くすぐり作文晒し場

カワイイ女の子の靴下脱がしーの足の裏をコチョコチョしちゃう系小説投稿ブログ! 本番行為は一切無しなので、健全な18歳児でも安心してお楽しみいただけます!

2017年09月

グルグル武器屋とクスグリ交渉

 武器屋の前。
 大臣とお付き二人、武器屋の少女レピアと交渉決裂。

大臣
「値段を1000倍に上げるよういったはずですが?」

レピア
「確かに他の街も近くにないし、高くても旅人は買っていくでしょう。うちはそんな弱みにつけ込むような商売はやりません!」

大臣
「……」


~~~

 地面に転がっているブーツ。

レピア
「きゃはははははっ!!? やめっ、やめなさいぃいあぁぁっはっはっはっはっはっはっはっは~~!!!」

 レピア、肘掛け椅子にロープで縛り付けられ、大臣のお付き二人に、脇腹と素足にされた足の裏をくすぐられている。
 ポニーテールを左右に振り乱し、激しく笑う。

大臣
「ずいぶんと楽しそうですな」

レピア
「あははははは、あんたあぁ……っ、やめさせなさいよぉぉ!!! きゃっはっはっはっはっはっははっはっははっはっはは!!!」

 お付きA、レピアのガラ空きの脇腹を両側から包み込むようにくすぐる。
 お付きB、レピアの素足の土踏まずを人差し指でほじくるようにくすぐる。

大臣
「それはできませんねえ。いや、あなたが商品の値段を1000倍にすると言うのならば、話は別ですが」

レピア
「きゃははっ!!? そ、そんなっ……卑怯ものぉぉ~~~ひゃっはっはっはっはっはっはっはっはっは~~!!!」



(完)



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 .魔法陣グルグル2017の11話にて、武器屋レピアちゃんの爆笑シーンが普通に可愛かったので、こんなシーンを挿入したかった。ギャグ的なノリのくすぐりシーン大好きです。













ハルカをくすぐりメカで拷問

「ミクリカップのエントリーはもうしたのか?」
「ええ! ミクリカップにはずっと出たかったもの! 今回はシンオウって聞いて、絶対エントリーしなきゃって思ったの!」
 リッシポート波止場にて、そんな会話を交わすサトシ一行。
 どうやら、リッシ湖畔にて開催されるミクリカップに出場するために、ハルカがシンオウ地方に到着したところのようだ。ハルカはオレンジのノースリーブにグリーンのバンダナを身につけており、AG時代とはずいぶんと印象が違っている。

 ロケット団の三人は、彼らの様子を高台から眺めていた。
「懐かしのジャリガールじゃないか」
「まさかあいつもミクリカップにエントリー……」
「強敵が増えるにゃ」
 コジロウ、ムサシ、ニャースは口々に漏らす。
 ミクリカップにはムサシもエントリーする予定だ。
 このところ成績の振るわないムサシにとっては、強敵がひとり増えるのも大打撃に感じられた。
「なんとしてでも、あいつのエントリーを阻止しなきゃならないね」

~~~

「あなたたち、またこんな悪さして! 全然変わってないのね!」
 ハルカは叫んだ。
 彼女の背後には赤い寸胴ボディのメカが立ち、側面から生え出た四本の腕で、彼女の四肢を掴み拘束している。
 ロケット団は、ハルカがトイレに立つためにサトシら一行とはぐれたところを見計らい、彼女を捕らえ拉致監禁したのだ。
「いい気なもんだね、ジャリガール。私たちの要求はひとつ。ミクリカップのエントリーを辞退しなさい」
 ムサシは、身動きの取れないハルカの顎をくいと持ち上げながら言った。
「ふざけないで! せっかくシンオウまで来て、サトシ達にも会えたのに、こんなところで邪魔されてたまるもんですか!」
 ハルカがキッとムサシをにらむ。
「おやおや、威勢がいいじゃないか」
 するとムサシはため息をついて、
「……なら、ニャース! やっておしまい!」
「ポチッとにゃ」
 ニャースがリモコンのボタンを押すと、ハルカを捕らえたメカの側面から、さらに四本、腕が生え出る。
 ハルカは、機械音と、不気味なマジックハンドに、不安そうに頬を引きつらせる。
「……え? な、なにするつもりなの?」
「こうするつもりにゃ」
 ニャースがさらにボタンを押す。
「やばいかも……」
 ハルカの言葉通りだった。
 両側二本のマジックハンドがハルカのノースリーブでガラ空きになった腋の下を、下部二本のマジックハンドがハルカの脇腹を、突如くすぐりはじめた。

「きゃっ……!!? あはっ、……あはははははははっ!!? や、だっ!! あはっはっはっはっはっはっはっは~~!!」

 ハルカは大きく空いた腋の下を直にくすぐられ、大笑いしてしまう。

「やめっ、なっ、なにこれぇぇ~~~~!!? くすぐたいぃいぃ~~っはっはっはっはっはっはっははっは!!!!」

 四肢を拘束されて動けないハルカ。
 体を必死によじり、マジックハンドから免れようとするが、無駄である。
 マジックハンドがこちょこちょと腋の下、脇腹をくすぐり、ハルカは目に涙を浮かべ眉をへの字にして大笑いしている。

