第1話『セーラー服星人登場!』
(※一部x/m描写があります!)


○とうもろこし研究所

 とうもろこし博士がふぉっふぉと笑う。

とうもろこし博士
「けんたくん! 君の新しいパワースーツが完成したぞ! これで宇宙人の侵略から地球も守ることができる!」

 少年けんた、妹のエリーゼ、飛び上がって喜ぶ。

エリーゼ
「やったわ、お兄ちゃん!」

けんた
「やりましたね、博士! ところでどんな機能で宇宙人を撃退するんです?」

とうもろこし博士
「実に簡単なことだった。いままで気付かなかったのが不思議だったんじゃ。地球を侵略してくる宇宙人はすべて女の子の姿をしている。女の子はくすぐりに弱い。よって宇宙人はくすぐりに弱い! 君の新しいパワースーツは宇宙人をくすぐって撃退することができるんじゃ!」

けんた
「なるほど! さすが博士!」

 けんた、とうもろこし博士を褒め称える。
 エリーゼは「うーん?」と首をひねる。

エリーゼ
「でも本当に宇宙人に効くのかしら? 女の子がくすぐりに弱いっていうのも偏見だし……」

とうもろこし博士
「エリーゼくんが納得いかないようじゃな? それではけんたくん、さっそく彼女でパワースーツを試してみたまえ」

けんた
「はい!」

エリーゼ
「えっ……」

 けんた、ポーズを決め、

けんた
「てぃくりいいいいいぱわああああああああ!」

 叫ぶと、体が光り輝き、全身へんてこなスーツに覆われる。

けんた
「そりゃ!」

 けんた、エリーゼにとびかかる。

エリーゼ
「えっ、……ちょっと、お兄ちゃんやめ――あだっ、あははははははははははははははっ!!?」

 けんたがエリーゼの脇腹をくすぐると、エリーゼは身をよじって笑う。

とうもろこし博士
「どうかね、エリーゼくん。研究に研究を重ねて作ったパワースーツを肌で感じた気分は?」

エリーゼ
「やめっ、あははははっ!? いいっぃいいきがっ、できないぃははははははははははっ!!?」

とうもろこし博士
「そのパワースーツを着ると、指の動きが通常の4倍! くすぐりテクニックが数段階跳ね上がるのじゃ! 他にもいろんな仕掛けが――」

 ウーッ! ウーッ!
 サイレンが鳴る。
 研究室の大型画面に地図が映し出され、ある場所に点滅が生じる。

けんた
「博士! 宇宙人が町に現れたようです!」

エリーゼ
「……ひぃ、ひぃ、苦しかった……」

とうもろこし博士
「よし! けんたくん! 新しいパワースーツの力を思う存分発揮してきてくれたまえ!」

けんた
「はいっ!」

 けんた、ジャンプしてそのまま踵からロケット噴射で飛んでいく。
 とうもろこし博士、こぶしを握りしめ見送る。
 エリーゼ、床に倒れ込んだまま肩で息をしている。


○駅前

 ぱららら、と音が響き渡る。
 機関銃の音。
 3人のセーラー服姿の女子がそれぞれ機関銃を握りしめ、四方八方乱射している。

ミホ
「ぶちぬけろおおおおお!」

ハナ
「ミホ、ちょっと静かにしたらどうかしら。気が散るわ」

エル
「静かにって、ワラワラ。機関銃の音の方がよっぽどうるさいのに!」

 逃げ惑う地球人。サラリーマン、学生、デート中のカップル、ぶらぶら外を歩いていたニート……。
 背後から機関銃を浴びた者は、……

ニート男
「うわあああ――……ええっ!? な、なんだ、この格好は!?」

カップル女
「やだタカシ……ちょっと似合うじゃない!」

カップル男
「見るな、ヒトミぃ……恥ずかしいだろ! ……お前も似合ってるぞ!」

 全員、セーラー服姿になる。

エル
「我々3人はセーラー服星評議会から送られてきたセーラー服星人! セーラー服こそ宇宙の正義! ミホ、ハナ、地球人はひとり残らずセーラー服姿に変えてやるわよ!」

