くすぐり作文晒し場

カワイイ女の子の靴下脱がしーの足の裏をコチョコチョしちゃう系小説投稿ブログ! 本番行為は一切無しなので、健全な18歳児でも安心してお楽しみいただけます!

2019年12月

ヴィーたんの八つ当たり

 日に日に、なのはのくすぐり責めがきつくなってきている気がする。
 最初は週に2、3回程度だったのが、いまやほぼ毎日。
 ヴィータはなのはに見つかるや否やくすぐり責めに遭った。

(いつか……仕返ししてやる……)

 ヴィータはそう闘志を燃やすものの、なかなか実行に移せないでいた。
 なのはに隙が無く、とても捕縛できそうにないのだ。
 失敗して返り討ちにでも遭えば、何をされるかわかったものじゃない。

「……つーわけで、練習相手になってくれないか?」

「……意味がわからん」

 ヴィータが練習相手に選んだのは、同じヴォルケンリッターのメンバーであるシグナムだった。

「いやさ。なのはを捕縛する練習に付き合ってくれないか、って言ってるんだよ」

「なんのために?」

「仕返し」

「なんの?」

 真顔で聞かれると答えづらい。
 ヴィータは少し恥ずかしくなる。

「く……くすぐり……」

 するとシグナムは、「はぁ?」とへの字にまゆを曲げた。

「くだらん! 私は訓練で疲れているんだ。遊び事に私を巻き込むな」

 シグナムの言いように、ヴィータはかちんときた。

「うわ! シグナムひでぇ! それはなのはのくすぐりがどんだけきついか知らないから言えるんだって!」

「知る気もない! もう話しかけるな!」

 虫の居所が悪かったのか、シグナムはぴしゃりと言って踵を返した。
 ヴィータはあまりの無理解にむしゃくしゃして、シグナムへ向けて砲撃を放った。
 シグナムは間一髪で横へかわす。