「おやおや、そんな腋丸出しの服着てる割に、ずいぶんと腋の下が弱いようじゃないか」

「うぐひひひひぃひひひひっ!!? うるさいぃっ!!! あひぃぃ~~!!? ……ぷぐぐぐははっはっはっはっはっははっは~~!!!」

 我慢しようとしてもすぐに吹きだしてしまう。
 ハルカはマジックハンドの指の動きに翻弄された。

「さあ、ジャリガール、腹で茶が沸く前に降参しておしまい!」
 ムサシはせせら笑った。

「だれがっ……っはっはっはっはっはは!!!! あなたたちの言いなりなんてぇぇ~~あぁぁ~~っはっはっはっはっはっははっは~~!!!」

 ハルカは激しく首を振って抵抗した。

「強情な……っ! ニャース!」
 ムサシが歯ぎしりをしてニャースへ指示を出すと、ニャースは再度ボタンを押した。
 すると、今度は最下部でハルカの両足を掴んでいた二本のマジックハンドが上部へ稼働しはじめる。

「嫌ぁぁあっはっはっはっは!!? なにぃぃ~~、なにぃいいひっひっひっひっひ~~!!!?」

 左足を強制的にくの字に曲げさせられたハルカは、スニーカーを脱がし取られた。
 そして、紺色のソックスを穿いた足の裏を、マジックハンドの人差し指でくりくりとくすぐられる。

「きゃはぁあぁっはっははっはっははは~~!!! やめぇぇえいぃぃひひひひひいひひひひひひひひ!!!」

 腋、脇腹、足の裏、と敏感な部位を一斉にくすぐられ、狂乱するハルカ。
 体が弓なりに伸びたり、よじれたりして、その刺激のきつさを物語る。

「さあ、まだ意地を張る気かい? あっちじゃ『舞姫』だのなんだの言われてるようだけど、ファンはこんな『舞姫』の無様な姿を見てどう思うかねえ?」

「あぁはっははっはははっははっははははっは、こんなっ、卑怯ものぉおぉお~~!! こんなことで屈して、ひぃぃ~~っひっひっひ、たまるもんですかっ!!!」

 ハルカは大口を開け、涙を流し、鼻水を垂らして笑いながらも、抵抗の意志を見せた。

「こやつ、なかなかやるにゃ……」
 ニャースがやや感心するような声を漏らした。
 するとムサシは歯がみし、ニャースからリモコンを奪い取った。
「聞き分けのないジャリガールにはっ!」
 ムサシはさらにメカのくすぐりを強めようとボタンを押した。

「……いいぃぃぃっ!!? あははははははっはっ!!? だめぇあぁぁあぁあぁぁ~~~!!!」

 ハルカの上半身をくすぐっていたマジックハンドは、途端に指を高速に蠢かし始め。
 ハルカの足元では、マジックハンドが、ソックスを無理矢理引っ張り脱がし、素足にした足の裏をガリガリと掻きむしり始める。

「くあぁぁあはははははははははは!!? ひぃぃぃ~~~ひひひひひひっひ、くるぢぃぃいっひひいっひっひっひっっひっっひ、たすけでぇぇっへっへっへへっへっへっへっへ~~!!!」

 ハルカは首を上下にガクガクと激しく振り回して笑い狂う。
 万歳に引き伸ばされた腋の素肌はひくひくと痙攣するように震え、足指もくすぐったそうにくねくねとよじれている。
 涙と鼻水と涎で、顔はぐしゃぐしゃ、特徴的な髪型もくずれ、髪の毛が頬やおでこに張り付いてる。

「ミクリカップのエントリーを辞退しなさい!」

「嫌だぁぁああっはっはっはひゃはっはっはっはっはっはははっは~~ぐえ゛ぇ゛ぇ~~~~ぎぃひいぃいぃ!!!」

 ハルカは決してロケット団に屈しようとはしなかった。
 サトシら一行が助けに来るまで、ハルカは延々と笑わされ続けた。



(完)



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 ハルカもついでにくすぐりメカの餌食にしました。













素人限定!彼氏に電話でくすぐり我慢!30分間バレずに会話を続けられたら一万円!

 本日もお日柄良く、デート日和ですね!
 こちらA公園では、女の子がひとり、噴水の前に立って、チラチラと腕時計を気にしています。大学生でしょうか? 身長は160センチメートルあるかないか。あどけなさを残す顔立ち。肩まで伸びたブラウンヘア。大きめのデニムジャケットのインナーはボーダー、濃紺のスカート、灰色のクルーソックスに黒のスニーカーという姿。本人なりにオシャレをしてきたのでしょう。ジャケットの裾を気にしている様子。そわそわとしていて、明らかにデートの彼氏待ちです。
 さっそく声をかけてみましょう。

