涼風優衣(すずかぜ ゆい)は内気だった。
「優衣、合コン参加してくれない?」
「え……合コン?」
 私立A高校2年のクラスにて、古手楓(ふるで かえで)が優衣を誘う。
「そ! B高の男子と! こっちの参加者足りなくて困ってるんだよね~」
「……そう、なんだ」
 優衣は気乗りしない。
 楓は明るく快活。人付き合いも得意そうで、苦にならないのかも知れないが、優衣は、人の大勢集まりわいわいと騒ぐ雰囲気が苦手だった。
「……私は、あんまり」
 優衣が言葉を濁すと、楓はパンと手を合わせた。
「お願い! 人数合わせでいいから! 来てくれるだけでいいの! 優衣だけが頼りなの!」
 楓のしつこい誘いに、優衣はしぶしぶ了承してしまった。

 合コン当日、待ち合わせ場所に着くと、すでに楓が待っていた。
 優衣のおとなしめの服装に対して、楓の服装はなかなか露出が多く派手だった。
 少し遅れて、隣のクラスの藤堂久実(とうどう くみ)が現れた。
 こちらもかなり薄手の格好。
 夏だから仕方ないのかもしれない。
「涼風さん、初めまして~、あたし久実~」
「あ……はい。……よろしく、お願いします」
 参加メンバーはこれで全部らしい。
 楓と久実がきゃっきゃとだべりながら歩く後ろを、優衣はとぼとぼついていった。
 傍から見ると、別グループにしか見えない。
 優衣は場違いな感じがして、早くも帰りたくなった。
 
「え……」
 優衣がたじろいだのは、到着した合コン会場の店が座敷だったからだ。
 靴を脱いで上がるなんて、聞いていなかった。
「どうしたの? 優衣、早く上がりなよ」
 楓は自信のサンダルをひょいと脱ぎ捨てて、素足になって言う。
 久実もまったく躊躇なくムートンブーツを脱いで、素足になった。久実は素足のままブーツ履いていた。
 優衣は外で靴を脱ぐのがあまり好きではなかった。
 しかし、来てしまったものは仕方が無い。
 優衣は、しぶしぶスニーカーを脱いで、ソックスを履いた足の裏をそっと畳につけた。
 知らない人がたくさん歩き回った畳を踏むのは、少し気持ちが悪かった。