「……っ!? お前。なんのつもりだ!」

「……そんな態度とるなら力尽くでも、練習台になってもらうぜ」

 ヴィータが攻撃態勢に入ったのを見て、シグナムも構えを取った。

「ヴィータ……。お前の馬鹿さ加減には飽き飽きする」


~~~

 
 激闘の末、なんとか勝ったヴィータは、シグナムをマジックリングで拘束することに成功した。シグナムに疲労が溜まっていたこともヴィータの勝利に貢献したのかも知れない。

「……く、なんだこの拘束は!」

 シグナムのバリアジャケットはところどころ破けていた。
 両足を前に突き出し、両手を背中に、地面に尻餅をついた状態で、手首足首をマジックリングで拘束されている。

 ヴィータはシグナムのブーツを引っ張り脱がす。

「おい! ヴィータ、なにやっている!? 捕縛の練習だったんだろ? もう済んだじゃないか」

「シグナム。さっき、くすぐりについて、くだらんとか遊びだとかいってただろ? どんだけきついか教えてやるよ」

「おい、やめ――」

 ヴィータはシグナムの両足から靴下まで脱がし、素足にしてしまった。
 一日訓練を終え、さらに突然の戦闘を終えたシグナムの足は少し蒸れていた。
 そんな足の裏へヴィータが両手10本の指を突き立てる。

「――くはっ!? はぁっはっはっはっはっはっははっは!? なっ、や、やめろぉ~~!!」

 シグナム体を大きく仰け反って笑いはじめた。

「うわっ、シグナム弱っ! なのはの責めはこんなもんじゃないぞ?」

「はっはっはっは!! そ、そんなことどうでもいい!! やめろっ~~っはっは!! 笑いたくないぃぃ~~っひっひっひっひ!!」

 普段クールなシグナムが目に涙を浮かべ、大口を開けて笑っている。
 ヴィータは段々楽しくなってきた。

「なのは……どんな風にくすぐってたっけな」

 ヴィータはいつもなのはにくすぐられている感覚を思い出しながら、シグナムの足の裏へ指を這わせる。

 片手で足の指を掴んで反らせ、もう片手で土踏まずを引っ掻く。

「ひぁっはっははっはっははっはっは!!? そんなくすぐり方やめろぉぉ~~あっはっはっはっはっはっは!!」

 爪を立てて、人差し指でほじくるようにくすぐるのだ。
 掴まれた足指が押し返そうとしてくる。
 ヴィータは体重をかけて押さえつけながら、土踏まずをくすぐり続けた。

「あぁぁっはっはっははっはははっは!!? やめてっ……ほんと……うははははははははははは!!!」

 いつも厳しいシグナムが、涙を流して懇願してくる。
 ヴィータは驚いた。
 自分がこんなに高いくすぐり技術をもっていたとは知らなかった。

(これなら……なのはにも勝てるかも……?)

「やぁぁあっはっははっはっはっははっはは!!? いやぁぁあははははははは!! ひぃぃっひっひっひっひほんどにぃぃ!!? 勘弁してぇぇぇえっへっへっへっへ!!!」

 ヴィータはなのはにやられたように、足指を押し広げ、指の付け根をくすぐってやる。
 シグナムは普段の男勝りの口調が崩れるほど笑っていた。
 涙を流して笑いながら許しを乞うシグナムの様子を見て、ヴィータは自信をつけた。

(あのシグナムをこんな風にするほど、あたしのくすぐりはすごいんだ……!)

 ヴィータが夢中でくすぐり続けるうちに、シグナムは失神してしまった。

 後日、自信満々でなのはに勝負を挑んだら、簡単に返り討ちにされた。
 ヴィータはこれまでにないほど強烈なくすぐり責めを受けた。失神なんてぬるい結果では済まなかった。ヴィータは二度と、なのはに逆らうまいと心に誓った。


(完)





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不思議な空間でくすぐられるフェイトさん

「気分はどうだ? フェイト・T・ハラオウン執務官」
「……」
 異空間。フェイトは四肢を大きく引き伸ばして拘束されていた。
 謎の声は、どこからともなく響いてくる。
「……君の目的は私。なら、早くエリオとキャロを返してもらいたい」

 ある日、フェイトが執務室で仕事をしていると謎の人物から脅迫通知が届いた。
 添付画像には囚われたエリオとキャロの姿。
 二人を無事解放して欲しければ、フェイトひとりで来い、と……。

 フェイトは抵抗しなかった。
 謎の声に従うまま、とらわれの身となったのだ。

「二人ならお楽しみ中だ」
 謎の声とともに現れた映像に、フェイトは目を見開いた。

「きゃはははははははっ!! エリオくんやめてぇぇぇ~~!」

 バリアジャケット姿のキャロが、素足にされた足の裏をエリオにくすぐられている。
 キャロは両手首足首をバインドで拘束されており、首を左右に激しく振って大笑いしていた。

「あははははははいやぁぁぁはははははエリオくぅ~んひっひっひっひ!!」

 涙を流して笑うキャロに対して、エリオは口を半開きにしてうつろな目をしていた。
 まるで魂が抜け落ちたような……。
 そこで、映像が切れた。

「……!! え、エリオに何をした!?」
 フェイトは空間をきょろきょろと見回しながら叫んだ。
「安心しろ。ちょっと催眠をかけさせてもらっただけだ。ちょっとした余興だ。君の相手は……」

「!?」

 空間にぼんやりと浮かび上がってきた人物に、フェイトは驚愕の表情を浮かべる。
 その人物がゆっくりと近づいてくる。
 金髪の髪の毛は二つに結ばれ、袖の無い黒いバリアジャケットを着ている。

「な、なんで……」

 フェイトは声に詰まる。