「はい? え、なんですか? いま忙し――……えっ、一万……」

「いや、でも、いまちょっと人を待ってて――……そ、そうです。……え? 11時……、ですけど」

「いえ、でも……、あと5分で……」

「……わかりました。そこまで言うなら……」

 本人の了承も得たところで、屋内へ移動しましょう!

~~~

「え、……えっと、浅石美月(あさいし みつき)、……19です。あ、大学生です」

「はい、彼とも同い年で……――え、名前? ……その、……リン君って呼んでます」

「……付き合ってからは、3か月ぐらい」

「……あ、いえ、大学で知り合ったんじゃなくて、高校の時の同級生でした。たまたま同じ大学に入学して、それで、ちょくちょく話すようになってから、それから――」

「え? あ、はい……。男の子と交際したのは、リン君が初めてです」

 美月ちゃん、初々しく頬を赤らめて可愛らしいですね!
 ソファに腰掛けて、両手は膝の上。
 まるで高校受験の面接にきた中学生のような緊張ぶり。

 さて、よろしいでしょうか?
 これから、美月ちゃんは、彼氏に電話をかけてもらいます。そして、通話開始と共にゲームスタート! 我々が美月ちゃんの体中をくすぐって彼氏とのイチャイチャトークを邪魔します! 30分間、『くすぐらていること』がバレずに自然に彼氏との会話を続けることができれば、一万円! もし途中で電話が切られたり、彼氏から『くすぐり』に関する発言が出ればアウト!

 くすぐり手の男二人は、すでに美月ちゃんの両脇でスタンバイ完了。美月ちゃん、心の準備ができたら、さっそく電話をかけちゃってください!

「……は、はいっ……」

 美月ちゃん、おそるおそるといった風に、ゆっくりスマホをいじっていますね。
 デートの待ち合わせをすっぽかしているので、罪悪感もあるのでしょう。

「――あ、リン君……。美月」

 通話が繋がりました! ゲームスタート!

「――うん。ごめん。ちょっと家の近くで事故があってね……電車一本遅れちゃったの――ひゃんっ!」

 おっと、美月ちゃん。軽く脇腹に触れただけでびくんと飛び上がってしまいました。
 これは先が思いやられますね。まだ10秒と経っていません。

「――う、ううんっ! なんでもな……いっ。ごめん! だからちょ……ちょっと……んく、おそく、なる……」

 彼女のジャケットの裾から手を入れて、ボーダーのシャツ越しに脇腹を軽くくすぐっています。
 美月ちゃん、くねくねと身をよじり、ぷるぷると声を震わせながら必死に言葉を紡いでいる様子です。

「――い、やっ!! ホントになんでもない、……のっ!」

 美月ちゃんの顔はもう真っ赤。頬をひくひくと痙攣させて笑いを押し殺しています。
 彼女をくすぐる二人の男、ゆびさきで優しく彼女の体側をなで上げます。

「――きゃぁあんっ!? ……いやっ、ちょっと、……え、声? ちが、ひぃぃっ……、くふっ……、ごめん。電車が急に揺れて……ほんとにそれだ、け、……だからっ」

 さて、ウォーミングアップもほどほどに。
 そろそろ本気で美月ちゃんを笑わせにいきましょうか。

「――あああっ、ちょ、……っちょっとまって!! せっかく、だからっ……もうちょっと……しゃべって、んひぃいっ!!?」

 男のひとりが彼女の両腋の下へ指を突っ込んだ途端、美月ちゃんは甲高い声を上げました。

「――いやっ! ちがうのっ……! ちょっと、揺れて、人にぶつかって……えっ、ひぅっ……!? ちょ、な、なに……っ!?」

 通話中にもかかわらず、美月ちゃん、思わず素がでてしまったのかな?
 もう一人の男が美月ちゃんの右足首を掴んで持ち上げ、右足のスニーカーを脱がしてしまいました。
 彼女は、「そんなこと聞いてない!」というような非難の表情で、首を左右に振ります。

「――ちょっ!? いやっ……こっちのこ、ぉぉお――くはははっ!?」

 つい笑い声が漏れたのは、男が、美月ちゃんの右足の裏を灰色のソックス越しにくすぐりだしたからです。男は美月ちゃんの右足を小脇に抱え、こちょこちょ足の裏を引っ掻いています。

「――はははっ……やっ、なんでもないっ! いぃひぃ……なんでもないからっ! 待って、……あぁぁんのっ! ちょひぃぃっ、ひ、ひ、やらっ、もう、すぐ着くからぁあぁあひぃっ……あと、25ふんぐりゃいでぇ!」

 美月ちゃん、二人の男に腋の下と足の裏をくすぐられながら、ふにゃふにゃの声で叫んでいます。
 腋を必死にしめて体を左右にねじる美月ちゃん。彼女の足指もまたくすぐったそうにくねくねよじれています。

「――だはっ!!? たははっ……いやぁっ、あのっ、え? 変な声っ……? そんなこ、とぉぉおおおっ!? きひひっ……ちがっ、ないからぁぁあっ……!!」

 電話の向こうの彼氏に向かって、必死の様子で説得する美月ちゃん。
 目に涙を溜め、笑いをかみ殺しながら言葉を繋ぐ様子は健気です。

 腋をくすぐっている男は、五本の指をそれぞれ彼女の腋の下へねじこみ、ぐりぐりかき混ぜるようにくすぐります。

「――ひぃひいぃいっ!? ……あひあぁっ……んんうぅぅぅぅ!! ……いやっ、リン君、違うっ! んおっ!? ひゃぁああっ、……欠伸っ!! 欠伸でただ、けぇえぇぇぇえっ!!?」

 足をくすぐっている男は、人差し指と中指を器用に使い、彼女の足の裏をかかとから指の付け根あたりまで上下8の字を描くようにくすぐります。

「――んふぅぅうううっ!!! ちがうっ……なにもやってないぃいぃいっひぃぃッ……!? あああああっ?! リン君まってぇえ、切らないでっ、……もほおおっ!? もうちょっとぉ、もうちょっ……とだけえぇぇえぇえひひひひひひひっ!!?」

 いきなりくすぐり方を変えたせいでしょう。彼女は吹きだしてしまいました。
 腋をくすぐっていた男が、アバラをごりごりくすぐりはじめたのです。

「――んがぁあひぃぃっ……!!? ひゃだっ……、ちょっ、リン君っ!? な、待って!! ……んはぁぁああっ!! ちがうのっ……ただ、ちょっと体調が――」

 美月ちゃんがそんな言葉を繋いでいた途中、足をくすぐっていた男が、彼女の右足からクルーソックスを脱がし始めます。

「――ちょっ!? だめっ……それはっ……!!? あいやっ、ひぁっ……ごめ、リン、君……こっちの話!! いまっ……また、ひあぁぁっ、揺れて、誰かの手があたった、みたい、でぇぇっ」

 すぽっ、と美月ちゃんの右足からソックスが脱がされました。
 色白の素足ですが、少しくすぐったせいか、足の裏は少しピンク色になっています。足の指のなかで、人差し指がすこし長く突き出ているので、ギリシャ型と呼ばれる足型です。足の指がきゅっと縮こまり、少しくぼんだ土踏まずに皺が寄ります。
