くすぐり作文晒し場

カワイイ女の子の靴下脱がしーの足の裏をコチョコチョしちゃう系小説投稿ブログ! 本番行為は一切無しなので、健全な18歳児でも安心してお楽しみいただけます!

くすぐり

大学生活を楽しくするくすぐり系サークル その2


「さて、泉ちゃんの弱いところはどこかなぁ?」
 メンバーのひとりが、そういって私のスニーカーを脱がす。
「ひっ……!」
 人差し指でくるぶしまでのソックスを穿いた足裏を撫でられ、ぞくっとする。ぶるりと首の後ろが寒くなる感覚だ。
「靴下越しでこれだと、直だとどうなっちゃうのかなぁ」
 するりと両足ともソックスを脱がされた。
「ちょっ……やめてくだ――」
 私の言葉をさえぎるように、いきなり二人がかりで素足の足裏をくすぐってきた。

「きゃはっ!? くははははははははは!!? やはっ、ちょっ、やめてぇ~~っはっはっはっははっはっはっははっは!!!」

 両足の裏をはい回る10本、20本の指の動きに耐えられなかった。

「おお。足弱い弱い。楽しいねぇ楽しいねぇ」

「ひゃっひゃっひゃっひゃ!? 楽しくないっ! 楽しくないぃっひひっひひひひっひ!!! まゆぅぅぅひひひひひひ!!! やめさせてぇぇえぇへへへへへへへ!!!」

 足の指が自分の意志に反してグニャグニャ動く。
 まゆに助けを求めるが、当然聞き入れてもらえない。
「泉もすぐ虜になるよぉ」
 まゆはそういって、私の脇腹をぐにっとつまんだ。

「あひゃぁぁっ!!? んじょぉあああ!? ぐにぐにしないでぇぇ~~はっはっははっはっははっは!!!」

「足も弱い、脇腹も弱い。この子はかなり優秀だね」
 サークルの先輩が満足そうにうなずくと、
「ここも弱そう~」
 花井さんが、私のスカートの裾から手を突っ込み、太ももを撫でまわしてきた。

「うへへへへへへへ!!? んにゃぁぁあ!!? そんなとこぉぉ~~、触らないでぇぇえぇっへへっへっへっへっへへ!!!」

「股関節回りもー」

「ぎやぁぁああああひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!?」

 私は、脇腹から足裏にかけてくすぐり回され、頭が変になりそうだった。

「それじゃぁここも当然弱いよねぇ」
 先輩が手を伸ばしてきたのは腋の下。

「ひゃっひゃっひゃ!? そこはだめぇぇぇえっへっへっへっへ!!!」

 ブラウス越しに腋の下をほじくられ、私は絶叫した。

「ぐひゃひゃひゃははははは!!! あひぃぃっ!! 腋ぃいぃっひっひっひひひひひっひっひ~~!!!」

「なに? 足とか腋とかもっとくすぐってほしいって?」

「はぎゃぁはははは、ちがっ、違うひいぃい~~っひひっひひっひっひっひ!!!」

 体中に汗がにじむ。
 顔は涙と鼻水でべとべとだ。
 しかし、大笑いを続けていると、頭の中がぼーっとしてきて、なにもかもがどうでもよくなっていく……。

「泉、そろそろ気持ちよくなってきたでしょ」
 まゆは、私のブラウスの裾から手を突っ込んで、おへそをいじくりながら言った。

「がひゃひゃひゃっ、そんなっ……かひぃいひっひっひっひっひっひひ!!!」

 もう何がなんだかわからない。私の頭はパニック寸前だった。

「泉ちゃん、正直になっていいんだよ。大笑いするのは気分がすっとするでしょう?」

 そう、なのかな……?