「ここは時空の狭間。十年前の世界から連れてきたんだよ。ハラオウン執務官」

 フェイトの目の前に立ったのは、紛れもなく、フェイト・テスタロッサ。まだ小学生のフェイト自身だった。
 目はうつろで、口は半開き。
 催眠にかかっていることは間違いなかった。

「ハラオウン執務官。君はひとり遊びを楽しんでくれ」
 謎の声が途絶えた。
 と、同時にフェイト(小)がゆっくりと両手をフェイト(大)の体へ伸ばす。

「や、やめっ……」
 フェイト(大)は顔を引きつらせる。

 直後、フェイト(小)はフェイト(大)の脇腹を激しくくすぐり始めた。

「あ、……は、はははははははははっ!? な、はっはっはっはっはっはっはっはぁ~~!」

 フェイト(大)はたまらず笑い出す。
 フェイト(小)の指は、そのぼんやりとした表情からは想像できないほど激しく動く。

「やはははははははは!! くすぐったぁっはっはっはっはっは!? 何この状況ぉぉ~っはっはっはっはっはっはっは!!!」

 フェイト(大)は自分自身にくすぐられ、大笑いする。
 しばらくしてフェイト(小)が手を止めると、ふたたび謎の声が聞こえてきた。

「ハラオウン執務官。自分にくすぐられ笑わされる気分はいかがかな?」

「ひっ……ひぃ、……くっ」

 フェイト(大)は息を整えながら、悔しそうに顔を背けた。
 幼少期の自分自身にもてあそばれ、困惑とともに、プライドが大きく傷つけられたのだろう。

 いつの間にか、フェイト(小)がフェイト(大)の足元へ移動していた。
 フェイト(小)がブーツを脱がし始める。

「えっ……やめ……、終わったんじゃ……?」

 フェイト(大)は足元を見て、眉をひそめた。

「これで終わるわけがないだろう。ハラオウン執務官。自分の弱点は自分が一番よくわかっているんじゃないのかい?」
 謎の声が響く中、フェイト(小)はフェイト(大)のブーツ、そして、ソックスまで脱がし取った。
 フェイト(大)は晒された素足の指をきゅっと丸めた。

「まっ、や、やめて……」

 幼少期の自分自身に懇願しなければならない状況に、フェイト(大)の声は震えていた。

 フェイト(小)は、目の前の人物が自分自身だと理解しているのかいないのか、制止もまったく聞き入れず、フェイト(大)の足の裏に指を這わせ始めた。

「ひゃっ!!? あひっ……はははははははははっ!!! やっ、やぁぁぁっはっはっはっはっはっは!!!」

 フェイト(大)は体を大きく反り返らせて笑った。
 フェイト(小)の指は撫でるような動きから徐々に指先を立て、爪でガリガリ掻きむしるような動きに変わっていく。

「あひゃははははははははっ!!? ひぎぃぃぃ~~っひっひっひひっひっひひっひっひ~~!!!!」

 すると今度は、フェイト(小)はフェイト(大)の長い足指を掴み上げて反らし、足の指の付け根をカリカリとくすぐり始めた。

「あがぁぁぁぁっはっはっはっはは!!? そんなとこぉぉぉ~~あはははははははははははっ!!」

「さすがハラオウン執務官。幼少期から客観的に自分の弱点を把握しているようで。これは強くなるわけだ」

 謎の声の挑発に、フェイト(小)のくすぐりはさらに激しさを増す。

「あがはははははははははっ!!! おねがいぃぃぃっっひっひっひひっひっっっひっひ!! やめてぇぇぇぇ~~はははははははははははは!!!」

 もはや、プライドも何もあったものではない。
 しばらくして、謎の声が助け舟を出す。

「ハラオウン執務官。ある言葉を発せば彼女はくすぐりをやめる。教えて欲しいか?」

「がひゃははっはあははははははっ!!! はっ、早く言ってぇぇぇぇっひゃはははははははは!!!」

 両足の裏を自分に激しく掻きむしられ、フェイト(大)は髪の毛を振り乱して笑う。

「『フェイト様、どうかおやめください』だ。どうだ? 簡単だろう」

「ひゃぁぁああ~~はははははあっはひぇぇ~~!!?」

 フェイト(大)は目を見開いた。
 自分自身に「様」付けをして、懇願するなんて……。

「言えないのか?」

 フェイト(小)のくすぐりは続いている。
 長時間、休み無く笑わされ続けたフェイト(大)の体力は限界だった。
 フェイト(小)は催眠にかかっているせいなのか、指の動きにまったく疲れを感じさせない。

 フェイト(大)は涙を流した。

「あひゃひゃひゃひゃっ、フェイトさまぁあぁあっはっはっはっは、どうかおやめくださいぃぃいぃっひっひっひっひっひっっひ~~!!!」

 幼少期の自分自身に屈伏し、降伏宣言するフェイト(大)の顔は、ぐしゃぐしゃに歪んでいた。

 しかし、フェイト(小)の指はとまらなかった。

「あがぁぁあっははっははっはは!!? 言ったあぁぁぁはっはっはっっはっは!! 言ったのにぃぃぃっひっひっひっひっひ~~~!!!」

 謎の声が聞こえたのは、それから一時間後だった。
「うっそぴょ~ん」

 二人のフェイトは、互いの体力が完全になくなるまで、くすぐり、くすぐられ続けた。


(完)









アイシスの角質お掃除

 アイシス・イーグレットは台の上に両手両足をまっすぐ伸ばし、Iの字に拘束されていた。

「何この状況!?」

 アイシスは思わず叫んだ。
 アイシスはその店にただ買い物に訪れただけだった。
 それが、
「当店ではヘソ掃除のサービスをやっております」
「はいぃぃ!?」
「ときどきその刺激に耐えられず、店員に危害を加えるお客様がいらっしゃいますので、現在では一律にこのような形に――」