 合コンが始まった。
 机を挟んで、A高校女子とB高校男子が向かい合って座る。
 B高校の男子は隆史(たかし)、祐二(ゆうじ)、浩(ひろし)と名乗った。
 みんな一様にチャラく、優衣は合わないなぁと思った。
 特に祐二の視線は嫌だった。じろじろと、優衣の体、特に下半身を見つめてくる。優衣は目が合わないようにうつむいていた。
 楓、久実は楽しそうに喋っている。
 優衣は話を振られたときに一言二言発する程度。
 しばらく盛り上がったところで、男子達が女子側へ回り込んできた。
 祐二が久実の傍に、隆史が楓の傍に、そして浩が一番奥に座った優衣の傍にやってきた。
 浩がしきりに話しかけてくるのを、優衣は「はぁ……」とか「まぁ……」とか曖昧に苦笑いで答えていた。
 楓と隆史は盛り上がっている。
 祐二と久実は、妙にべたべたとスキンシップを図っていた。
「俺、最近足つぼマッサージにはまってるんだよね~」
 祐二が言った。
 すると久実が、
「ほんとー? じゃーやってみてよー」
 などと足を差し出す。
 祐二はにやにやと気持ちの悪い笑みを浮かべながら、久実の素足を触る。
「あはっ、ちょっとくすぐったいよぉ~」
 久実は笑いを漏らし、嫌がった素振りを見せる。しかし、足を引っ込めようとはしなかった。
「久実ちゃんはちょっと肝臓がよくないね~、飲み過ぎじゃないの~?」
「あはははっ! やぁんっ、あたしまだ未成年だよー? きゃはっ、ホントにあってるの-?」
 ひとしきりじゃれついた後、祐二は隣の楓を見て、
「楓ちゃんも足、綺麗だよね~?」
「え? そうかなー」
 照れる楓の素足を、祐二は遠慮無く掴み上げた。
「きゃっ! もう、祐二君、えっちー」
 口では言うが、やはり楓も足を引っ込めようとはしない。
「おいおい、女の子に乱暴するなよ」
 などと隆史がへらへら言う。
「おお! めっちゃ形綺麗じゃん! 足指小さいし」
 祐二は楓の足の形を褒めながら、指で楓の足の指をなぞる。
「やはっ!!? ちょっとぉぉ~~くすぐったい! あはははははやだぁ」
 楓はくすぐったそうに身をよじって笑う。
 手をぱたぱたさせるが、やっぱり足は引っ込めない。
 優衣は、そんな様子を傍目で見て、頬を引きつらせた。
(あんなべたべた触ってくるの、やだな……)
 そんなことを思っていた矢先、
「優衣ちゃんも、裸足になりなよ」
「……えっ?」
 突然祐二に声をかけられ、優衣は戸惑った。
「ひとりだけ靴下履いてるから、疎外感あるんじゃないかと思って」
 祐二はにやにやしながら言う。
「え……私は……別に……」
 優衣は顔を引きつらせた。
 祐二がただ自分の足を触りたいだけなのは明らかだ。
 視線を泳がせて、楓と目が合う。
「そーだよ。優衣、暑くない? 靴下脱いじゃいなよ」
 助け船を出してくれるかと思いきや、楓は男子の味方だった。
 すると久実も、
「ほらほら。せっかく祐二君、気を遣ってくれてるんだから、空気読みなー」
 笑いながら言う。
 だから嫌なんだ……。
 優衣は今更ながら、合コンの誘いに乗ったことを後悔した。
「私は、……いいよ」
「えー脱がないの?」
「たぶんその服、裸足の方が合うと思うし」
 嘘つけ。
 その場にいる面々は、言葉巧みに優衣の靴下を脱がせようと言葉を並べた。
 優衣は首を横に振り続けた。
 すると、楓と久実が顔を見合わせてニッと笑う。
「ふぅん、自分で脱がないなら……」
「脱がせちゃえ!」
 突然楓と久実が、優衣の履いた靴下のつま先を持ち引っ張る。
「やっ!! ……ちょっと、二人ともやめ、やめて!」
 優衣は左右の靴下の口を必死に掴んで叫ぶ。
 つま先がびよんと伸びる。
 優衣も負けずと引っ張り上げ、食い止める。
 そこで、祐二が優衣の後ろにいた浩に目配せする。
 浩はそっと両手を優衣の脇腹に添え、優しくくすぐった。
「……っ!!? ひゃひぃぃん!!?」
 優衣はびくんと肩を揺らし、甲高い声を上げて、両手を靴下の口から離してしまう。
 そのすきに楓と久実が一気に力を込めた。
 直後、すぽんっと優衣の靴下は両足とも脱がされてしまった。
「やだぁ……」
 優衣は、素足にされ、恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にした。
 楓と久実がその足首を掴み、祐二の前へ持って行った。
「優衣ちゃん力抜いてよ~、指を丸めてると形がよくわかんないからさ~」
 祐二は言いながら、人差し指で、皺の寄った優衣の足の真ん中あたりを撫でた。
「――あぁっ!!!? ちょちょちょちょちょ!!? やややややややああぁぁぁぁぁ~~!!!」
 突然の刺激に優衣は思わず素っ頓狂な声を上げた。
「あははは、何その反応! 優衣かわいい」
「こんな反応するんだぁ」
 楓と久実が楽しそうに言う。
 祐二は、パーになった優衣の足の指をがしっと掴むと、
「優衣ちゃん、足の裏敏感なんだぁ~?」
「ひっ!?」
「じゃあ、楽しいことしよっか?」
 素足にされて丸見えになった優衣の足の裏を、こちょこちょとくすぐり始めた。
「はひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!? うへぇえぇええひゃへへへへへへへへはひゃあぁあ~~!!!?」
 優衣はたまらず笑い声を上げてしまう。
 他人に見せるのすら恥ずかしい足の裏の上を、祐二の指が這い回る。
「優衣ちゃん、笑ったら可愛いじゃん。もっと笑え~、ほれほれ~」
 祐二は楽しそうに言いながら、五本の指をわしゃわしゃと優衣の足指の付け根あたりでかき回した。
「ふへひゃひゃひゃひゃひゃっ! やぁぁああああひゃぁぁあっはっはっはっはっははひやぁぁあ~~!!!」
 優衣は顔を真っ赤にして笑った。
 くすぐったくてたまらない。
(やだぁ、笑いたくないのに……っ)
 足の裏から送られてくる刺激は、びりびりと優衣の脳をかき回し侵略してくるような心地がした。
「あひひひひひひひひひひひゃだぁぁああっははひゃひゃひゃひゃひゃ~~!!」
 いつの間にか他のメンバーも便乗して、優衣の脇腹や腋の下をくすぐってくる。
 もう片方の足の裏もくすぐられ、優衣は狂いそうだった。
「ひゃぁああっはっはっはっはっはやだぁあぁひゃひゃひゃっ!!! やめへぇぇええふへへへへへへへへへへへ!!!」
 五十本の指に全身をくすぐられ、優衣は髪の毛を振り乱して激しく笑う。
 人前でこんなに大声を上げたのは初めてだった。
 頭の中がぐちゃぐちゃになって、何も考えられなくなる。
 もう何分間、何時間も、くすぐられている気がしてくる。
 優衣は、くすぐられ、大笑いしているうちに、人前で大口を開けてバカ笑いする恥ずかしさも、素足を晒す恥ずかしさも、どうでもよくなってきた。

 祐二はその後、自分が足好きであることを暴露した。
 バレバレだったので、みんなで笑い合った。
 解散になって、
「優衣ちゃん、二次会やるけど、来るでしょ?」
 誘われるままに、優衣は受けた。
 その日初めて、優衣は素足のままスニーカーを履いた。歩くうちにだんだん指先が蒸れてきて、癖になりそうだった。


(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 内気な子を知らない男にくすぐらせたかった!
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さて本題。

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【ジャンル】オリジナル 版権『作品名』
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