 サークルメンバーに繰り返し浴びせられる言葉が、私の頭の中を支配していく。

「やはははははっ!! ……んぐっ、はひひひっ! たのひっ……これっ……癖になっちゃう~~あひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

 気づけば、私のからだはくすぐりを求めていた。

「泉ちゃん、ようこそ、わがサークルへ。明日から毎日、まゆと一緒に、かわりばんこにくすぐってあげるからね」
 先輩の声が遠く聞こえた。
 明日から楽しみだ。


(完)













大学生活を楽しくするくすぐり系サークル その1

「まゆ? 最近ちょっと変じゃない?」
「どういうこと?」

 大学に入学して数か月。高校時代から友人、西原まゆが最近おかしい。

「前まではそんな露出の多い格好してなかったし……髪の毛もそんなに短くしちゃって……」
「イメチェン、よくない?」
 まゆは不自然なほど語尾を上げていった。
「しゃべり方もなんか変だし……」
「そうかな? 普通だと思うけど?」
 まゆは軽く肩をすくめた。そんなひょうきんな仕草、高校時代には見たこともない。
「もしかして、最近入り浸っているって噂のサークルが原因なんじゃない?」
「うーん。私はそんなに自覚ないけど、泉が変わったって感じるなら、そうかもね? サークルに入ってから、私、毎日笑うようになったし」
 そういってまゆは笑った。
 くったくのない笑顔だ。高校時代はかなりの根暗で、人前でほとんど笑顔を見せなかったまゆの、新たな一面。陰キャ仲間として共感してつるんでいた私は、複雑な気持ちだった。
「よかったら泉も来てみない?」
「え?」
「サークル。泉いっつも暗い顔してるからさ。サークルに入ると毎日が楽しくなるよ?」

 まゆの熱心な誘いを断り切れず、私はまゆに連れられて、活動場所だという建物に向かった。

・・・

「え……?」
 思わず声が出てしまった。
 部屋に入ってすぐ、目に飛び込んできたのは……

「ぎゃはははははははっ!!? いひぃぃ~~っひっひっひっひ!! そこ効くぅぅっひっひっひひっひ!!!」

 部屋の中央にずらりと並んだX字の拘束台。そのうちのひとつで、四肢を縛られた女の子が笑い悶えている。
 数名が彼女のからだを取り囲み、こちょこちょと腋やおなか、太もも、足の裏などをくすぐっていた。

「『ソコ』じゃわからないよ。どこが効くのかちゃんと言ってごらん?」
「あひぃっひっひっひ!! あばらぐりぐりぃっひっひっひ……っ!? あひゃぁ!? 股ぐりぐりもいひぃぃぃ~~っひっひっひっひ!!!」

 可愛らしい顔立ちの女の子。おそらくは自分と同じ1年生だろうか。髪の毛を振り乱し、大口を開け、下品に笑い狂っている。

 寄ってたかってひとりの女の子をくすぐりまくるなんて、リンチじゃないか!
 しかし、まゆは平然として、
「あの子は人文学部の花井さん。一週間ぐらい前に先輩が声かけて見学に来たんだよ。昔の私みたいに、すごく人見知りで一人でいることが多かったんだって。最初はここの活動に対してすごく怖がってたけど、いまはほら……」

「あひゃっはっはっはっは!!! そこ良いぃっひっひっひっひ!! もっとぐりぐりしてぇぇえ~~へっへっへっへあひゃひゃ」

 花井さんは目をむいて苦しそうに笑いながらも、恍惚の表情を浮かべていた。

「どう? 泉もやってみない? 無数の指でくすぐられるの、はまると病みつきになっちゃうんだよ?」
 まゆはにっこりと笑顔を向けていった。
「なに言ってるの……、まゆ、……、こんなの絶対おかしいよ……」