「いらないっ! そんなサービスいらないから!」
 アイシスの叫びを無視して、ひとりの女性店員が近づいてきた。
 手には梵天付きの耳かきをもっている。
「ひっ……」
 アイシスは恐怖に顔をゆがめた。
 その刺激を想像し、身震いする。
「お、頼んでない! そんなサービス頼んでないから!」

 店員は無視して、
「はーい、痛くないですからねー?」
 梵天をアイシスの露出したヘソ周りに這わせ始めた。

「ふひっ!? ふひひひひひひひひひっ!! やっ、やめっ、嫌っあ、あひぃぃっひっひっひっひ」

 くるくるとお腹を撫でられ、たまらず笑い声を上げるアイシス。

「まずはお腹をマッサージします」
 店員が言う。

「いらないぃぃっひっひ、いらなっ、頼んでないのぉぉ~~ひひっひっひっひ!!」

「常日頃から露出されているようなので、垢がたまっています。是非掃除させていただきたく」
 店員は言うと、耳かきのへらの部分をくりっと、アイシスのおへそへ入れ込んだ。

「ぽぴぃぃぃぃぃっ!!?」

 アイシスはびくっと顎を上げ甲高い悲鳴を上げた。
 店員はそのままこり、こり、と耳かきを動かし始める。

「ほひっ、へひっ!!? あひゃっ、ひぃぃぃ~~ひひひひっ!! やめ、嫌ぁぁぁ~~」

「ずいぶんと汚れていますよお客さん。たまにはおへそも掃除してあげないと」

「うるっひぃっひぃ、うるさいっ!! やめぇぇあひぃぃひゃぁぁ!!」

 アイシスは、ヘソを耳かきでほじられ、首を左右に振って悶えた。

「この様子だと、他の部分も汚れていそうですね。追加サービスもいたします」

「いぃぃぃいっ!? なっ、うぇぇぇえっ!!? はひっ、いらないぃっ!!! ふひゃっは、あぁぁぁぁあ!!? おへそやべてぇぇぇ~~!!!」

 アイシスの白いお腹は、ぴくぴくと痙攣するように震えていた。

 別の店員が、アイシスの靴を脱がした。

「うひぃぃっ!? ひぃぃ、な、何、して、――あひゃぁぁあひひひひひひひひっ!!?」

 アイシスが言いかけたところで、いきなり脇腹を揉まれた。
「少しマッサージが足りませんでした。血行を良くした方が、もっとおへそ掃除が気持ちよくなるんですよ?」

「きひひひひっ、気持ちよくなくていいからぁぁあっははひひひひひひひ!!」

 そんなことをしている間に、アイシスは両足とも靴下まで脱がされ素足にされた。
 梵天付き耳かきを受け取った足元の店員が、アイシスの足の指の付け根に梵天を這わせた。

「あひやぁぁぁあっ!!?」

 たまらず声を上げるアイシス。

「やはり、こちらも手入れがあまりされていませんね。角質をこそいで差し上げます」
 足元の店員は、耳かきのへらの部分でカリカリ足の指同士の間をこそぎ始めた。

「あひひひひひひひひひっ!!? いぃぃ~~っひっひっひっひ、それはだめえぇぇえひひひひひひひい!!!」

 アイシスは両足をくねらせて笑う。

「暴れなくても大丈夫ですよ。両足10本の指の間すべて綺麗に磨いて差し上げますからね」

「いひゃはははははははっ!!! いらないっ!!! いらないからぁぁぁはっははひひひひひひひひひひ!!!」

 脇腹を揉んでいた店員は、再び耳かきでアイシスのヘソをいじり始める。
「ふひぃぃぃっ!?! あはあはははははいやぁぁあぁぁはひぃぃぃっひぃぃ!!」

 アイシスのヘソ周りは、血色がよくなって桃色になっている。
「おやおや、カスが飛んでしまいましたね」
 店員は言うと、梵天でヘソをこそこそと掃除する。

「ふひひひひひひひひっ!!? いぃぃぃ~~っひっひっひっひっひやめてぇぇぇぇ~~!!!」

「あらあら、こちらの角質もずいぶん……」
 足元の店員は、しつこい汚れを見つけたのか、足指の付け根を強めに引っ掻き始めた。

「ぐひひひひひひひひおねがぁぁぁっはっはっはっはっはっははははひゃぁぁあぁぁあ!!!」

 アイシスはくすぐったさに笑い続けた。
 数分間で解放されたアイシスは、へとへとになってしばらく立ち上がることができなかった。
 落ち着いてから確認してみると、ヘソと足指が、自分一人の手入れでは不可能なほどものすごく綺麗に掃除されていた。


(完)







かーちゃんを魔法の力でこちょぐり仕返し

 少年は、今朝母親に叱られたことを根に持っていた。

「お味噌汁こぼしたぐらいで、あんなに怒ることないじゃん……」

 学校の帰り道は憂鬱だった。
 母親の今朝の様子から、機嫌が直っているとは思えない。
 いつもがみがみとうるさい母親。ほんとイヤになる。
 なにか、仕返ししてやりたい……。
 10歳に満たない彼の頭の中は、母親への復讐心で満ちていた。

「少年よ。なにを悩んでおる」

「え?」

 うつむいて歩いていたからか、通りすがりの老人に声をかけられた。
 その老人はハットを目深に被り、裾が足首あたりまで伸びた長い真っ黒なコートに身を包んでいた。

「その顔、今朝親と喧嘩したのかな?」

 老人の問いに、少年は息を呑んだ。

「なんで……わかったんですか?」

「ほほほ。顔を見ればだいたいの察しはつく。おじさんはこどもの気持ちがよくわかるからね」

 老人は左手で立派に伸びたあごひげをさすりながら、

「どれ。少年よ。キミに良いものをあげよう」

 ポケットからサクランボのような実を取り出した。

「なんですか?」

「この実を食べると、キミは魔法使いになれる」

「え?」

「念じればなんでもできる。ただし魔法が使えるのは食べてから一時間のみ。どのようにつかうかは、キミ次第だ。少年よ」