ハナ
「言われなくても」

ミホ
「ぶちぬけろおおおお!」

 ぱららら。
 機関銃を振り回す3人のセーラー服星人。
 頭上から声が響く。

けんた
「待てっ!」

エル
「誰だ!?」

 エル、見上げる。
 けんた、ビルの上で仁王立ちをして、背中から太陽を浴びている。

けんた
「地球の平和を守るため! みんなの笑顔を守るため! 地球防衛戦士ティクリーマンけんた! 参上!」

ハナ
「ティクリーマン……? 聞いたことがありませんわ」

ミホ
「貴様! 何者だ!」

エル
「いま名乗ってたじゃない……」

けんた
「セーラー服星人! お前達の好きにはさせないぞ! 町の人を元に戻して、即刻地球からでてゆけっ」

 けんた、人差し指をびしっと向ける。

エル
「ほう、我々の邪魔をする気か」

ハナ
「おもしろい。ミホ、相手になっておやりなさい」

ミホ
「ぎょいっ」

 ミホ、ビルを壁走りでかけあがる。

けんた
「問答無用というわけだな!」

ミホ
「うけけけけっ!」

 ミホ、奇声をあげながらけんたに向かってパンチを繰り出す。
 けんた、さっと躱し、ミホのガラ空きの脇腹をもみほぐす。

ミホ
「んおっ!? にゃははははははははっ!?」

 途端にバランスを崩して、転げるミホ。
 そこへすかさず馬乗りになるけんた。
 ビルの下では、

エル
「何っ……?」

ハナ
「あれは……なんのつもり?」

 なんらかの方法で屋上の様子を把握している二人が驚いている。

ミホ
「にゃあ゛あ゛ははははははははははっ!!! なんだこりゃぁぁあっはあっはっはっははっはっはぐるじぃぃひひひひっひっひいひっひ~~!」

 地べたにうつぶせでもがくミホの腋の下を両手でくすぐるけんた。

けんた
「お前達がくすぐりに弱いことは調査済みだ! さあ、笑い死ぬが良い!」

 けんた、這って逃げようとするミホの足首をつかみ、靴と靴下を脱がし取り、素足の足の裏をくすぐる。

ミホ
「いぎゃぁあああっはっはっははっはっはっは、うげぇぇえぇ゛ええ゛ぁぁ~~!!?」

 ミホ、絶叫を上げ失神する。白目を剥いてアヘ笑い顔のままピクピク痙攣している。スカートの裾から、紫色の液体が流れ出している。

けんた
「なるほど……セーラー服星人は紫色か」

 以下、見たことのない回想。
 とうもろこし博士、ぽんとけんたの肩を叩く。

とうもろこし博士
『宇宙人は、くすぐられて失神する際、股間から、独自の色を帯びた液体を出すんじゃ! 儂はそれをくすぐり汁と呼んでおる!』

 回想終わり。

 ビルの上。
 無言でミホの痴態を見下ろすけんた。
 ふとビルの下を見て、はっとする。

けんた
「あっ」

 エルとハナが消えている。
 しかし、なぜか脳内に響く彼女の声。

エル
『ティクリーマン! ミホを倒すとはなかなかの奴! さて、セーラー服姿に変えてやった地球人に紛れた我々を探し出すことができるかしら?』

けんた
「くそうっ! どこまでも卑劣なセーラー服星人! すぐに見つけ出してやるぞ!」

 けんた、ビルから飛び降りる。
 下から見上げていた人々悲鳴を上げる。

けんた
「ていやっ!」

 けんたかけ声を上げると、パワースーツの背中から無数の小さなマジックハンドが飛び出す。
 無数のマジックハンドが、セーラー服姿の人々へ襲いかかる。

セーラー服姿のカップル女
「やははははははははっ、やめてえぇくすぐったあぁぁいぃ~~!!」

セーラー服姿のカップル男
「うわああぁあっははっはっははっは、なんだこりゃあああ」

セーラー服姿のニート男
「ぐえぇええげっへえへへへへへへっへ!!」

セーラー服姿のじいさん
「ぐあああはっはっはっはっは、こんなの誰得じゃぁぁあっはっはっはっはっは!!」

 人々、くすぐられ泣き叫び、次々と失禁する。
 けんた、道行くセーラー服姿の人間を手当たり次第にくすぐり失禁させながら進む。

セーラー服姿の町人A
「うわああ! ティクリーマンだあああ、逃げろおおおお……――ぐはっ!!? だひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!? あべし」

 町人Aの股間からちょろちょろ透明な液体が流れ出る。

けんた
「くそう! またただの小便か……っ! セーラー服星人め! いったいどこに隠れたんだ!」

 てんてけ、てけてんてんてん、てんけんてんけんてん♪
 そのとき、けんたのインカムに着信あり。

とうもろこし博士
「けんたくん、セーラー服に機関銃を持っているのがセーラー服星人じゃ!」

けんた
「なるほど! 機関銃を持っている奴らを探せばいいんですね! あっ!」

 けんた、視線を上げた先に、エルとハナを見つける。

ハナ
「見つかってしまっては仕方ありませんわ! 返り討ちにして――」

けんた
「くすぐりハンド!」

 けんたのかけ声で、無数のマジックハンドがハナに襲いかかる。

ハナ
「うひょひょひょひょひょっ!!?」

 途端に舌を出して笑うハナ。
 マジックハンドは、ハナのセーラー服の袖や裾から内部に入り込み、素肌をくすぐり回す。
 あっという間に靴と靴下も脱がされ、全身ハンドまみれに。

ハナ
「いひぃいっひひっひひひっひっひっひ!!? このわたくしがぁあぁあ゛あ゛あ゛あ゛~~~!!」

 ぶしゃ!
 ハナ勢いよく股間から紫色のくすぐり汁を噴射して果てる。

エル
「ティクリーマン! よくも! ハナの仇!」

 けんたへ飛びかかるエルに、マジックハンドが容赦なくおそいかかる。

エル
「ぐわぁぁぁあっっはっはっはっはははっはっはっは、そこはだめぇ゛ぇえぇえへへっへっへっへっへっへ~~!!!」

 エル、ひとしきり甲高い笑い声を上げ、白目を剥き、紫色のくすぐり汁を垂れ流す。


○とうもろこし研究所

とうもろこし博士
「ところでけんたくん。どうして君の家系は名付けに統一感がないんじゃ?」

けんた
「やだなあ、博士。そんなこと言ったら、博士だって食材じゃないですかあ」

エリーゼ
「もうお兄ちゃんったら! トウモロコシは立派な野菜よ!」

けんた
「いっけね!」

 けんた、てへと舌を出して笑う。
 エリーゼ、とうもろこし博士も一緒に笑い合う。
 愉快な音楽でフェードアウト。


(完)


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(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 チャー研のノリを再現したかった……。後悔はしてません(^p^