 唖然としていると、サークルの先輩らしい女の人が近づいてきた。
「あら。まゆが友達連れてくるなんて珍しい! 最近新しく入ってくれる子が多くて助かるわぁ!」
「私は遠慮しておきます!」
 やばいと判断。私はそそくさとその場を去ろうとするが、
「まぁまぁ、体験ぐらいしていってよ!」先輩にがしりと腕をつかまれた。
「そうだよ泉。病みつきになること間違いないからぁ」まゆも肩をつかんでくる。
「やだよ! そんなの、病みつきになんかなりたくないっ!」
 つい大声を出してしまった。
 騒ぎに気付いたサークルメンバーが部屋の奥からぞろぞろと出てきた。
「まぁまぁ落ち着いて」
「ネガティブな感情は人生を豊かにする機会を逃がしちゃうよ」
「大丈夫大丈夫。怖くないよー」
 にこにこニヤニヤしているが、力は以上に強い。
「ちょっ……やめてください!」
 数名に取り押さえられ、私はX字拘束台に縛り付けられてしまった。
「へぇ、細野泉ちゃんていうんだ」
「勝手に私の生徒証見ないでください!」
 荷物を没収され、身体の自由まで奪われた。まるで囚人だ。
「まゆ……、ほんとにやめて! こんなこと、私、望んでない!」
 私はなきそうになりながら叫ぶが、まゆは首を振ってニコリと笑う。
「大丈夫。安心して。私も一緒だから」
 まゆはすぐ隣のX字拘束台に腰掛け、クロックスを脱ぎ、自らあおむけに横たわった。
「え……」
 目の前で、まゆの四肢がサークルメンバー達に縛られていく。

「泉ちゃんが怖がってるみたいだから、最初はまゆがお手本見せてあげようねぇ」
 先輩がそういうと、サークルメンバーたちが一斉にまゆのからだに手を伸ばす。

「ぷひゃっ……きゃははははははははは!!? あひぃひひひひひひひひひひひ!!」

 途端に激しく体を上下に震わせて笑うまゆ。
 まゆがこんなに激しく笑う姿、はじめて見た……。

「ほらぁ。まゆは確かここが気持ちいいんだよねぇ」
 メンバーの一人が、ノースリーブでがら空きになった腋の下くりくりくすぐる。
「ひゃはっはっはっはっはっはっは!!? しょこひぃぃんれしゅぅぅひっひっひひっひっひ!!!」

「ちょっと。この前はここがいいって言ってたでしょ!」
 まゆの素足の土踏まずを爪でひっかいていたメンバーが声を荒らげた。
「きはははははははは!!? しょこもっ……弱いんれしゅぅうぅっひぃぃ~~ひひひっひひっひひ!!!」

 よくよく見ると、まゆが集中的にくすぐられているのは腋やおなか、足の裏、……すべて露出している部位。
 最近になって、まゆが、ノースリーブやへそ出しファッション、靴下をはかずに靴を履いたりクロックスで大学に出てきていたのは、くすぐりを受けやすくするためだったのか……。

「ひぁあっははっははっはは!!! もっどぉぉ~~うひひひひひ、激しくやってぇぇ~~っへっへっへっへっへっへ~~~!!!」

 まゆは激しく髪の毛を振り乱して笑う。
 高校3年間続けていたロングヘアをバッサリ切ったのは、激しく笑い悶えるときに邪魔になるからか……。

 私は合点がいくと同時に、少し寂しくなった。

「うん? 泉ちゃんがもの欲しそうな顔をしているね。じゃあそろそろ泉ちゃんの番、行ってみようか」
「え……!? いや、私そんなつもりの顔じゃ……っ」

 私の否定の言葉が聞き入れてもらえるはずもなく、私は、7名とまゆ、さらに先ほどくすぐられていた花井さんを加えた9名でくすぐられることになってしまった。


(つづく)