~~~

「ただいま……」

 帰宅した少年は玄関で靴を脱ぎ、手洗い場に向かう。

「たかし! 帰ったら手を洗いなさい!」

 台所の方から母親の声が聞こえてきた。イライラした口調だ。
 なんで行こうとしているのに、わざわざやる気をなくさせるようなことを言うのか……。

 少年は手洗いを済ませると、鏡の前で、老人にもらった木の実を取り出した。

 本当に魔法なんて使えるのか……。

「たかし! いつまで手を洗ってるの!? 済んだらさっさと宿題しなさい!」

 また台所の方から母親の金切り声が聞こえる。
 すぐ怒る母親に、本当に嫌気が差す。
 少年は、木の実を口に含んだ。

 台所では、母親が夕飯の準備をしていた。
 Tシャツにジーンズというラフな部屋着にエプロンを着けている。
 家庭訪問ではクラスメイトから「お母さん若いね」などと言われるが、少年にはよくわからない。
 髪の毛は家事の邪魔になるからか、いつもめんどくさそうに後頭部で一つに束ねてある。

「かーちゃん。今日の晩ご飯はなに?」

 少年は母親の横顔に話しかけた。

「なに!? いま作ってるから!! 早く宿題済ませなさい!」

 晩ご飯の献立を聞いただけでなんでこんなに怒られるのか。
 しかも質問には答えてくれない……。

 母親に仕返ししたい……。

 少年は半信半疑ながら想像力を働かせ、魔法をイメージしてみた。

 すると、

「――え? きゃっ!? なにっ!?」

 イメージ通りだった。
 突如床から生え出た四本の手が、母親の四肢を掴み上げたのだ。

「かーちゃん……」

 少年は目の前の光景が信じられなかった。
 空中で体を大の字におっぴろげた母親。
 少年は母親の目の前までいって、まじまじとその様子を見つめた。

「たかし!! あんたがやったの!!? なに考えてるの!! やめなさい!」

 この期に及んでもの凄い剣幕で怒鳴る母親……。
 しかし、少年の魔法によって出現した腕の拘束はびくともしない。
 いつも威圧されていた母親が、いまや、少年の手の中……。

