上海アリス幻樂団』より、ミスティア・ローレライさん、上白沢慧音さんです。
とあるチャットルームで書いたもの。
鳥虫精のくすぐり制裁 ( f / 上白沢慧音)
みすちーのスペル『毒蛾の暗闇演舞』は、個人的に、紅魔郷から星蓮船までの6作品の2面ボス中では最も好きなスペルでした。