放課後、謎の集団くすぐりを目撃してしまった女子中学生。お仕置きと称してくすぐられる

「委員会に、荷物持ってきておけばよかったな……。ミオちゃん待たせて悪いし……」

 カオリは小さくつぶやいた。
 窓の外は夕日がさして山の端がたいへん近く感じられた。
 中学校の校舎内はがらんとしていて、遠くでブラスバンド部と思しき楽器の音が聞こえてくる。
 教室に荷物を置いたまま放課後の委員会活動に向かったのは失敗だった。荷物も委員会に持ってきておけば、そのまま帰宅することができたのに。委員会でできた友人のミオと一緒に帰ろうという話になったが、カオリが自教室に荷物を置いたままだったため、取りに行く間ミオに校門前で待ってもらうことになったのだ。
 カオリは自身の計画性のなさを自覚していたが、なかなか改善できずにいた。
 教室へ向かう途中、管楽器のへたくそな音色に交じって、なじみのない音が耳についた。教室に近づくにつれて大きくなり、それが女の子の笑い声であることに気づいた。

「きゃはっはっはっはっはっはやらぁはははははは~~!?」

 甲高い笑い声が廊下に漏れている。

「え……? 誰? まだだれか残ってるの?」

 校内に残っているのは部活生かなんらかの委員会活動があった生徒だけのはず。
 カオリは恐る恐る教室をのぞき込む。カオリは目を見開いた。

「あははははははは!?」

 大笑いしているのはクラスメイトのサキ。部活には入っておらず、今日は図書委員の集まりがあったはずだ。物静かな女の子でこんなに大口を開けて笑う姿、見たことがなかった。
 床にあおむけになったサキの小柄な体を、知らない生徒5人が押さえつけてくすぐっていた。

「きゃはっはっはっはっはっは、やめへっ!! 先輩っ……いやはははははあはははははははっ!!」

 サキは激しく髪の毛を振り乱して笑っている。
 大の字に広げられた腋の下、股の間、足の裏、「先輩」らしい5人の生徒が激しくくすぐる。
 制服はよれよれ。ワイシャツがでろんとはみ出、裾から腕をつっこまれていた。よく見ると、片足は靴下まで脱がされていた。
 カオリはごくりと生唾を飲み込んだ。
 なにがなんだかわからない。
 しばらく見ていると、くすぐられて涙を流して笑うサキと目が合った。

「かひゃひゃっ!? カオリちゃっ……たしゅけてぇえぇっへっへへへへへっへへ~~!!」

 サキのその言葉で、彼女の足の裏をくすぐっていた先輩のひとりがキッとこちらを見た。
 先輩は口角をニチャぁっと上げた。

「みぃ~た~なぁ~?」

 カオリはゾッと背筋が寒くなった。
 2人の先輩が立ち上がってこちらに向かってくる。
 カオリは回れ右をして逃げようとした。
 しかし、慌てていたために何もない床でつまづいてしまい前のめりに転倒。追ってきた先輩2人に腕をつかまれ、そのままズルズルと教室に引っ張り込まれてしまった。

「カオリちゃんって言うの? 見ちゃったから、カオリちゃんお仕置きね?」

 カオリは先輩たちに口答えできないまま、床に大の字に押さえつけられた。力が思いのほか強く、なんら抵抗できない。さっきまでサキがくすぐられていた位置……。カオリは自分がこれからされることを想像してゾッとした。ブレザーの前ボタンをはずされ、両足の上履きと左足の靴下を脱がされた。

「サキ。先生に言ったら承知せんからね?」

 サキは解放されると、片足素足のまま上履きをつっかけ、そそくさと教室から出て行った。カオリには一瞥もしなかった。薄情者め!
 なんでサキがくすぐられていたのかも、なんで自分がサキの代わりにくすぐられることになったのかも、さっぱり理解できない。

 先輩たちはなんの説明もしないまま、カオリの無防備な体をくすぐりだした。

「や゛っ!? ぶはっはっははっはっははっは!!? やめっ、くすぐっちゃぁぁあっはっははっははははっはっは~~!!!」

 小さいころくすぐり遊びをしたことはあったが、5人がかりで全身をくすぐられたのははじめてだ。
 腋の下、脇腹、おなか、股下、足の裏、いたるところで指がうごめく。
 どこをくすぐられているのかわからなくなるほどくすぐったかった。