 少年は、心が躍るような感覚に陥った。

「かーちゃん……たまには怒らず、笑えば?」

 少年はわずかに口角を上げると、両手を母親の体へ伸ばした。

「ちょっ!!? なに!? たかし!? なにするつも――……きゃっ!!?」

 少年の指が彼女の脇腹へ触れたとたん、彼女の体がびくんと揺れる。
 少年はそのまま10本の指をこちょこちょと動かした。

「たかし……っ!! やめなさいっ!! ……こん、な!! なに考えてるの!!!」

 母親は般若のような形相で少年をにらみつけ、怒鳴った。
 少年は不服だった。
 学校で友人をいたずらでくすぐったときは、もっとゲラゲラ笑い転げてくれたのに……。

 やはり、おとなとこどもでは感覚が違うのだろうか。

 そこでピンとくる。
 魔法だ。
 母親の体を、魔法でくすぐったがりに変えてしまえばいいのだ。

 少年はさっそく念じてみた。

 すると、

「……――ぶっ!!? きゃぁああああああ!!! あはっはっはっはっはっは!!? なにっ!!? なにこれぇぇぇぇ~~ははははははは!!!」

 同じようにくすぐっているだけなのに、母親は大口を開けて笑い出した。
 首を左右に振って、びくびくと四肢を震わせて笑う母親。

 少年の小さな指が、母親のくびれた脇腹の上をわちゃわちゃと這う。

「くあぁぁはっははははっはっはっは!!! やめなさいっ!!! たかしぃぃひひいいひひふあぁぁああああ!!!?」

 眉をへの字に曲げ、だらしなく口をおっぴろげて笑う母親。
 少年にとっては、初めて見る母親の表情だった。

 だんだん楽しくなってきた。

 少年が彼女の腋の下へ両手を差し込むと、彼女は悲鳴のような笑い声を上げた。

「きゃああああああははははははははははは!!? そこはだめぇぇえああはははっはははあはっはあは!!!」

 自分の指先ひとつで笑い悶える母親。
 少年は興奮した。

 念じるだけで魔法が使える。
 母親を拘束した腕は自在に操れた。

 母親の両腕を万歳に伸ばしたり、両足をM字のように広げてみたり。

「たかしぃいいひひひひっひひっひひ!!! やめなさいぃいいいひひひひっひひひ!!! こらぁぁぁあはっはははははは!!!」

 母親は口角を上げながら怒鳴りまくる。
 少年は彼女の足からソックスを脱がし取り、素足の足の裏をくすぐった。

「くあぁあははははははははは!!! やめっ!! あぁぁ~~っはっはっはっははっはっはあ!!!」

 魔法でくすぐったがり屋に体を改造したおかげか、彼女のリアクションは大きかった。
 彼女は大笑いしながら、髪の毛を振り乱し、涙を流していた。

 足の裏をくすぐると、びくびくと足の指が動いておもしろい。

 少年はくすぐりながら、敏感に反応する彼女の体の変化を楽しんでいた。

「かーちゃん? もう怒らない?」

「はぁぁぁあぁあはっっはっはっはっは!!? たかしぃぃい!!? なにいってるのぉぉおおあはははははははははは!!!」

「かーちゃんがいっつも怒ってるから悪いんだよ」

「ぎゃははははははははははは!!? そんなのっはははははあはははは!!! あんたっ!! やめなさいぃいひひひひひひひひひひ~~!!!」

 足の裏、脇腹、腋の下と縦横無尽に指を這わせる。
 少年はときおり彼女の感度を魔法で強めながら、くすぐり続けた。

「あはははあはははははっ!!! 分かったあぁぁあっはははははははは!!! なるべくぅうぅうひひひひひひひひ!!! なるべく怒らないようにするからっぁあはっはっはっはっはっは!!!」

 一時間近くのくすぐりに耐えかねたのか、とうとう彼女は折れた。
 涙を流して笑いながら懇願する彼女の姿に、少年は達成感を覚える。

「ホント?」

「ほんとだからぁぁはははっははっはっはははっは!!! いますぐやめてぇぇえへへははははははははははははは~~!!!」

 彼女の顔はぐしゃぐしゃだった。
 少年の加虐心がうずく。

「やめてください、でしょ?」

「くぅうああぁあはっははっははっははっは!!? なにいってるのおぉあははははははあははははは~~!! たかしいぃぃいい!! 調子にのるなぁぁぁっははっはっははっはっは!!!」

