「あ……っ、あぁ……、んぅぅっ、ゆうくんっ。たすけ、てぇっ……」

 優梨は顔を紅潮させ、とろんとした目つきで必死にその刺激に耐えている。
 彼女は必死に勇作の助けを求めているが、勇作は『直立不動』を命じられているため、身動きが取れない。。

「ぶひひ。優梨ちゃん。我慢強いねぇ。ボクはそういう健気な子、大好きだよぉ~」
 おっさんは、絨毯の上で両手足をまっすぐX字に伸ばして動かない優梨の腋を、人差し指でやさしくなで回している。

「んぅぅ……嫌ぁあ……、あたし……、変な……やだぁ……」

 優梨は身もだえするが、決して腕を下ろそうとはしない。
 洗脳アプリで、動けないように命じられているためだ。
「ぶひひ。勇作くん。ガールフレンドが必死に我慢している姿はそそられるよね? よね?」
 おっさんは嫌らしい笑みを勇作に向けた。
 優梨は『くすぐられて笑い声をあげるとくすぐり奴隷に堕ちる』と洗脳アプリで命じられた。
 彼女は最後の理性で、必死に笑い声を上げないようにこらえていたのだ。
 ぷるぷると身体をふるわせてくすぐったさに必死に耐える姿。「助けて……」と喘ぐ優梨。勇作はただ棒立ちして見ていることしかできない。

「やだぁあ……あたし、こわいよ。……あたしが、あたしじゃ、なくなっちゃう……んうぅぅ!」

 おっさんが指を突き立てると、優梨はびくんと身体を仰け反らせる。
 優梨は、目に涙を浮かべ、勇作を見つめる。

「おねがぃ……、ゆう、くん……あたし、こわい……んやぁぁっ!?」

 おっさんが優梨の脇腹をつっついた。
 優梨は、唇を噛みしめて必死に笑いをこらえている。
 涙を流しながら、勇作に訴えかける。

「ひぃ……、んふぅ、いやぁ……あたし、ひぁっ、ゆうくんの、こと、ホントは――」

「勇作くん、『彼女に無駄な努力だって罵ってあげて』よ」 
 おっさんの言葉をうけ、勇作は顔をしかめ、
「優梨。我慢したって無駄だろ。さっさと堕ちちゃえよ。俺はお前なんて嫌いなんだから」

 心にもない言葉が自分の口から出てくる。
 胸の奥が締め付けられるように痛い。
 俺だってホントは優梨のこと……。

 優梨の顔は、くすぐったさを我慢する表情と、悲しみが入り交じってぐしゃぐしゃに歪んでいた。
 優梨が嗚咽を漏らしたのと同時に、おっさんは彼女の脇腹をわしゃわしゃ激しくくすぐった。

「――んぐぅぅううううううううぶはははははははははははははっ!!!?」 

 盛大に吹き出した優梨は、びくんびくん身体を上下に揺らして笑い出した。

「あははははははは嫌ぁあぁああっはっはっはっはっはっはっは!!? 頭があぁあががががばばばばばばばばば!!!」

 顔を真っ赤にして白目を剥いて笑う優梨。
 そして、ひとしきり痙攣が治まると、

「ひぎゃははははっははははは!!! ご主人さまぁあははははははっ!! もっとぉぉぉ、あたしをくしゅぐってぇぇええはっはっはっはっはっははっは~~!!!」

 目にハートを浮かべ、おっさんのくすぐりを求めた。

「ぶひひ。良い子だね。優梨ちゃん。それじゃあ、あそこで突っ立てる甲斐性無しに、お別れしないとねえ?」
 おっさんは勇作を指して言った。

「あはははははははっ!? あんなやつ知らねぇひはははははははっ!!! あたしの身体ぁぁあ、ぜぇぇぇえんぶ、ご主人様のものぉぉおぉ~~~おひょひょひょっ!!!」

 優梨は舌を出して大笑いしながら、勇作から視線を逸らした。
 おっさんは満足そうに笑う。
 優梨の左足からソックスを脱がし取り、勇作に投げた。
「それを『食べろ』」
 勇作は言われるがまま、優梨のソックスを口に入れた。学校から帰ってきて穿き替えてないソックスは少し、すっぱい臭いがした。

 おっさんは、素足になった優梨の足の裏をガリガリ掻きむしりながら、

「ぶひっ。優梨ちゃん。あいつ。君の靴下食べてるよ? どう思う?」

「あひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!? い゛ぃぃひひひいひひ、きもいきもいきもいぃぃぃっひっひっひっひっひ~~!!! こっち見んなぁああははっはははっはっははっは~~!!!」

 優梨は八重歯をむき出しにして、勇作を嘲笑する。
 どうやらおっさんの好みの「くすぐり奴隷」というのは、主人には従順かつ他者を見下し口汚く罵るクズのような人間らしい。
 優梨の口から「きもい」なんて言葉聞いたことがなかった。

「ほらほら。もっとあいつを罵ってごらん。くすぐるのやめちゃうよ?」
 おっさんが優梨の素足をくすぐりながら促す。

「ぎひゃひゃひゃひゃひゃっ!!! こっち見てんなって言ってんだろばーかぁぁはははははははっ!!! なにぃ、本気にした!? ぶひゃひゃひゃひゃっ! あたしがぁあぁあひひひひひ、本気で気があると思ってたのかよぉいぃいひっひひひっひっっひ!!! あんたなんかぁぁあひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ、……死んじゃえ」

 優梨がいくら口汚く罵っても、勇作は反応することができない。

 視線をずらすと、ソファの上で陽葵と翠月が絵美の裸体を舐めまわしている。陽葵は彼女の腋の下を丁寧にぺろぺろと、翠月は彼女の足の指を音を立ててじゅるじゅると。二人の舌の動きにあわせて絵美は嬌声に近い笑い声を上げている。
 昨日までの平凡な日常はもう存在しない。
 勇作は絶望した。
 それなのに、下腹部が熱くなるのを感じている。
 勇作は、母親が姉と友人に弄ばれ、好きだった幼馴染みがくすぐり犯されている状況を目の当たりにして、勃起していたのだ。

「うひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ、あいつうぅぅひひひひ!? あたしら見てチン○たってやンのぉおぉ゛~~いぃぃっひっひっっひひ!!! きしょぉ゛ぉいぎぃひひひひひひ~~!! 死ねよばぁぁあかぁっひっひっひっひっひ~~!!」

 優梨の罵詈雑言が甲高い笑い声とともに響き渡った。
 好きだったはずの幼馴染みに、指を差され、舌を出して大笑いされる……。自分は勃起を隠すこともできずただ突っ立って見ているだけ……。
 少しでも身体の自由が効くようになれば、優梨の言葉通りすぐにでも死にたいと思った。


(完)


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(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 洗脳アプリで大切な家族がKTRシリーズ! 完結です!

 KTRとか、くすぐり洗脳とか、くすぐり催眠とか、くすぐり調教とか、なんでもいいから流行れ!!




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