 男は、彼女の足の指の股へ、人差し指をねじこみました。

「――にゃはははははっ!!? いやぁっ……ちがうのっ!! うひぃぃっ、い、ま、笑って、なんか……なくて、ひひっぃひぃいっ!!? いやっ……笑って、無ひひゃははあっ!!? ちがうっ、あのっ……そのぉぉおひひひ!? 発作……みたい、な、何かで……あひゃぁぁああぁっ」
 
 首を左右に激しく振って悶える美月ちゃん。
 足の指がくすぐったそうにぴくぴく動いています。
 腋も力を込めて必死に閉じているようですが、くすぐる手を挟み込むと余計にくすぐったくなりますよ?

「――いひゃっ……!!? あはははっ、ちょ……やえぇ、だめぇぇっ!! 切らないでぇえぇっ!!! いひひっ……えひぃぃ!?! いあっ、変じゃないぃぃぃっ、変じゃないからぁぁあ!!!」

 おやおや。彼氏さんは、電話を切りたがっているようですね。
 まだ時間は10分と経っていません、大丈夫でしょうか?

 そのとき、腋をくすぐっていた男が、美月ちゃんのボーダーシャツの裾から左手を突っ込み、素肌の脇腹を直にくすぐりはじめました。

「――ひやぁあああああっ!? あひひひひやぁあああああっ!!?! ああぁぁぁあっ、待ってえぇっぇ、切らないで――」

 直後、こちらからでもはっきりと聞こえます。空しく響く通話終了の音。
 彼氏さん、美月ちゃんの不審なあえぎ声に、バカにされてるとでも思ったのでしょうか? 一方的に切ってしまったようです。

 男達はくすぐる手を止めました。
 美月ちゃん残念そうにため息をつきます。

 美月ちゃん、残念!
 一万円獲得ならず!!
 さて! 失敗してしまった美月ちゃんには、罰ゲーム!!!

「え? 罰ゲー……!? そんなの聞いてな――あひゃああああああはははははははははははははははははっ!!!?」

 気が緩んでいたんでしょうか?
 アバラと足の裏を同時にくすぐられる美月ちゃん、こんどは一秒も絶えられず大笑いしてしまいました。

「やめへえぇえ~~っはっはっはっは!!? 我慢できないぃぃ~~っひっひっひっひっひひひひひひひひひひ~~!!」

 シャツの裾をべろんとめくり上げられ、お腹やあばらを直にくすぐられるのはやはりきつそうですね。
 なるほど……。下着の色は白ですね。

「あはははははははははっ嫌ああぁあああっ、っはっはっはっはっはっはっ!! もうだめだってぇぇえぇぇ~~!!」

 足をくすぐる男は、美月ちゃんの両足を揃えて抱えこみ、両足の裏をかきむしっています。
 いつのまにか、左足のスニーカーとソックスも脱がされています。

 せっかくなので、ちょっとご自分の足の臭いを嗅いでもらいましょうか。

 まずは、ソックスから。

「やだっ……!!? ひぃぃい~~~ひひひひっひいひ、んうぅううううひひひひひひっ!!! そんなの鼻にすりつけないでぇぇぇえいぃいひひひひひひ、んぅうううう~~」

 あらら。鼻水を噴き出してしまいました。

 ではつぎ、スニーカーのほうを。

「――ぶふぅううう!!? げほっ……ひいぃいい~~ひひひひひっ、げほぉぉっ!!! やっ、ちょっ!!? やだぁあ゛ぁああはははは、げごおおお!!! 臭いっ!! やめろばぁあぁぁあひひひひひひ、ぐほぉぉっ!!?」

 スニーカーの中敷きを美月ちゃんの鼻に押しつけてあげると、顔を真っ赤にして暴言まで吐いてくれました。泣いています。
 よっぽど腐ったのでしょう。日頃靴の手入れを怠っていた報いですね。
 くすぐられながら自分の足の臭いをかげる機会なんてそうそうないですから、楽しんでもらいたいものですが。

「楽しめるか馬鹿ぁあぁあひゃひゃひゃひゃひゃっ!!? ふざけんなぁっ、罰ゲームとかああっははっはっはっは! 嘘つきぃいいいひひひひひひひ~~!!! 死ねえぇえあひあぁぁっはっははっははははははっはは!!! 離せえぇえぃ゛ぃ゛いぃ~~ひひひひひぎぎぎぎ!!!!」

 激しく首を振って、ぴくぴくと体を痙攣させながら笑いもだえる美月ちゃん。
 大人しそうに見えましたが、化けの皮まで剥げてしまいましたね。

 さて、賞金一万円に釣られて彼氏さんとのデートをすっぽかし、こんなところでゲラゲラ笑い転げている美月ちゃん。今後の交際は果たして上手くいくのでしょうか。

「ひぎゃぁああああっひゃひゃっひゃっひゃ!!! あぎゃあぁああひゃぁぁああははははははあははははあははは~~!!!?」

 わたくしどもは、一切の責任を負いません。

 
(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 彼氏に電話しながら云々という類いの大きなお友だち向けビデオグラムを、KTR変換したい!










素足スニーカーのポッチャマ使いはくすぐりメカでお仕置き

 ロケット団のムサシ、コジロウ、ニャースは、見失ったサトシを探し、気球で浮遊していた。
「毎週毎週、あのピカチュウ、電撃で吹っ飛ばしやがって……。『やなかんじ』で吹っ飛ばされた地点から、一週間で探し出して追いつくこっちの身にもなれってんだよな」
「でもあのピカチュウ、毎週毎週着実に電撃が強くなってる。まだまだ底が知れないレアピカチュウだよ、あれは」
「サカキ様に喜んでもらうためにも、絶対にゲットするにゃ!」
 ぼやくコジロウに、前向きなムサシとニャース。
 彼らが初めてサトシのピカチュウに敗れたのはトキワシティでのこと。以来、サトシのピカチュウを奪取するために、サトシをつけ回しているのである。

「ねえ、まだジャリボーイ見つからないの? もう待ちくたびれたんだけど。そろそろ放送日も近いでしょうに」
「そんなこといったって、ずいぶんと遠くに飛ばされたもんだからさ。今週の放送は非番じゃだめなのかな」
「悪役はしつこく出てこその悪役だにゃ! せっかく視聴者の目に触れる機会を無駄にしてはいけないにゃ! いまどの辺りにゃ?」
「えー……、たぶんフタバタウンのはずれ辺り」
 3人が気球の中でそんな会話を交わしていると、
「ん? ちょっと、あれ」
 ムサシが下方草むらに見つけたのは、栗色の髪の毛を前頭部で一つくくりにしたスパッツの少女、マコトだった。マコトは相棒のポッチャマと一緒に野生ポケモンと闘っている。修行中のようだ。
「あれは確か、ホウオウの出る山でジャリボーイと一緒にいた……」
「もしや、ジャリボーイの居場所を知っているかもしれないな」
「渡りに船とはこのことだにゃ」
 ロケット団の気球は、マコトに気付かれぬようゆっくりと下降していく。……