「なら、かーちゃん。やめらんないけどなー」

 少年は調子に乗っていた。
 だから、すっかり老人のことばを忘れていたのだ。

「あひあっぁあはっははっはっははは……うぐぅぅひひひひひひいひっ、やめてっ、……やめてくだ――」

 彼女がことばを継ごうとしたそのときだった。
 突然、彼女を押さえていた腕が消失し、どすんと彼女の体が床に落ちた。

「えっ?」

 少年は驚く。

「……げほっ、あ、あ?」

 少年のくすぐりは、すっかり効かなくなっていた。

 そこでようやく、少年は魔法の効力が一時間だったことを思い出した。

 少年はさっと踵を返し、逃走しようとした。
 が、がしり、と足首を掴まれた。
 血の気が引く。
 おそるおそる振り返ると、母親の鬼の形相があった。

「……あんた、よくもやってくれたわねぇ」

 それから一時間、少年は大人の本気のくすぐりを身をもって知った。

~~~

 それからというもの少年と母親の間でくすぐり合いが頻繁に行われるようになり、スキンシップのおかげか、以前より親子の仲が良くなった。


(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 深夜にチャットルームで書いたものです。お題「親子モノ」











くすぐりへの目覚め

 学校から疲れて帰ってくると、ダイニングテーブルに腰掛けたマムがため息をついていた。
 マム……、なんだか最近疲れているみたいだ。
 ぼくはランドセルを置いて、マムの横顔を眺める。
 授業参観で友達からは「若くてかわいい」と評判のマム。肌はまだまだぴちぴちで、結婚指輪さえしていなければ大学生でも通りそう。

「マム? どうしたの?」

 ぼくはこどもぶって首を傾げて聞いた。
 マムはやっとぼくの存在に気づいたのか、顔を上げてにっこりと微笑んだ。目の下に隈がある。なにをそんなに思い悩んでいるのだろう。

「あぁ、……おかえり、しんたろう」

 マムの声は沈んでいた。
 ぼくの問いの解答にもなっていない。
 あと、ぼくの名前は「しんじろう」だ。

「マム、疲れてる?」

「そんなことないわ。パパ、遅いわね……」

 まだ夕方の四時だ。ダディが帰ってくるまでまだ三時間はある。
 本当にマム、どうしっちゃのか。

 ぼくは、マムに元気を出して欲しいと思った。

 ふと思い出す。
 最近学校で元気の出るおまじないが流行っているのだ。
 昨日の給食時間、牛乳を飲んでいる女の子にやってあげたら、尋常でないくらいに喜んでくれた裏技だ。

 マムはテーブルに肘を突いて頭を抱えている。
 マムを傍目に、ぼくは、とてとてと走ってダディの部屋にいった。

 たしか、ここに……。

 ダディが隠し持っているおもちゃを、ぼくは知っていた。
 手錠だ。
 警察官でもないダディがなんでそんなものを持っているのか、ぼくにはわからない。
 引き出しのなかからいくつか取り出してもっていく。

「マム? ちょっと手を貸して」

 ダイニングに戻って声をかけると、マムは「……どうしたの?」と力なく聞き返しながらも腕を貸してくれた。
 ぼくはマムの両手を掴み、椅子の後ろに引っ張っていく。ちょうど背もたれの後ろで、ガチャリ、と手錠をかけた。

「え」

 マムの目がまんまるに見開かれた。
 マムがきょとんとしている間に、ぼくはしゃがんで、マムの足首それぞれと椅子の脚を手錠で繋いだ。

「え? しんちゃん? 何やってるの?」

 やっとマムが声を上げた。

「ちょっとマムに元気を出してもらおうと思って」

「や……何をする気なの? 放しなさい」

 マムが珍しくちょっと怒っている。
 椅子に座ったまま両手を後ろに、両足をそれぞれ椅子の脚にくっつけて動けないマム。

 ぼくは、マムの背中にまわって、腰を落とした。

「ちょっと? しんちゃん!? なにをやって――……きゃんっ!?」

 マムはびくんと体を揺らして、甲高い声を上げた。
 ぼくが後ろから手を回し、ぐにっとマムのお腹をつまんだのだ。

 服の上から、マムのお腹のぬくもりを感じる。
 もみ、もみ、と指の腹を動かす。

「きゃはっ……し、しんちゃっ! や、やめなさいっひぃ」

 マムはぷるぷる肩を揺らしながら笑いを漏らした。

 ほうら。喜んでくれた。

 もう少し強くやった方が喜んでくれるかな?