「やめへっ……しぇんぱあぁははっははっはっはっは!!? なんじぇこんなことしゅるのぉ~~ひゃひゃひゃっ!?」

 いくら聞いても返事が返ってくることはない。
 カオリはわけもわからず強烈なくすぐったさに翻弄され笑い続けた。

 やっぱり……、荷物を教室に置きっぱなしにしたのは失敗だった。……

 カオリは自分の計画性のなさを呪いたくなった。

 しばらく笑い続け、酸欠で頭がぼうっとしてきた頃、突然教室の扉が開いた。

「カオリちゃん? 何してるの? ずっと待ってたんだけど……」

 校門で待たせていたミオだった。
 あまりにもカオリの帰りが遅いので、心配して教室まで上がってきてくれたようだ。
「なに? カオリちゃんの友達? 見ちゃったならあなたもお仕置きだよ~」
 先輩はカオリをくすぐるのをやめ、立ち上がる。カオリは逃げる気力が残っていなかった。

「え……? なんですか? 意味がわからな――」

 先輩たちはミオを取り押さえた。
 カオリは脱力したままその光景を横目で眺めることしかできない。

 数分後。

「ひにゃはあはははははははは!!? なんでっ……私なんにもひゃぁぁぁあ~~っはっはっはっははっはっはっは!!! やめへぇぇ~~!!!」
 
 甲高いミオの笑い声が教室中に響く。
 5人の先輩に両腕両足を押さえつけられたミオは、腋、脇腹、おなか、股下、足の裏……全身をくすぐられている。さっきまでのカオリと同じように。

「やらはははっはっはっは、そんなとこっ!! ぷひゃぁぁはははは、そこダメなのぉぉ~~ひぃ~~ひっひっひっひ!!」

 ミオは足をくすぐられた反応が激しかったため、両足とも素足にされてくすぐられていた。
 足の指の間に鉛筆を突っ込まれたり、かかとを定規でかきむしられたり、 執拗な攻めにミオは涙を流して笑い叫んでいた。

「カオリひゃぁひゃっはっはっはっは!!? 誰これぇひゃっははっはっはっは!!! 説明してぉぉ~~~ひぃひひひひひひひひひひひ!!!!」

 ミオは激しく糾弾するような口調で言うが、カオリにもわけがわからないため答えられなかった。

 その後は誰も教室付近を通りがからなかったため、カオリとミオは、完全下校ぎりぎりまで交互にくすぐられた。
 くすぐられている最中に撮った動画をネタに口止めされ、2人は解放された。

 先輩たちが何者でなぜ後輩であるサキをくすぐっていたのかは、最後まで教えてもらえなかった。
 ミオはカオリに何も言わず、一人で帰ってしまった。ミオの頬のひきつった泣き顔を思い出すといたたまれない。
 カオリは、今後委員会の前には、必ず荷物を持って出ようと誓った。


(完)












くすぐり悪鬼にご用心

 夜道にひとり女子校生あり。
「はぁ。今日も部活で遅くなっちゃったなぁ」
 アミはスポーツバッグを背負いなおし、早足になった。あたりは真っ暗。人影はほとんどなかった。
「こんな時間まで、か弱い女子校生を残してミーティングだなんて、うちの顧問はいったいどういう神経をしているのかしら!」
 ぼやきながら歩いていると、ふと耳なじみのある声が聞こえてきた。
 生い茂る木々のほうから、うっすらと聞こえてくる……笑い声?
 アミは不審に思いながら、草むらをかき分けて声のするほうへ進んだ。
 笑い声が次第にはっきりと聞こえてくる。アミは、声の主に心当たりがあった。