~~~

 あ~おい、あ~おい、静か~な、夜にわぁあああ♪ お~いら、ひとりで~――

「田舎のお袋さんに、悪いと思わにゃいか?」
 刑事の扮装をしたニャースが、テーブルにカツ丼を置く。ラジカセから流れる曲は哀愁を誘う。ニャースの弾き語り録音である。
 目の前のカツ丼を見て、マコトはごくりと唾を鳴らした。
「悪いと思うなら、ジャリボーイとピカチュウの居場所を白状しちまいにゃ」
 ニャースはマコトの肩をぽんと叩く。
 マコトは目を伏して、
「白状……、――するかああああ!!」
 顔を上げ、立ち上がると同時に怒鳴った。
「ていうか、そもそも私はサトシの居場所を知らない! さっきから言ってるのに! わかんないかなあ!」

 草むらでまんまと捕まったマコトは、フタバタウンのはずれにある山小屋に監禁され、ロケット団の三人に尋問を受けていた。

 生意気な態度を続けるマコトに、ぐぬぬと歯ぎしりをたてるロケット団。
「下手に出てりゃつけあがりやがって!」
「こうなったら究極の最終兵器を使わせて貰うわよ!」
「ぽちっとにゃ」
 ニャースが取り出したリモコンのスイッチを押すと、突如小屋の壁が割れ、高さが2メートルほどありそうな赤い物体が現れる。赤いタンクを積み重ねたような形のロボで、左右から3本ずつ合計6本の腕を持っていた。尖端の6つの手は、すべて白い手袋をはめている。
「今週の! 究極ドッキリ! いじわるメカ!」ムサシがノリノリで言う。
「な、……どうするつもり!?」
 マコトは、初めて見る不気味なロボを目の当たりにして、後退りした。
「こうするつもりにゃ!」
 ニャースはそう言ってリモコンのボタンを押した。
 すると、一目散にロボはマコトの元へ迫り、背後から両手首を掴み上げた。
 真ん中2本の手が、万歳にさせられたマコトの腋と脇腹に位置取り。下方2本の手が、マコトの左足を掴み上げ、ピンクのスニーカーをすぽっと脱がし取り素足にさせた。

