中学2年の夏の出来事。
 学年が上がって初めてのプール授業の日、僕のテンションは高かった。
 プール授業がある日は、授業後に女子の素足履き(上履き)を見られるチャンスなのだ。
 すでに目星はつけていた。
 まずイトウさん。活発な感じの女子で、確か部活は陸上部だった気がする。昨年も同じクラスだったので、プール授業全6回中5回素足履きを確認している。まず期待を裏切らないだろう。
 次がマツヤマさん。こっちはちょっとぼんやりしたタイプの女子で、部活は知らない。小学校で同じクラスだったことが何度かあって、夏場は結構な頻度で素足履き登校だった。中学にあがって心変わりしていないことを祈りたい。
 とりあえずはこの二人にチェックを絞って、授業終了を待った。
 幸い、体育は4時間目だった。昼休みいっぱい、うまくいけば5時間目、6時間目、さらには放課後まで素足でいる可能性もある。時間割を組んだ先生に感謝したい。
 給食時間に、こっそり二人の席、机の下を確認した。
 イトウさんもマツヤマさんも素足で上履きを履いていた。イトウさんのちょっと日焼けした引き締まった足。マツヤマさんのなぜかぽつりと青アザのある白い足。
 僕のテンションはうなぎ登りだった。牛乳がのどを通らない。
 さらに嬉しいことに、他にも素足履きがいた。
 学級委員のサトウさんだ。明るくて話しかけやすくて、クラス女子のリーダー的存在。すごくまじめそうに見えるのに、こんなところで無防備に素足履きをさらしてくれるなんて!
 もうひとり、サトウさんと仲の良いアライさんも素足だった。
 女子15人中4人も素足履きがいる!
 僕は驚きとうれしさに動揺が隠しきれず、無言で白飯を口の中へかきこんだ。
 喜びはそれだけにとどまらなかった。
 その日の昼休み、4人は4人とも素足のまま靴下を履かずにいてくれている。
 教室の後ろにサトウさん、アライさん、もうひとり仲良しのヒノさんが集まって喋っている。
 珍しいサトウさんの素足履きに僕の目は釘付けだった。
 後ろの方ばかりチラチラ見ているとクラスの他の人に怪しまれるので、後ろの席いる名前を出す価値もない男子(一応幼馴染みで親友)と喋ってカモフラージュしながら、じっと教室後部の三人組を観察した。
 サトウさん、アライさんはふたりとも素足に上履きを履いている。
 ヒノさんだけがまじめに白い靴下を履いている。
 2対1で、ヒノさんだけ浮いて見える。まあヒノさんが普通なんだけどね。
 ヒノさんも素足になってくれないかなあ。
 そんなことを思っていると、なんとサトウさんが、
「マミちゃん、靴下履いてるの暑くない? 脱いじゃえば?」
 などと言い出した!
 もちろんマミちゃんというのはヒノさんのことだ。
 さらにサトウさんは自分の履いていた上履きを脱いで、足の指をくねくねとさせた。勃起した。
 サトウさんは「涼しいよー?」などともの凄く快活な清潔感のある笑顔を浮かべている。すごい説得力だった。普段の生活態度のせいかもしれない。彼女が言うと、まるでプールの後は素足で上履きでいることの方が、普通のことのように見えてくる。
 ヒノさんは「えー」「やだよー」などと笑いながら渋っていたものの、サトウさんの説得の末、自分から靴下を脱ぎ始めた。
「わっ、マミちゃん足きれい」
「あんまじろじろ見ないでよ。恥ずかしい」
 顔を赤らめたヒノさんは、素足で上履きを履き直して、きゅっとつま先同士を向かい合わせた。
 新鮮ですばらしい反応だった。サトウさん、ありがとう。
 そんなやりとりをしていると、三人の輪へ、イトウさんが入ってきた。
「あっヒノさんも裸足じゃん! やった! 仲間が増えたー」
 無邪気に喜ぶイトウさんはかわいかった。
 しかも、
「ヒノさん足見せてよ。比べっこしよー?」
 などと、自分の上履きを脱いで、かぱっと足の指を広げ見せた。
 最高の提案にくわえて、サービスショット、ありがとうございます。
 ヒノさんは当然のごとく「ええー」と渋い顔をした。
 制服裸足の女子が4人! すばらしい光景だった。
 残るひとりマツヤマさんはどうしたのだろうと席を見ると、5時間目の数学の宿題をせっせとやっていた。もちろん足元は素足に上履き。マツヤマさんも混ざればよかったのに。
 教室後部に視線をもどすと、イトウさんが「脱ぎなよー」などとヒノさんにプッシュしていた。サトウさんに言われるのとはやっぱり違うのか、今度はヒノさん、動こうとしなかった。
 すると、サトウさんがヒノさんの後ろでいたずらっぽい笑みを浮かべ、
「えいっ」
「きゃっ」
 ヒノさんに抱きついて、二人とも床の上に尻餅をついた。
「脱がしちゃえ!」
 サトウさんがイトウさんとアライさんに言い、ヒノさんは二人がかりで上履きを脱がされた。ヒノさんの素足には、もう糸くずや小さなゴミがついていた。上履きはあんまり洗ってなかったらしい。
「なっ、なにするのよ!」
 さすがにヒノさんも怒ったらしい。
 すると、
「もー、ヒノさん怒んないでよー」
 と、イトウさんがヒノさんの素足をくすぐりはじめた。
「きゃははははははっ!? ちょっとやめ……っ!! あはははくすぐったいってぇぇ~~」
 じたばたともがくヒノさんをサトウさんが「慌てない慌てない」などと優しく諭しながら押さえつけ、さらにアライさんも便乗して足の裏をくすぐり始めた。
「やめてぇぇ~~っはっはっはっはっはっは!! いやもうぅぅひひひひひひ~~」
 二人がかりで足の裏をくすぐられてヒノさんは涙を浮かべて笑っていた。
 足の指はくすぐったそうにぐにゃぐにゃとグーとパーを繰り返してもがいていた。
 サトウさんタイプのまじめそうなヒノさんが、めっちゃ笑っている。
 僕は勃起した。後ろの席の奴の話なんかもう何にも聞いちゃいなかった。
 ヒノさんはそのまま昼休み終了のチャイムが鳴るまでくすぐられて続けた。
 ちょっとやりすぎじゃないかと思ったが、解放されたヒノさんはそんなに怒ってないようだった。むしろ大笑いしてスッキリしたのか若干楽しそうだった。
 結局その日は、5時間目、6時間目とも5人全員が素足に上履きを履いたまま授業を受けていた。
 ときどき斜め前の席のマツヤマさんが授業中上履きを脱いで足をくねらせているのが、目の保養になった。
 クラスの3分の1が素足履きを見せてくれるなんて、最高のクラスに割り当てられたもんだと思った。
 感無量だ。
 しかし、その次のプール授業の日、想像を絶する僥倖に恵まれたのだ。


つづく


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(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 カミングアウトします。みなさん驚かれるかも知れませんが、実は私、足フェチです。
 今回はとくに足フェチの要素が多めに仕上がりました^p^