「きゃはっはっはっはっはっはっは!? 嫌ぁああはははははははははは!! 何よこれぇぇ~~っへっへっへっへっへ~~!!」
 チトセがくすぐられていたベッドで、ブレザー姿の少女が半狂乱で笑い声をあげている。マナミの通う学校の生徒会に所属しているスズだ。チトセの友人で、放課後チトセと一緒に帰る約束をしていたらしい。
 チトセらと同じく四肢を大きくX字にひっぱり伸ばされ、全身をおじさんたちにくすぐられている。
「意味わかんなぁっはっはっはっはっはっはっは~~!? チトセはぁあぁ!? チトセはどうしたのよぉ~~おぼほほほほひひひゃひゃひゃひゃひゃ!!」
 マナミはつらくて見ていられない。自分とまったく接点のないスズが、理不尽にも襲われ、見ず知らずのおじさんたちにくすぐられ笑い狂っているのだ。すべては自分の蒔いた種によって。
「へっへ、堅そうな顔がふにゃふにゃに歪んで楽しいなぁ!」「むちむちの太ももは触りがいがあるぞ!」「足クセェな!」「運動部でもないのにずいぶんと汗ばんでいる! たまんねぇ!」
 おじさんたちは言いたい放題、やりたい放題だ。
 胸をもまれ、首筋をなめられ、股間や素足を乱暴に嗅ぎまわされる。スズは泣き出してしまった。
「泣きながら爆笑する顔がぶっさいくでたまんねぇ!」「白パンがおしっこでびちゃびちゃになるまでくすぐってやんよ!」
「もうヤダぁあ……っあひゃっはははっはっはっはっはっはっは!!! はぎゃぁあああ~~!!」
 スズは涙で顔をぐしゃぐしゃにして笑う。マナミは部屋の傍らで見守ることしかできない。 

(つづく)