 直後、わきわきとうごめき始める20本の指。

「ひゃっはっはっはっはっは!? なはっ……なにこれぇぇ~~あはっはっはっはっははっは!!?」

 腋の下、脇腹、素足にされた足の裏をくすぐられ、途端に笑い出すマコト。
 ロボの指は器用に動いていた。小刻みに指を動かして腋の下を蹂躙し、脇腹を揉みほぐし、くりくりと人差し指で土踏まずをほじくる。

「いぃいぃっひっひっひひっひ!! やめっ、だめぇぇあぁあははっはははははははははは~~!?」

 マコトは眉をへの字にして、目に涙を浮かべて大笑いしていた。

「さあ、はやく喋っちまいな」
「さもないと、腹で茶が沸いちゃうよ」
 コジロウとムサシが腕組みして言う。

「そなぁっはははっっはっは!!? だから知らないってぁぁあっははははははははははははっ!!! そこだめぇぇえへへへへへへへ~~!!!」

 マコトは首をぶんぶんと左右上下に激しく振って抗議した。あまりの激しさに前頭部で一つにくくっていた髪の毛がほどけ、ばさりとミディアムショートになる。

「まだしらばっくれるかこやつ! ニャース! やっておしまいっ!」
 ムサシがニャースに向かって言うと、ニャースは再び「ぽちっとにゃ」とリモコンのボタンを押した。

「いひひひ……うひゃあぁあぁああああっ!!? いきなりはげしくっ!!? あぎゃあぁぁあっはっはっはっははははっはっはは!!!」

 先ほどまで指先で小刻みに腋をくすぐっていた指が、急にアバラをゴリゴリもみし抱き始め、

「あがひひひひひひひひひひっ!!!? いっひぃぃぃいいい~~~ひ、息ができないぃひひひひっひひっひっひっひっひっひっひ~~!!!」

 先ほどまで脇腹をやさしく揉みほぐしていた手が、急に指を立て、横っ腹のツボを正確にえぐり始め、

「ひゃっはっはっはっはっはっはっは!!! 無理無理ぃいいひひひひひひっひ、ダメだったらぁぁあはっはっはっはっはっはっは~~!!?」

 先ほどまで人差し指一本で土踏まずをくすぐっていた手が、五本の指で足裏全体を掻きむしり始めた。

「うにぃいひひひひひひひひひひっ!!? ほんどにしらないぃいひひひひいひひっひ!!! なんにもぉぉおっほほほほほ、やう゛ぇてぇぇええいひひひひひひひひ~~!!!」

 マコトは全身を激しくよじって笑う。
 見開かれた目からは涙がボロボロと溢れ、開きっぱなしの口からは涎が流れ出している。
 ぴっちりと体にフィットした服は汗でびしょびしょ。
 足の指はくすぐったそうに、びくびくとデタラメに動き続けている。

「あ゛だぁぁあははははははははははは!! ひぎゃぁぁあ~~っはっっはっはっはっは、だめぇぇえ~~しんじゃうっ!!! いぎぃあぁ゛ぁ゛あぁぁ~~がはははははははっ!!」

「ほらほら、そんなひどい顔で笑ってたらお嫁に行けなくなっちゃうよ? 記念撮影しておくかい?」
 ムサシは、マコトのスマホを勝手にいじり、写真を撮る。

「や゛う゛ぇでぇぇえぇへっへっへっへっっへ~~!! こんな顔どら゛な゛ぃ゛でぇぇええっ~~あひひひひひひひひひ!!」

「嫌ならさっさと吐くんだね」
 ムサシは、涙でぐしゃぐしゃのマコトの顔を連写した。
「ムサシ……」
「女は怖いのにゃ……」
 コジロウとニャースはちょっと引いている。

「ひゃぁぁあっはっはっはっはっはっは、もう嫌ぁあぁあっはっはっはっはっはっはっは~~!!!」

 マコトの笑い声は深夜まで響き続けた。
 当然、ロケット団はサトシの居場所の情報は得ることができず、その週の放送には出演できなかった。



(完)



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 『きみにきめた』見てきました。
 素足スニーカー枠のマコトさんが最高でした。靴脱いで髪をほどいた着衣素足という格好で、三角座りして、足指をパーにするシーンとか……せっかく真面目に見ようと思っていたのにフェチ心がうずいてしまいました^p^
 お仕置きに、ロケット団のくすぐりメカ(『ミニリュウのでんせつ』より)の餌食にしました。くすぐりメカ登場シーンがヤッターマンのパロディであることに気付いたのは割と最近です。













vs競技くすぐり部

 それは、坂上智代が生徒会選挙活動を行っていたときのこと。

「おい智代。本当に行くのか?」
「何を言う朋也。校内の競技団体をすべて制覇してこそのアピールじゃないか。どんな部活動団体であろうと、現生徒会が承認した部。差別してはいけない」
「まぁ、お前がそこまで言うなら……」