「あははははっ! やめへっ、ふひゃっはっはっははっはっは!!」

「ユウミ……っ!」

 行きついた先には、同じクラスのユウミがいた。
 何がおかしいのか、涙を流し、目をむいて大笑いしている。
 地べたに背中をこすりつけ、制服を泥だけにしている。

「あひゃひゃ、アミっ!? たすけっ……助けてぇぇ~~っへっへっへっへっへっへ!!!」

 よく見ると、彼女の両足の上に半裸の男?が座っており、足の裏をくすぐっているようだった。
 足元にローファーと紺ソックスが無造作に放り捨てられている。

「あがががっ!? やめっ、笑い死ぬっ!! あひゃひゃ、くすぐったすぎるぅう~~~っひっひっひひひひっひっひ~~!!!」

 ユウミはよだれをまき散らして笑い狂い、白目をむいて失神してしまった。
 アミが状況が理解できずに固まっていると、ユウミの足をくすぐっていた半裸の男?がゆっくりと振り向いた。
「……っ!」
 アミは恐怖にすくみ上った。
 ぼさぼさの髪の毛からのぞく白目、恐ろしく長い爪、青白い体は、人間のものに思えなかった。鬼だ。
 尻もちをついて、そのまま土を蹴るように這って逃げる。
 鬼はアミの足首をつかんで、ぐっと引き寄せた。
「きゃっ! や……やだ……!」
 アミは激しく暴れるが、鬼の力は強くびくともしない。
 あっという間にローファーと紺ソックスをはぎ取られた。
 そして、長い爪を素足の足の裏へ掻き立てられる。

「んぐっ……ぶははははははははは!!? いだいっ!? いだははははははははははははは!!!」

 アミは絶叫した。
 鬼の長い爪が、やわらかい足の裏をぞりぞりと削ぐようにくすぐる。
 痛いようなかゆいような、ビリビリと背筋をしびれさせる刺激が、アミを襲う。

「ぎゃはははははは!!? やだっはっはっはっは!! 足ぃいいっ!! 足いぃっひっひひっひっひっひっひっひっひっひ~~!!!」

 アミは、体を激しくよじり、のたうち回って笑う。
 押さえつけられた足はびくともしない。
 鬼は激しく指を動かし続け、くすぐったい刺激を送り続けてくる。

「なにっ、なんなの!? なんでくすぐられるのぉあっはっはっはっははっはっはっはっは~~!!! いひひひひっひ、息がっ!!! 息がぁががっはっははっはっはっはっは!!!」

 突然謎の鬼に出くわし、くすぐられる。
 アミは状況が理解できないまま、気を失うまでくすぐられた。

 翌朝になって、気絶したアミとユウミは地元警察に保護された。
 警察が駆け付けた時、鬼の姿はすでになかったという。


(完)












かーちゃんを魔法の力でこちょぐり仕返し

 少年は、今朝母親に叱られたことを根に持っていた。

「お味噌汁こぼしたぐらいで、あんなに怒ることないじゃん……」

 学校の帰り道は憂鬱だった。
 母親の今朝の様子から、機嫌が直っているとは思えない。
 いつもがみがみとうるさい母親。ほんとイヤになる。
 なにか、仕返ししてやりたい……。
 10歳に満たない彼の頭の中は、母親への復讐心で満ちていた。

