学校帰り、親友のエリと一緒にスタバで時間をつぶしていると、スマホに着信あり。
「え? 通話? 誰だろ……?」
 通話の約束なんてしてないし……。
 画面には知らない番号が表示されていた。
 おそるおそる出ると、
「もしもし……? ミユキちゃん? 私、シノン……覚えてる?」
 懐かしい声で、すぐに記憶がよみがえった。
「え? シノン? 小学校卒業以来じゃん! どうしたの、急に?」
 小学生時代によく一緒に遊んでいたシノンだった。3年生から6年生まで4年間連続で同じクラスになって、休日はいつも一緒に遊ぶほど仲が良かった。
「いま……暇?」
「うん? いま友達とスタバにいるんだけど……」
「ちょっと抜けられないかな……? 実はちょっと……困ってて……。すぐに、来てほしいんだけど……」
 シノンは口ごもった。声の調子にむかしのような元気がない。体調でも悪いのかもしれない。
「シノン、大丈夫なの? どこにいるの?」
「んっ……どうにか、ぁ……来られない……かな?」
 苦しそうな声を漏らすシノン。
「行く行く! 行くから! 待ってて」
 私は通話を切り、住所をメッセージで送ってもらった。
「どうしたの? なんか急用?」
 コーヒーを一口すすって、エリが聞いた。
「うん。ちょっと、昔の友達が困ってるらしくて。エリごめん! この埋め合わせはするから」
「いいよいいよ。あたしとはいつも学校で会ってるんだし。昔のツレは大事にしな」
 エリは親指を立てて送り出してくれた。
 ほんと。良い友達は大切にしなきゃ。


(つづく)