 智代は、校内の全部活動団体のエースと試合をして勝ち抜くことで、選挙アピールを行っていた。
 提案した朋也は可能な限り智代に付き添い応援をしていたのだが……

『競技くすぐり部』

 旧校舎に活動スペースを設けている、名前からして怪しげな部活動団体。
 智代はそこのエースと試合をするという。
 そもそも『競技くすぐり』ってなんだ?
 朋也は試合形式さえも想像がつかない謎の競技に、不安をいだいていた。

「ルールは簡単です」
 と語る部長の女子生徒。
 部員は全部で六人もいるらしい。
 物好きがいたものだ。
「対戦は二人対二人の四人で行います。各チームくすぐり方とくすぐられ方に分かれて戦い、拘束された各チームのくすぐられ方が同時に相手チームのくすぐり方にくすぐられ、先にギブアップするか失神した方が負けです」
「失神だと!?」
 朋也は思わず声を上げた。
 くすぐられて失神なんて、ガチじゃないか。
「こちらとしては勝負を受ける側の要望として、坂上さんにくすぐられ役をやっていただきたいのですが」
「おい智代。やめておけ。こんなこと――」
「朋也。やらせてくれ。勝負を申しつけた以上、引き下がることはできない」
「お前なぁ……」
「さすが未来の会長さん。一貫性がありますね」
 部長はにっこりと挑発的な笑顔を浮かべた。

 朋也の説得もむなしく、坂上チームと競技くすぐり部チームで対戦が行われることになった。
 坂上チームは朋也はくすぐり方、智代がくすぐられ方。相手チームは部長がくすぐり方で、くすぐられ方はコガという女子生徒だった。
 コガという女子生徒、どこか、想い人である古河渚に似た雰囲気があって、朋也はドキリとしてしまった。

「ではくすぐられ方の二人はこちらに」
 部長が促した先には、板を張り合わせて作ったX字の拘束台が二台並んでおかれていた。
「ガチじゃねーか!」
 朋也は智代の顔を見る。
 智代は一瞬躊躇したように顔を強ばらせたが、意を決したように一歩踏み出した。
「靴下は脱いでください」
「いいだろう」
 部長に言われ、白いハイソックスを脱ぐ智代。
 脱いで丸めたソックスは上履きに詰め、X字拘束台に寝そべった。
 コガという女子生徒は上履きだけ脱いで、拘束台に上がる。
 拘束台に上がると、別の部員の手によって両手両足に枷がはめられていく。
「……」
 朋也は目の前で無防備に体を晒すコガ。
 気が気じゃなかった。
「準備ができたら言ってください」
 審判の部員の声にハッとする朋也。
 智代の方を見ると、対戦相手である部長が腕まくりをしてワキワキと指を動かし、智代を挑発していた。
(こいつ……っ、できる……っ)
 両者とも準備が整い、審判が開始の合図を告げる。
「スタート!」

 朋也は焦った。
 目の前できょとんとしたコガの表情を見ると、どうしても渚を思い出してしまう。
 試しに、脇腹をくすぐってみた。
「……んっ」
 コガは甘い声と一緒に体をくねらせる。
 朋也はカッと赤面した。

「相方さん。全然ですね。これじゃうちが勝ったも同然ですよ? 坂上さん」
 隣から声が聞こえてきた。
 部長はまだ智代をくすぐり始めていない。
 初心者だからと舐めているのか。

 すると、部長の指が智代の素足の足の上に置かれた。

「んふっ……!」

 その瞬間、びくんと智代の体が揺れ、口から声が漏れた。
「おやおや、まだ触っただけなのにずいぶんと敏感じゃないですか。そんなことで我々に勝てると思っているんですか」
 部長は言いながら、こそこそと指を動かし始めた。

「やっ、あはっ、……や、んひぃぃ~~~!」

 顔を赤くして歯をかみしめて笑いをこらえる智代。
(あんな智代の表情、初めて見た……)
 朋也が感心しているうちに、部長の指はどんどん速くなる。

「ひゃっ……いひっ、ひ、ひ、ひ……っ!! んひぅぅうぅぅ……ぅ!」

 ビクビクと蠢く智代の足指。
 くすぐったさに、お腹をよじって悶えている。

「指の腹でさすっただけでこの反応。じゃあ、爪を立てたらどうなるでしょうねぇ?」

「ひ、ひひ、んひっ! な、なんのこと、だ……ふひっ」

「初歩的なテクニックですよ。うちの部では入部してすぐ教えています。足の裏はですね。こうして爪を立ててひっかくようにしてくすぐると――」

「――っ!!!」

 部長がわずかに指を動かしただけで、智代の体がのけぞった。

「よく効くんです」

 部長は言うと同時に、激しく指を動かし始めた。
 がりがりがりと激しく足の皮の擦れる音が室内に響き渡った。

「ぐふぅぅううううひゃはははははははははははははっ!!? あぁぁ~~っはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」

 必死にこらえていた智代が笑い出した。
 体を上下に激しく揺らし、首を左右に振って大笑いする。

「やっはっはっはっはっはっはっは!!! やめっ……きゃはははははははははははははははは!!!」

「坂上さん。普段の凜々しいイメージとは違って、笑い方はずいぶんと可愛いいんですね?」

「やはははははうるさっ、あぁぁ~~~っはっはっはっはっはっははっははっは~~!!」

「選挙アピール用に、この笑い狂う姿を使ってみてはいかがでしょうか? 動画にしてお渡ししますよ」

「余計なお世話だぁあぁあああひゃはっはっはっはっはっははっははっは~~!!!」

 智代は目に涙を浮かべて大笑いしている。
 部長は余裕の笑みで、挑発的な言葉を並べる。
 ……やはり、慣れている。
 朋也はさきほどからコガの脇腹や腋をおそるおそるくすぐってみているものの、コガはまったく笑ってくれない。