「少年よ。なにを悩んでおる」

「え?」

 うつむいて歩いていたからか、通りすがりの老人に声をかけられた。
 その老人はハットを目深に被り、裾が足首あたりまで伸びた長い真っ黒なコートに身を包んでいた。

「その顔、今朝親と喧嘩したのかな?」

 老人の問いに、少年は息を呑んだ。

「なんで……わかったんですか?」

「ほほほ。顔を見ればだいたいの察しはつく。おじさんはこどもの気持ちがよくわかるからね」

 老人は左手で立派に伸びたあごひげをさすりながら、

「どれ。少年よ。キミに良いものをあげよう」

 ポケットからサクランボのような実を取り出した。

「なんですか?」

「この実を食べると、キミは魔法使いになれる」

「え?」

「念じればなんでもできる。ただし魔法が使えるのは食べてから一時間のみ。どのようにつかうかは、キミ次第だ。少年よ」

~~~

「ただいま……」

 帰宅した少年は玄関で靴を脱ぎ、手洗い場に向かう。

「たかし! 帰ったら手を洗いなさい!」

 台所の方から母親の声が聞こえてきた。イライラした口調だ。
 なんで行こうとしているのに、わざわざやる気をなくさせるようなことを言うのか……。

 少年は手洗いを済ませると、鏡の前で、老人にもらった木の実を取り出した。

 本当に魔法なんて使えるのか……。

「たかし! いつまで手を洗ってるの!? 済んだらさっさと宿題しなさい!」

 また台所の方から母親の金切り声が聞こえる。
 すぐ怒る母親に、本当に嫌気が差す。
 少年は、木の実を口に含んだ。

 台所では、母親が夕飯の準備をしていた。
 Tシャツにジーンズというラフな部屋着にエプロンを着けている。
 家庭訪問ではクラスメイトから「お母さん若いね」などと言われるが、少年にはよくわからない。
 髪の毛は家事の邪魔になるからか、いつもめんどくさそうに後頭部で一つに束ねてある。

「かーちゃん。今日の晩ご飯はなに?」

 少年は母親の横顔に話しかけた。

「なに!? いま作ってるから!! 早く宿題済ませなさい!」

 晩ご飯の献立を聞いただけでなんでこんなに怒られるのか。
 しかも質問には答えてくれない……。

 母親に仕返ししたい……。

 少年は半信半疑ながら想像力を働かせ、魔法をイメージしてみた。

 すると、

「――え? きゃっ!? なにっ!?」

 イメージ通りだった。
 突如床から生え出た四本の手が、母親の四肢を掴み上げたのだ。

「かーちゃん……」

 少年は目の前の光景が信じられなかった。
 空中で体を大の字におっぴろげた母親。
 少年は母親の目の前までいって、まじまじとその様子を見つめた。

「たかし!! あんたがやったの!!? なに考えてるの!! やめなさい!」

 この期に及んでもの凄い剣幕で怒鳴る母親……。
 しかし、少年の魔法によって出現した腕の拘束はびくともしない。
 いつも威圧されていた母親が、いまや、少年の手の中……。

 少年は、心が躍るような感覚に陥った。

「かーちゃん……たまには怒らず、笑えば?」

 少年はわずかに口角を上げると、両手を母親の体へ伸ばした。

「ちょっ!!? なに!? たかし!? なにするつも――……きゃっ!!?」

 少年の指が彼女の脇腹へ触れたとたん、彼女の体がびくんと揺れる。
 少年はそのまま10本の指をこちょこちょと動かした。

「たかし……っ!! やめなさいっ!! ……こん、な!! なに考えてるの!!!」

 母親は般若のような形相で少年をにらみつけ、怒鳴った。
 少年は不服だった。
 学校で友人をいたずらでくすぐったときは、もっとゲラゲラ笑い転げてくれたのに……。

 やはり、おとなとこどもでは感覚が違うのだろうか。

 そこでピンとくる。
 魔法だ。
 母親の体を、魔法でくすぐったがりに変えてしまえばいいのだ。

 少年はさっそく念じてみた。

 すると、

「……――ぶっ!!? きゃぁああああああ!!! あはっはっはっはっはっは!!? なにっ!!? なにこれぇぇぇぇ~~ははははははは!!!」

 同じようにくすぐっているだけなのに、母親は大口を開けて笑い出した。
 首を左右に振って、びくびくと四肢を震わせて笑う母親。

 少年の小さな指が、母親のくびれた脇腹の上をわちゃわちゃと這う。