 ぼくはクリクリと指を動かして、マムのおへそを探す。おへそを触ると、女の人はみんな声を上げて喜んでくれるのだ。隣の席のミッコちゃんで立証済みだ。

「うひゃぁぁっ!!? は、は、は……ちょ、しんちゃん!! だめぇっあはっ、ふはぁぁ!!」

 服の上からだとよくわからない。
 シャツの裾をまくって、素肌に触れた。

「ひゃんっ!? つめたっ……ひはははっ!! やぁぁ」

 さわさわと指先ですべすべの素肌をなぞりながらおへそを探る。
 マムは歯を見せて笑顔を見せてくれた。
 やっぱりマムには元気に笑っていて欲しい。

 指の動きに逢わせて、マムがくねくねと腰を振った。

「やっ、しんちゃん……おねがっ、やめぇぇえ!!」

 指先をぐるぐると動かし、やっとおへそへ到達する。

「あひゃぁぁあっ!!?」

 ほらね。
 触れた途端、マムのお腹が、くんっと引っ込んだ。
 あんまりに嬉しくて、遠慮しちゃうのだ。

 ぼくは、マムのお腹にずぽっと人差し指をつっこんで、くにくにと動かした。

「ふはぁぁぁあああはひひひひひひひっ!!!? やめてっ、しんちゃっ! だめぇぇえああはははははははははは!!!」

 やっとマムは、声を荒らげて笑ってくれた。

 ぼくはマムのおへその縁を指の腹でなぞりながら、もう片手で脇腹に爪を立てた。

「ひひゃはははははははは!!? やめなさ! しん、あぁあはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」

 やっぱり女の人はおへそ周りを触られると嬉しいみたいだ。

 ぼくはしばらくマムのおへそをいじってあげて、足元へ目を落とす。

 椅子の脚に繋がれて、つま先立ちになっているマムの素足。
 足の裏がこちら側を向いている。

 ぼくは片手でマムの脇腹をもみもみしながら、もう片手をマムの足の裏へ伸ばした。

「ひゃははははははやめてぇぇぇ!!! そこはぁぁぁあ」

 そうそう。人によってはおへその他に足の裏が嬉しいこともあるらしい。
 後ろの席のスミダさんがそんな感じだった。普段仏頂面で、滅多に声を上げて笑わないのに、上靴と靴下を脱がして足の裏を触ってあげると、狂ったように大喜びしてくれたのだ。

 マムの丸見えの足の裏。
 すべすべだ。

「くひゃははははははははははっ!!! あぁぁぁああああ!? なでなでしないでっぇぇあっはっはっはっはっはっはは!!!」

 マムは足首をがちゃがちゃと動かして笑ってくれる。
 そんなに喜んでくれると、ぼくまで嬉しくなってくる。
 さっきまで沈んだ表情だったマムは、顔を赤くして、大喜びの表情だ。

「あぁぁぁぁ~~っはっはっはっはっは!!! だめぇぇぇ!!! そんなさわり方ぁぁぁあっはっはっは」

 足の裏はちょっとコツがいるみたい。
 少しだけ爪を立てて、こりこりしごくように動かした方が、マムは喜んでくれた。

「あぁぁああはははははっはあはははだめぇぇぇぇ!!! しんちゃっ……おねがいっ!!! あたし弱いのぉおおおはははははははは!!!」

 ガタンガタンと椅子が揺れた。
 マムが喜んでくれている証拠だ。

 足の裏の方が喜んでくれる。

 そう判断したぼくは、両手でマムの足の裏を触ってあげる。

「ひゃぁあああああああっはっはっはっはっはっは!!? もうだめぇえええっへっへっへっっへへっへっへへっへ!!!」

 マムは涎まで垂らして喜んでくれる。
 ぼくはとても嬉しかった。

~~~

 嬉しくてつい夢中になってやりすぎてしまった。

「しんじろう?」

 突然声がかかって驚いた。
 振り返ると、ダディがいた。

 ぼくは、ダディのおもちゃを勝手に使ったことを怒られるかと思って、びくびくしていた。
 でも、ダディの口調は優しかった。

「なんだ、お前も目覚めたのか。血は争えないな」

「?」

 ぼくは、ダディが何を言っているのかわからず、首を傾げる。
 マムが、荒い息を整えながら、げんなりと口を開いた。

「……ほんと、貴方の子よ」

 マムの心労は、ぼくにはまだわからなかった。


(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 チャットルームでお題をいただいて書いたもの。








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