「さぁ、相方さんが悠長にやっているうちに、こちらはラストスパートかけますよ? 覚えてますよね、坂上さん? 今のうちにギブアップ宣言しておきませんか?」
 部長は朋也の方を横目で見ながらせせら笑う。

「あぁぁあぁはははははははは、するかっ!! するわけないだろぉぉ~~ひゃっはっはっはっはっはっははっっはは!!」

 智代は笑いながら、目線を朋也の方へ向けた。
 目で応援してくれているようだ。
 朋也は不甲斐なさを感じた。

「では、仕方ないですね。失神コースに移りましょうか」
「えっ」

 部長はくすぐる手を止めると、智代の体の横に立った。
 ぺろんと制服の裾をめくる。
「さっき、ちょっと足の裏に触れたとき、坂上さん、お腹を隠そうとよじりましたね? 人間はですね、無意識に弱点を隠そうとするものなんですよ」

 部長は能書きを垂れると、親指を智代のむき出しの脇腹に差し込みくりくり震わせ始めた。

「やひゃっ!!? あひゃっっ、は、は、は、ひゃぁぁあああはっはっはははっっははっはははっははっひひひひっひひひひひっひひひひ!!!?」

 もの凄い反応だ。
 びくんびくんと背中を台に打ち付けて智代は暴れていた。

「こういうのもお好きですか?」

 部長は爪を立てて智代のヘソ周りをくすぐる。

「ひぃぃぃいぃ~~っひっひひひひいひひひひいひっひっ!!! やだっ、やう゛ぇっ、ひっひっひっひっひっひっひっひっひぃぃぃ!!」

 智代は泣いている。
 よほどお腹が敏感だったらしい。
「くそぅ……」
 朋也もがんばらねばと思うのだが、要領がわからない。
 その間にも智代は悲痛な笑い声を響かせている。

「あひゃあぁあああああはあひゃはひゃひぃぃぃぃぃ!!!」

 一段と甲高い悲鳴が響いた。
 見ると、智代のおへそに部長の指がツッコまれていた。

「脇腹のツボとおへその同時責め。……お腹が弱い方は数分で昇天するデータがあるんです」

「あがはっはあっははっはっははっはっ!!! ひぃぃぃいふぎぃぃぃぃぃ~~~朋也ぁぁぁあっはっはっはっははっは、やがっ、あぁあぁぁああははははははははははっは!!!」

 ついに智代の口から朋也の名前が出た。
(くそっ、俺しか助けてやれないのに……どうすればいい?)
 朋也は考えた。
 部長がやったように脇腹のツボを探してみても、コガはまったく笑わない。
 一生懸命コガの体をくすぐっていると、
「……あの、無理しないでくださいね」
 とコガに心配されてしまった。
 情けなさ過ぎて涙が出てくる。
(くそっ、どうすれば……)
 そのとき、ふと、部長の言葉が思い出される。

『人間はですね、無意識に弱点を隠そうとするものなんですよ』

 ハッとして、朋也はコガの足元を見た。コガは三つ折りソックスを穿いたままだ。
 智代に対しては、部長がわざわざ脱ぐように言ったのに……。
 朋也は一縷の望みをかけ、コガの足元へ移動して、ソックスを引っ張り脱がした。

「あ」

 コガの声が漏れた。
 朋也の確信が高まる。

 朋也は部長の言葉を必死に思い出す。
「えっと、……爪を立てて、ひっかくように……?」

 朋也の指がコガの素足の足の裏へ触れると、びくんとコガの体が動いた。

「んはっ、あっ……きゃはっ……、……っ!!!」

 コガの口から笑い声が漏れた。
(よしっ、これで勝てる!)
 朋也は、コガの足の裏を掻きむしった。

 その瞬間、コガはきゅっと目をつぶって体をびくびくと大きく震わせ、

「――ぷひゃっ!!! ふひゃひゃひゃひゃはははははははははははははひぃぃぃぃぃっひっひひひっひっひ!!! 嫌ぁあああああ足だめなのぉぉ~~~ひゃっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」

 激しく笑い出した。

 勝敗はその数分後についた。
 結果はコガのギブアップ宣言による坂上チームの勝利。
 競技くすぐり部側は、足以外の部位のくすぐりが効かないコガにくすぐられ方をやらせることで時間稼ぎをする作戦だったらしい。

「いつ気付くかと思って、やきもきしていたんだぞ」
 智代は彼女の弱点をすぐ見抜いていたらしい。
 なにはともあれ、競技くすぐり部も智代の会長立候補を応援してくれるようになった。

 それからというもの、朋也は、ときどきコガの笑い狂う姿を思い出すようになった。
(渚もあんな風に笑うのかな……?) 
 休み時間中、ふと想像してしまい――
「よっ、おっかざき~! って顔赤っ! 渚ちゃんが風邪で休んでるからって、何妄想して――」
 通りすがり春原の顔に便座カバーを刺した。


(完)







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