「くあぁぁはっははははっはっはっは!!! やめなさいっ!!! たかしぃぃひひいいひひふあぁぁああああ!!!?」

 眉をへの字に曲げ、だらしなく口をおっぴろげて笑う母親。
 少年にとっては、初めて見る母親の表情だった。

 だんだん楽しくなってきた。

 少年が彼女の腋の下へ両手を差し込むと、彼女は悲鳴のような笑い声を上げた。

「きゃああああああははははははははははは!!? そこはだめぇぇえああはははっはははあはっはあは!!!」

 自分の指先ひとつで笑い悶える母親。
 少年は興奮した。

 念じるだけで魔法が使える。
 母親を拘束した腕は自在に操れた。

 母親の両腕を万歳に伸ばしたり、両足をM字のように広げてみたり。

「たかしぃいいひひひひっひひっひひ!!! やめなさいぃいいいひひひひっひひひ!!! こらぁぁぁあはっはははははは!!!」

 母親は口角を上げながら怒鳴りまくる。
 少年は彼女の足からソックスを脱がし取り、素足の足の裏をくすぐった。

「くあぁあははははははははは!!! やめっ!! あぁぁ~~っはっはっはっははっはっはあ!!!」

 魔法でくすぐったがり屋に体を改造したおかげか、彼女のリアクションは大きかった。
 彼女は大笑いしながら、髪の毛を振り乱し、涙を流していた。

 足の裏をくすぐると、びくびくと足の指が動いておもしろい。

 少年はくすぐりながら、敏感に反応する彼女の体の変化を楽しんでいた。

「かーちゃん? もう怒らない?」

「はぁぁぁあぁあはっっはっはっはっは!!? たかしぃぃい!!? なにいってるのぉぉおおあはははははははははは!!!」

「かーちゃんがいっつも怒ってるから悪いんだよ」

「ぎゃははははははははははは!!? そんなのっはははははあはははは!!! あんたっ!! やめなさいぃいひひひひひひひひひひ~~!!!」

 足の裏、脇腹、腋の下と縦横無尽に指を這わせる。
 少年はときおり彼女の感度を魔法で強めながら、くすぐり続けた。

「あはははあはははははっ!!! 分かったあぁぁあっはははははははは!!! なるべくぅうぅうひひひひひひひひ!!! なるべく怒らないようにするからっぁあはっはっはっはっはっは!!!」

 一時間近くのくすぐりに耐えかねたのか、とうとう彼女は折れた。
 涙を流して笑いながら懇願する彼女の姿に、少年は達成感を覚える。

「ホント?」

「ほんとだからぁぁはははっははっはっはははっは!!! いますぐやめてぇぇえへへははははははははははははは~~!!!」

 彼女の顔はぐしゃぐしゃだった。
 少年の加虐心がうずく。

「やめてください、でしょ?」

「くぅうああぁあはっははっははっははっは!!? なにいってるのおぉあははははははあははははは~~!! たかしいぃぃいい!! 調子にのるなぁぁぁっははっはっははっはっは!!!」

「なら、かーちゃん。やめらんないけどなー」

 少年は調子に乗っていた。
 だから、すっかり老人のことばを忘れていたのだ。

「あひあっぁあはっははっはっははは……うぐぅぅひひひひひひいひっ、やめてっ、……やめてくだ――」

 彼女がことばを継ごうとしたそのときだった。
 突然、彼女を押さえていた腕が消失し、どすんと彼女の体が床に落ちた。

「えっ?」

 少年は驚く。

「……げほっ、あ、あ?」

 少年のくすぐりは、すっかり効かなくなっていた。

 そこでようやく、少年は魔法の効力が一時間だったことを思い出した。

 少年はさっと踵を返し、逃走しようとした。
 が、がしり、と足首を掴まれた。
 血の気が引く。
 おそるおそる振り返ると、母親の鬼の形相があった。

「……あんた、よくもやってくれたわねぇ」

 それから一時間、少年は大人の本気のくすぐりを身をもって知った。

~~~

 それからというもの少年と母親の間でくすぐり合いが頻繁に行われるようになり、スキンシップのおかげか、以前より親子の仲が良くなった。


(完)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(ここから作者コメント)

 こんばんは。ertです。
 深夜にチャットルームで書いたものです。お題「親子モノ」











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